手に持ったおもちゃに用がなければ投げ捨てる、高さのある置きものを見ると倒したくなる、興味のないものはテーブルから払い落とす・・(ティッシュを空っぽにする、トイペを芯まで引き出すなどのつわ者もいますが)、乳幼児期に一度はみな経過する行為です。キッズのお友達の中にも、そうした行為が日常的なお子様が何人かいます。あそび行為のあらわれとみれば、なるほどですが、危険を避けることを第一にしながら、別のあそびに代えたり(代替え行為)、どのような行動を身に付けて次のステップへ移行させていけば良いか、それぞれのケースにあわせた支援がその都度求められます。
もとより、腕をつかってものを扱うしぐさは2方向的で、自分から遠ざける⇔近づける、散らす⇔集める、出す⇔入れる、引き離す⇔合わせる、です。これに指を使って、つまむ、振る、曲げる、ねじるなどの複雑な操作が加わっていきます。相対向する2方向の行為を組み合わせて上手にものを操作できることを可逆といいますが、そのための条件は、置く・合わせる・入れる・組む(組み合
わせる)などの定位活動ができなければなりません。おもちゃあそびはもちろん、持ち物の決まった場所への整とん、シール貼りやや制作活動、お片付け、もそうした力を培う大事な要素を含んでいます。
「投げる」と「置く」
教室の毎日
21/09/25 13:37