本当に聞くだけで充分だった。だから今日も「お荷物預ります」

ただ話を聞くだけで充分だったという事を心から実感できらのは、息子が小学校を卒業するときです。

息子が書いてくれた私宛の手紙に、

「お母さんがぼくにしてくれたことで一番うれしかったのは、たくさん話しを聞いてくれたこと。」

とありました。

ただ話を聞くだけで、息子の悩みの解決までは繋がらなかった事ばかりでした。それでも息子は、否定されずに吐き出せる事だけで充分に満足していたのです。

話を聞くと言っても、時には「ちょっと待って!今日のお母さんは話を聞く余裕がないの!」という事もありました。それでも、話を聞こうという気持ちがあった事は、息子に伝わっていたんですね。

中学に入った息子は、今でも持ちきれない荷物が多くて、何かとグズグズ言っています。

それでも、「中学生になったんだから」とは言わずに相槌を打つ。お母さんは今日も、抱えきれないお荷物をお預かりします。
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