何度も手を洗う、確認する…一見「こだわり」に似ている強迫性障害とは

ライター:ヨーコ
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私は23歳のときに強迫性障害と診断を受け、後にアスペルガー症候群だったことが判明しました。強迫性障害とは強迫神経症とも呼ばれ、不安から同じ行為を繰り返してしまう病気のことです。今回は、発達障害との関連性もある強迫性障害について、私自身の経験からお話しします。

発達障害の「こだわり」から起きた強迫性障害

強迫性障害という言葉を聞いたことはありますか?

忘れ物はないか、手が汚れていないか、ガスの火を止めたか、など確認行為を何度も繰り返してしまうことが主な症状です。
周囲から見てもその様子が辛いほど、確認行為を繰り返してしまうというところが特徴です。

これは、発達障害の「こだわり」とよく似ているため、周囲から見ると「こだわりなのかな?」と見える事も多いと思います。

私は、23歳のときに強迫性障害になり、後になってからアスペルガー症候群と診断されました。

ガスの確認からどんどん症状は広がり、確認することや心の中で頭に浮かんだことを取り消したりするので心はいっぱい。
自分でも「本当はばかばかしいことをしている」という自覚があり、泣きたくなるような気持ちで、恥ずかしいし、みじめで疲れ果てて、情けなくてたまらない気持ちでいっぱいでした。

病院に行くと私の主治医は、「今の君の心のエネルギーはゼロではなくマイナスです。病気になるのにかかった時間の倍かけて治していきましょう。」といいました。
「小さなことが気になるあなたへ」
https://ocd-net.jp/
子どもの不安障害:親が知っておきたいこと
https://www.crn.or.jp/LIBRARY/NEWS/2006/0602.HTM

私が、強迫性障害になった原因はどこにあるのだろう

私の場合、強迫性障害は発達障害の二次障害として現われました。

しかしカウンセリングによると、原因は様々で、親子関係での葛藤や自分自身に対するとらえ方の歪みも、強迫性障害に影響を与えていたということでした。

このつらい症状は、「心に押し込めている何か」の代わりに症状として出ているのだなと今では納得しています。この障害の本当のつらさは、発達障害の凸凹が理由ではなく、別のところにあるんだと。

子どもが強迫性障害になるときも、その原因は心の中にあるのかもしれません。

発達障害のある子どもは、驚くほど早い段階でたくさん傷ついています。
学校でうまくいかない、自分ではできるつもりなのに出来ていないと言われる、そういった傷つきの積み重ねで二次障害として症状が出るのだと思います。

家族の対応の仕方で、私がおすすめしたいこと

子どもの強迫性障害は発達障害とのかかわりも強いとされていますし、相談は児童精神科に行くことをおすすめします。児童精神科がどこにあるかわからない場合は、各自治体の発達障害者支援センターに相談するといいですね。

発達障害についての相談もできますし、適切な病院も紹介してくれます。強迫性障害の治療は、大人と子どもとで大きな違いがあります。
1.SSRIよりも心理支援・社会支援・環境調整が優先される
2.いじめやからかいなど、学校生活の順応への支援(スクールカウンセラーや教師との協力も含む)
3.親の協力が必須-子供の認知能力のみに頼った治療は難しい
出典:http://hanamirei.com/page-536/
強迫性障害で特徴的な症状として、「巻き込み」というものがあります。

これは、不安を家族などにぶつけて不安解消を手伝ってもらったり(確認を手伝ってもらったり大丈夫と言ってもらうなど)、自分の不安解消行為(手洗いなど)を家族に強要するといった行為です。

巻き込みには応じないのがポイントです。

子どもは全力で巻きこんでくるケースが多いですが、巻き込まれてしまうと家族のストレスはそれはもうひどく、本人も自己嫌悪と罪悪感でいっぱいになってしまいます。

ただし断り方には細心の注意が必要なので、そこは医師としっかり連携をとっていきましょう。
叱ったり怒ったりして無理に止めさせるのは逆効果です。どんなにはたから見てバカらしくても、病気ですので本人はとても苦しんでいます。

「いいかげんにしたら?」
「バカじゃないの?」

など批判的な言葉やからかいは、本人がますます不安になるだけではなく、大きな傷となります。医師から接し方のアドバイスを聞き、本人は病気で苦しんでいることを理解した上で、そっと支えてあげてあげたいですね。
次ページ「症状が軽くなる日を目指して」

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