苦手なことを避ける発達障害の息子、親はどう支えたらいい?

ライター:たっくんママ
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発達が気になる子どもたちは、ささいな失敗で自信を失いがち。親としては、何度もチャレンジして欲しいものですが、1度苦手意識が芽生えてしまうと、取組むことが難しくなります。そんな時、親はどうやって子どもを支えたらいいのでしょうか?

「おしまいです」「大丈夫です」1度決めたら絶対やらない息子

発達障害の子どもたちは、日頃から苦手なことでパニックになったり、自信を失ったりする機会が多いと思います。ではどうすれば、失敗や苦手なことから逃げずに、工夫することができるのでしょうか?

発達障害の息子は、自分が苦手だと感じていることは私が「やろう」と誘っても「おしまいです」「(やらなくて)大丈夫です」と言って、自分の中で完結してしまい、取り組まないことがよくありました。

保育園の授業参観で見た光景です。工作の時間に、絵に色を塗ったりのりで紙を貼ったり、というシーンでも、何もしないまま「おしまいです」と宣言して固まっていました

「少しだけでも、一緒にやってみよう」と私が声をかけても、かたくなに拒否。後日、介助の先生と2人だけで取り組んだそうで、その際の様子を先生に伺いました。

のりのベタベタが苦手だったのか、「もうおしまいです」と息子は立ち上がろうとしてしまいます。先生が席に戻るように促した後、先生の指先にのりをつけ、その指を息子が持って動かす、という共同作業で、やっと取り組めたそうです。

また、三輪車も苦手意識があるせいか、「大丈夫です」といって断り、なかなか乗ろうとしませんでした。このように、息子は1度自分の中で苦手意識が芽生えると、それ以降チャレンジすることができなかったのです。

できないことに息子自身も困っていた。苦手で終わらせないための工夫とは?

どうにかして、息子の苦手意識を払拭したい!と躍起になって、あれこれ試していた私ですが、どうも上手くいきませんでした。その時ふと思い出したのが、保育園の先生の介助方法とそのあとの息子の反応でした。

・息子は先生の手を借りて、のりを塗って作品を完成させていた
先生と一緒に作品の完成を喜んだ!

これで気付いたことは、息子は決して「やりたくない」訳ではないのです。「できなくて困っていた」のでした。いきなり自分の手でのりを塗るというのは、息子にとってはハードルが高かったのかもしれません。

そこで、息子の苦手と向き合うため、私が考えたことは

●はじめから100%を求めない
●Step by stepでできたところを褒める
●苦手があっても大丈夫!と安心させる


という3つでした。
その後、息子が自宅で工作するときは「○君はのりのベタベタがちょっと嫌いだけど、少しづつ触ってみようね」と、嫌がらない範囲でのりに触れる機会を設け、少ししかできなくても、チャレンジしたことを褒めるようにしてみました。

三輪車に乗れたときも、この3つを心がけていました。息子の「楽しむ」ということを優先し、そのそのときにできていることを、褒めるようにしました。すると、三輪車にまたがれるようになってから、徐々にペダルも漕げるように。

いきなり乗るように促していたら「乗り物は嫌い!」となっていたかもしれません。乗れるまでは遠回りでしたが、結果は良かったと思っています。

現在では自転車も乗れるようになり、公園での乗り物ライフを楽しんでいます。

小学校にあがり、持ち物を準備するのが苦手だった息子。2人で考えた解決策は…

チェックリストを作って、リストを見ながら用意する
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小学1年生の時には、学校の持ち物を前日用意するのに、何を用意したほうがよいか分からずに困っていたことがありました。

息子も「自分は持ち物を覚えたり、考えたりするのが苦手だ」と自覚があり、私は息子と一緒にどうしたらよいか考えました。2人で考えた結果、

●チェックリストを作って、リストを見ながら用意する

とうことで話がまとまり、その後はリストを作って用意しています。今でも、祖父宅への帰省や何か準備の時には「そうだお母さん、一緒に(チェックリスト)書いて!」と声かけをしてくれます。

自分の苦手に向き合う息子の姿に、成長を感じました

とはいえ、チェックリストを作っても、気が散って他の事をしてしまい、なかなか準備が進まないことも。苦手に対する課題はまだまだあります。
次ページ「言葉遊びでの何気ない会話、母の私も思わず吹き出した一言」

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