さんさんキッズをご利用される理由の中に、「みんなと一緒にあそばない」「お集まりに参加できない」「じっとしていない」という悩みが少なからずあります。悩みは同じでも、その理由はお子さまの年齢や苦手さの違いによって、だれもが同じではありません。中には複数の理由があってその日の状況によって変わることも日常です。成長過程を通じて集団はどうしても苦手という場合もあり、生活や学業、仕事をする上で、集団との距離をうまくとり、良い手立てを使って社会生活を無理なくできる環境づくりをすすめることは大切なことですね。しかしそれが全てというわけにはいきません。集団は社会を構成するのに欠かせない要素であり、成長期にこれと上手くかかわる経験学習を重ねていくことは療育支援の柱の一つです。それだけに、こどもと集合活動との関係は、内容をいかにこなせるかだけでなく、集合活動にどう向きあおうとしているかということに視点を当てていきたいものです。そのためには、体調の加減、心の支えになるスタッフの存在、自由あそびからの切り替えの手順、上体が安定できる椅子まわりの補助や司会者への注意の持続など、集合活動に向き合うこどもの条件の整え方や、ひとりひとりがそれぞれの楽しさをもって活動を理解し結果を意識できるかかわり方、まわりや他児への意識のもち様、朝の会→体操→設定活動などの枠組みのながれに対する見通しなど、こどもの心のうごきに気を配ります。
ひとりひとりの時間とテンポの相違はありますが、キッズのご利用がはじまって最初は難しいお友達も、自分の楽しみとして集合活動への参加ができるようになったり、ながれに沿って次の活動の始まりを待つことができるようになる姿をみると、時間をかけながらもどのお子様も同じ軌跡をたどる姿が必ず見えてくるのがほほえましいです。
集団参加
教室の毎日
21/10/27 13:53