アスペルガーの息子が自分で考えた「人の名前の覚え方」が秀逸!
ライター:鈴木希望
アスペルガー症候群とADD(注意欠如障害)を持つ私たち親子は、人の顔と名前を覚えるのがすこぶる苦手です。短期記憶力が弱いためなのか、軽度の相貌失認があるのか、はたまたその両方なのか。原因を探るよりも大事なのはその対策方法。この春小学校に入学した息子は、しっかりと自分なりの“覚え方”を見つけていました。今日はその“息子らしい対策”をご紹介いたしますね。
新生活の一番のネックは「人の名前を覚えること」
就職、進学、転居、転職―新生活を始めるとき、皆さんが1番気がかりなのはどんなことですか?
アスペルガーとADDを持つ私の頭にまず浮かぶのは「人の顔と名前を覚えること」です。
1週間毎日顔を合わせている人に「初めまして」と挨拶してしまうことはザラ。学校や職場で顔を合わせていた同級生や同僚が私服になった途端、いったい誰なのかわからなくなってしまうほどです。
短期記憶力が弱いのはもちろん、軽度の相貌失認があるのかもしれません。相手に関心がないから覚えられないというわけでなく、興味がある人のこともなかなか覚えられないからこそ辛いのです。
同じくアスペルガーでADDの息子も、やはり人の顔と名前を覚えるのが苦手。意気投合して仲良く遊んだ相手でも、顔と名前を1度で覚えられることはかなり稀です。
保育園のころも、10人前後のクラスメイトを覚えるのに何ヶ月もかかっていました。
アスペルガーとADDを持つ私の頭にまず浮かぶのは「人の顔と名前を覚えること」です。
1週間毎日顔を合わせている人に「初めまして」と挨拶してしまうことはザラ。学校や職場で顔を合わせていた同級生や同僚が私服になった途端、いったい誰なのかわからなくなってしまうほどです。
短期記憶力が弱いのはもちろん、軽度の相貌失認があるのかもしれません。相手に関心がないから覚えられないというわけでなく、興味がある人のこともなかなか覚えられないからこそ辛いのです。
同じくアスペルガーでADDの息子も、やはり人の顔と名前を覚えるのが苦手。意気投合して仲良く遊んだ相手でも、顔と名前を1度で覚えられることはかなり稀です。
保育園のころも、10人前後のクラスメイトを覚えるのに何ヶ月もかかっていました。
アスペルガー症候群(ASD/自閉スペクトラム症)の診断について【専門家監修】
記憶には苦戦、でもなぜか余裕の表情。
さて、4月から小学校に入学。クラスの人数は倍以上、20人超になります。
それについて不安はないのかと何となく聞いてみたところ、「まあ、何とかなるし、何とかするしかないでしょう」と、頼もしいような呑気なだけような言葉が返ってきました。
息子が余裕の表情を見せていたのもあり、私も大して心配はしていませんでした。
入学後、クラスメイトの顔は存外早く覚えられた模様。問題は名前。
「学校にいるときは名札があるから大丈夫なんだよねー。でも帰ってくると忘れちゃうんだよなー」
と、苦戦気味の模様。それでも、
「保育園のときだって、すぐにではないけど覚えられたんだし、まあ大丈夫だよ」
息子がどう「大丈夫」なのかとワクワクしていた私は約1ヶ月後、予想外の対策方法を知ることになるのです…。
それについて不安はないのかと何となく聞いてみたところ、「まあ、何とかなるし、何とかするしかないでしょう」と、頼もしいような呑気なだけような言葉が返ってきました。
息子が余裕の表情を見せていたのもあり、私も大して心配はしていませんでした。
入学後、クラスメイトの顔は存外早く覚えられた模様。問題は名前。
「学校にいるときは名札があるから大丈夫なんだよねー。でも帰ってくると忘れちゃうんだよなー」
と、苦戦気味の模様。それでも、
「保育園のときだって、すぐにではないけど覚えられたんだし、まあ大丈夫だよ」
息子がどう「大丈夫」なのかとワクワクしていた私は約1ヶ月後、予想外の対策方法を知ることになるのです…。
その手があったか!こだわりを活かした記憶術
そしてゴールデンウィーク直前のある日のこと。学校から帰宅した息子は、満面の笑みで私にこう告げたのです。
「今日は○年○組○番の子と●年●組●番の子と3人で帰ってきたよ!」
そう、息子は数字にこだわりを持つ男。そこを活かしてまずは学年と組、番号を覚える作戦に出たのです!
「人を番号で呼ぶって、お前は看守か!!!」
私は大笑いしながら突っ込んでしまいましたが、「その手があったか!やるじゃん息子!」と心の中では感心しきりでした。
しばらくすると「○年○組○番の子」という呼び方は「○年○組○番の(フルネーム)君」という呼び方に変わり、今では学年と組、番号を名前と並べて呼ぶことはほとんどなくなりました。
「今日は○年○組○番の子と●年●組●番の子と3人で帰ってきたよ!」
そう、息子は数字にこだわりを持つ男。そこを活かしてまずは学年と組、番号を覚える作戦に出たのです!
「人を番号で呼ぶって、お前は看守か!!!」
私は大笑いしながら突っ込んでしまいましたが、「その手があったか!やるじゃん息子!」と心の中では感心しきりでした。
しばらくすると「○年○組○番の子」という呼び方は「○年○組○番の(フルネーム)君」という呼び方に変わり、今では学年と組、番号を名前と並べて呼ぶことはほとんどなくなりました。