「目は口ほどにものを言う」とありますが、そこには、“目が合う”とか“目を見る”というお互いの関係が必要です。
指さしは、“思いを込めて指をさす”ことと、“(相手が)指さした先を見る”という関係があって成り立つものですが、さらに、その前提に、「握った手から人指し指を1本立てる」というしぐさと、「相手に伝えようとする気持ち」の2つがつながり合わなければなりません。手のうごきに障がいや、あるいは不慣れ(未習得)があって指さしにならない場合は、指を支えてその2つがつながるように補ってあげたいものです。
指さしができるようになる頃には見通す力も伸びてきますが、指さしだけでなく、気持ちを込めておも
ちゃを動かしたり、お遊戯にあわせたり、物を作ったりする手の輝きを発見する楽しさは、療育という仕事に与えられた福音の一つではないでしょうか。この日は、左右の手指をそれぞれ別々に協調させて「でんでんむし♪のひも巻き」を作ったりグーパー信号あそびの中に、「こっちしながらこっちだよ」という“別々のうごきをひとつにまとめる” 年中さんらしい気持ちが手にあらわれていました。
こどもたちみんなが、自分の手に思いを込めて楽しむ経験を沢山培っていけたらと思います。
手に想いを込める
教室の毎日
20/09/12 14:17