全般性不安障害(全般性不安症)を発症しやすい人の特徴

全般性不安障害は、生活の全ての要素に対して不安を感じ、その不安が慢性化していくことによって発症します。そのため、時間の経過によって不安の出現がクセになっていく可能性が増え、30歳くらいで発症する人が多いと言われています。また、女性の方が男性より2倍経験しやすいという報告もあります。

加えて、以下の性格をもつ人は全般性不安障害を発症しやすいといわれています。
・内向的な性格の人
・心配性の人
・まじめで完璧主義者の人
しかし、あくまでも傾向であって、これらの特徴がある人が必ず発症するとは限りません。

全般性不安障害(全般性不安症)かも?と気になったときは専門機関に相談を

全般性不安障害は通常、身体の不調の症状を強く感じて内科に診察を受けに行く人が多いです。しかし、検査をした際に異常なし、と診断されることも考えられます。

他の科で異常がないと診断されたが、身体的、精神的不調が半年以上続いており常に不安なことがある。もしくは、周囲の人に相談したり、打ち明けたりすることに抵抗感を感じたりする場合は、以下の相談先に相談するか受診してみるとよいでしょう。

■全国精神保健福祉センター…都道府県・政令市には、ほぼ一か所ずつ設置されている、保健・精神保健に関する公的な窓口です。精神保健福祉に関する相談をすることができます。

精神科医、臨床心理技術者、作業療法士、保健師、看護師などの専門職が配置されています。相談については、予約制、健康保険の適応があるところがあります。詳細は、それぞれのセンターにお問い合わせください。
全国の精神保健福祉センター一覧l厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubutsuranyou_taisaku/hoken_fukushi/index.html
■精神科…心や脳の病気を全般的に扱います。具体的には、うつ病、双極性障害、適応障害、統合失調症、パーソナリティ障害、不安障害、パニック障害、強迫性障害、睡眠障害、依存症、発達障害、認知症などです。精神科の医師は、基本的に精神科専門医、精神保健指定医等の資格を有しています。精神科への抵抗感を感じる方も多く、受診しやすくするために、「メンタルヘルス科」「こころの診療科」「心療内科」などと標榜していることも多くあります。

■心療内科…心身症(身体疾患の中で、その発症や経過に心理的社会的因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態)を扱う内科です。具体的には、頭痛、過敏性腸症候群、摂食障害、機能性ディスペプシア、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、疼痛性障害などです。心療内科専門医は、日本内科学会認定内科医(あるいは総合内科専門医)の資格を有しています。

精神科、心療内科どちらに行ったらいいか迷う方もいらっしゃるかもしれませんが、全般性不安障害の場合、身体にも心にも症状がでるため、精神科を受診しても心療内科を受診してもどちらでも大丈夫です。
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心身症とは?症状や子どもの心身症の傾向、うつ病との違いなど【医師監修】

家族や周りの人が全般性不安障害(全般性不安症)だったとき、どう対応すべき?

全般性不安障害がある人は、自身の抱えている不安や心配を、周囲の人に相談したり、訴えたりすることが多いです。その際に、不安や心配に伴って、心だけではなく身体にも不調が長く続いていることを理解することが重要です。

では、具体的にどう接することが適切なのでしょうか?

・気持ちの問題や、性格だと決めつけない
・否定的なことを言わない
・本人に寄り添って話を聞く
・医療機関の受診を提案する

これらを意識して温かい気持ちで支えていくとよいでしょう。
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