今年も残すところひと月あまり。今年も、お子さまの成長への支援のあり方に加えて、コロナ感染症への対応に気を配った1年だったという気がします。年が明けると、時期を迎えるお子さまは、就園・就学という新たなステージに入ります。さんさんキッズでの経験を、新たな自律のステージで上手に発揮できてほしいと願います。
自分で自分の生活をこなせることを「自立」とよぶと、「自律」はそうした自立の力を自分で意識的に組み立てて使えることだと思います。障がいなどで自立の身体的条件が整わずサポートを受けていたとしても、自分で生活を組み立てる意思を示すことで自律することができます。
自律には、成長に沿った課題が横たわっています。人が最初に直面する自律的行為は、乳児期に身に付ける、食べる・排泄する、リズミカルに眠るなどの生命をつなぐ力をもとにして、「食事する」「トイレで排泄する(きばる)」「布団で寝る」「服を着る」というふうに自分の行動を意識化することです。自分の行為を意識することで「自我」(自分意識)が育ちます。自我は、生活のきまりごとや、他者・ルールといった自分以外のものと自分とを調整するはたらきのおおもとであり、自律をアップデートしていく役割を担います。そうした成長過程の出発点にあるADL(日常生活動作)の練習に毎日とりくむこどもたちを励ましていきたいですね。
ADLと自律
教室の毎日
21/11/26 17:09