広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)がある人が受けられる支援は?

広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)がある子どもへの支援としては、第一に療育的な支援が挙げられます。
療育的な支援は、地域の療育センターのほか、医療施設などでも受けられます。まずは身近な専門機関に相談してみましょう。

■広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)の相談ができる施設
・保健センター
・子育て支援センター
・児童発達支援事業所
・発達障害者支援センター

児童期に受けられる支援

「児童発達支援」や「放課後等デイサービス」では、日常生活お自立支援や機能訓練、生活力向上のためのさまざまなプログラムを受けることができます。

合理的配慮

合理的配慮とは、障害のある人の人権が障害をもたない人と同じように保証され、教育や就業、そのほか社会生活に平等に参加できるために行われる配慮や調整のことです。
たとえば、聴覚過敏がある子にはイヤーマフをつけられるようにしたり、視覚的に分かりやすい教材を使ったりするのも、合理的配慮の一例です。

障害者手帳の取得

障害者手帳には、「身体障害者手帳」「療育手帳」「精神障害者保健福祉手帳」の3つがあります。広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)がある人は、「療育手帳」「精神障害者保健福祉手帳」を取得できる可能性があります。障害者手帳を持っていると、手帳の級数に応じてさまざまな福祉サービスを受けられます。

まとめ

広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)は、先天的な脳機能の障害によるものと考えられます。根本的な治療方法はありませんが、療育的な支援によってコミュニケーションを取りやすくなったり、生活の困難に対処しやすくなります。早期に支援につながることで、子どもが劣等感や生きづらさを抱え込まず、得意を伸ばしていくことが期待できます。

日常生活で不安に思うことがあったら、家族だけで抱え込まず、身近な専門機関に相談してみてください。広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)による困難は、周りの環境を調整したり、適切な配慮を受けることでもかなり軽減できます。障害の特性を理解し、その子らしくのびのび成長できる環境をととのえていきましょう。
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