息子だけではなく、自分のためにも。「助けを求める」という勇気

ライター:Chie
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不登校になって1年が経とうとしている息子。たった1年ですが、母である私の心中は波乱万丈でとても忙しく過ぎて行きました。ですがその1年で、息子にとって、また私にとっても必要なことが見えてきたのです。

不登校になって1年。息子は落ち着いているけれど…

発達障害のある息子が小学校で不登校になってから、1年が経とうとしています。

振り返ってみると、本人にとって家庭はとても居心地がよかったようで、精神的にもどんどん安定していきました。
嬉々として好きな事に没頭し、今その時だけを楽しみながら落ち着いた日々過ごしている息子。

でも私のほうは、そんな息子を見て「よかったなぁ」と手放しには喜べませんでした。
この1年間、悩みを抱え込みがちな自分の性格も相まって、私は不安と期待と心配とが目まぐるしく入り混じる複雑な思いで過ごしていたのです。

私ひとりで息子を支え続ける自信がないから、不安だった

息子は今この時を思う存分満喫している様子で、将来については特に何も考えていないように見えました。

私はそんな息子を見て、どうしてもイライラしてしまうことがありました。
息子とは何度も将来についての話をしているし、私の気持ちもぶつけているのですが、焦っているのは私だけで、息子には何も響いていないように感じたのです。

息子はこの後もずっと学校に行かないままなのだろうか?
息子自身が自分を律して、受験や高卒認定などに取り組む日は本当に来るのだろうか?

そうやって考えているうちに、私は自分の不安の元にたどり着きました。

「中学生になった後、ただでさえ親子関係が難しくなる時期を、学校という場所なしに乗り越えることはできるのだろうか?」

息子の将来に対する不安は、今後の子育てに対する自分自身の不安も原因だったのです。
これから先反抗期にも突入していく息子をひとりで支えきる自信が、私にないことに気がつきました。

息子だけでなく、自分のためにも必要だった「他人」の存在

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=28208000016
息子は次第に一人で行動する事も増えてきました。親の言うことを素直に聞かなくなるような年頃にもうすぐなることを、私はなんとなく感じていました。今は落ち着いて過ごせていますが、そんな年頃になれば私と衝突することが増えて、また居場所がなくなってしまうかもしれません。

息子がそのような状態になれば、私のほうも今以上にストレスを感じ、親子関係が悪くなってしまう可能性があります。

息子の将来のために、そして自分のために、今の私ができることは何だろう?

考え抜いた末、
「今のうちに、息子と信頼関係を築いてくれる親以外の人と、息子との関わりをつくっておこう!」
ということに行き着きました。

自分の思春期を振り返っても、だんだん親には素直になれなくなり、むしろ他人の方が自分の話をしやすく、意見も聞き入れられたような気がします。学校に行っていない息子がそうなったとき、支えになる親以外の存在が必要だと考えたのです。

息子が、積極的に外へ出る機会を自らつくることは、おそらくまだ難しいでしょう。

ですが外に出るきっかけをもたらしてくれるような人や場所との繋がりさえ私が作っておけば、きっと息子の助けになる日が来るに違いないと考えたのです。それに私も、1人だけでは息子を支える自信がありませんでしたが、他にも息子を見守ってくれる人がいれば、何とかやっていけると思えるようになりました。
次ページ「息子の不登校を通して、私自身が成長したこと」

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