幼児期の療育として、早期教育とは違う、学習がわかるための準備を整えることが重要だと考えています。
学習を無理なく進めていくための「学習レディネス」を整えて、子どもに合わせた習得しやすい学習方法を提示できると、子どもの理解は進みますし、その子に合った方法でスキルの獲得・能力を伸ばすことができます。ですが、学習レディネスを整えるということは、早い時期から、文字を覚える、計算をするといった早期教育とは異なっています。ポイントは、次の通りです。
☆アセスメントを大切にしています
実際に支援内容を決める際、まず、子どもは今、どれくらいの力があって、どんな力を伸ばすことで、生きづらさを軽減することができるのか、子どもの持っている力を多角的な視点から見立てるアセスメントが大切です。例えば、ひとことで「文字を書くことが苦手」だといっても、様々な原因が考えられます。
✅文字 (形) を認識する苦手さがある?
✅指先の巧緻性が未熟で微細運動の苦手さ (手先が不器用) がある?
✅眼球の動きがスムーズでない?
✅姿勢を保ったり注意集中が苦手 ??
☆とにもかくにも「遊び」にしちゃおう(実体験を通した学び)
子どもは、生活の全てが遊びです。「遊び」の中で学びは、最も大きな学習効果を生みます。ベアービーでは、目で見て触って動かして、五感を使って学ぶ体験や、試行錯誤の中からの発見を大切にしています。
実際に物を動かして考えることで、ひらめきを得られやすくなります。楽しいから自然に身に付くし、またやりたい気持ちも沸いてきます。「わからない」「できない」と苦手意識を感じることなく、遊びに楽しく取り組んでいるうちに、いつの間にか、必要なスキルが習得しちゃえるなんて、最高ですね。
☆スモールステップで自己効力感をたくさん感じる
発達に凸凹がある子どもは、目の前に障害物があると引き返すことを選択しがち…、あるいは、失敗が大きなダメージとなりかねない傾向にあります。確実に乗り越えられる小さな課題を設定することがわかりやすく、望ましいとされています。スモールステップで小さな成功体験を重ね、自己効力感 (やれている感じ) をたくさん感じることができれば、モチベーションを保って乗り越えていくことができます。
☆得意をみつける・劣等感を感じさせない
子どもはひとりひとり凸凹の形が異なりますので、子どもに合わせた習得しやすい学習方法を見つけ出す工夫が求められます。例えば、目で見る情報を理解すること (視覚情報処理) は得意だけど、耳から聞く情報処理が (聴覚情報処理) 苦手など、視覚と聴覚の情報処理の力に差がある場合、絵カードや写真で示すなど、得意な情報の取り方で説明を補足すると、理解しやすくなることがあります。「わからない」「できない」と苦手意識を感じさせない遊びの中で、必要なスキルをアップしていくことも大切にしています。
療育のポイント
お知らせ
25/04/26 01:16
