聴覚過敏の子はどんな音が不快なの?息子に聞いてみると意外な答えが

2016/11/10 更新
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発達障害児には聴覚や触覚などに過敏性を持った子どもが少なからずいます。うちの息子も音に過敏な反応をすることがあり、辛いときは数分で真っ青になって座り込んでしまいます。発達障害の子にとって不快な音とはどんな音なのか考えていたときに、息子から意外なヒントをもらいました。

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林真紀
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「疲れた…」楽しいはずの場所やイベントも、息子にとっては頭の痛くなる場所になっていた

音に敏感に反応する、と聞くとどんなイメージを抱きますか?特定の音にすぐ反応してしまう、いつもイヤーマフをしている、などでしょうか?息子にも音に対する過敏さがあるのですが、どうやらちょっと違うようなのです…。

発達障害児の息子とお出かけをすると、1時間も経たないうちに「疲れた」「もう帰る」と真っ青な顔をして座り込んでしまうことがよくあります。

そのたびに、「ええ!?まだ1時間も経ってないんだけど!!」と、家族の怒りが爆発することもしばしば。

息子のこの疲れやすさには、聴覚過敏が大きく関係しているということに、途中で気付きました。疲れてくると、いつも耳を塞いで路上に座り込みます。ぐったりと脱力してしまった息子の顔を見ると真っ青で、しきりに頭痛を訴えるのです。

後で落ち着いてから話を聞いてみると、「太鼓の音で頭が割れそうだった」「人の歌声のせいで頭痛がした」「機械の音が嫌だった」など、音のせいで頭が痛くなっているということがわかってきました。

かと思えば、ケロッとしたりゲラゲラ笑ったり…他にも大きな音やうるさい場所はたくさんあるのになぜ?

息子は耳が敏感で、それがお出かけ先で彼を疲れさせてしまうということがわかったため、私はいつも耳栓やイヤマフなどのグッズを欠かさず携帯しています。少しでも大きな音が周りにしていたら、息子に「耳栓する?」と聞いています。

また、その場にいることを決して強要しないようにもしています。特に、お祭りや花火などは危険です。ただでさえ人が沢山いて、視覚・触覚の刺激が息子にとって辛いことに加え、太鼓やお囃子、花火の爆発音などは9割アウトです。

お祭りはまず楽しめない前提で、なるべく行かないか、すぐに帰れる体制を整えてから出かけています。ところがこんなに聴覚過敏に悩まされている息子ですが、とんでもない大音量でもケロッとしていたり、むしろゲラゲラ笑っていたりすることもよくあるのです。

例えば、目の前を駆け抜ける救急車や消防車のつんざくようなサイレン音。工事現場の重機の音。映画館の大音量の音楽を聞いても疲れる様子は見られません。また、公文の教室で周りの子どもがワイワイ騒いでいる環境でも、あまり気にせず集中して勉強ができます。

周囲の音を気にしてオロオロしているのは私だけ。息子は大人でさえもうるさく感じる音を、全く意にも介していないことがよくあるのです。

一体これはなぜなのでしょう。

えっ!?そうだったの?息子が嫌がるのは特定の音じゃなかった

どうも息子の聴覚過敏は音量そのものが問題ではないような気がする…、そう思った私は、ある日息子に聞いてみたのです。

「息子くんはどんな音を聞くと頭がガンガンするのかな。教えておいてもらえると助かるな」

すると、息子はこう言ったのです。

「どの音がダメ、とかじゃなくて、不安な気持ちになったときに、周りの音で頭が痛くなる

これ、実は私にとってすごい発見でした。

息子は特定の音が嫌だったわけでもなく、音量が大きいことが辛かったわけでもなかったのです。聴覚過敏は、「不安な気持ちでいっぱいいっぱいになっている」ときに生じるパニックの一形態だったのですね。

ですから、息子の聴覚過敏への対応は、「嫌いな音・大きな音を取り除くこと」ではなく、「不安になる状況を取り除くこと」が大切なのだとわかったのでした。

排除すべきは「音」じゃなく「不安」だった!

聴覚過敏は不安が高まったときに出てくる症状なので、まずどこかに出かける際は不安要因を特定することが大切です。

例えば、息子が9割方座り込んでしまうお祭り。これは、人の多さや屋台で並ぶことなどのストレスが積み重なっているのが原因で、聴覚過敏が発動します。

コンサートや発表会などは、「じっとしなければならない」というストレスが限界にまで達し、ステージ上の音に耐えられなくなります。

また、次の見通しが立たないような状況でも、聴覚過敏が発動しやすくなります。病院などに連れていくと、受付の放送の音すら嫌がることがよくあります。これは、病院という場所で何をされるかわからないため、極度の不安状態に陥っているためだと思われます。

聴覚過敏に対応するためには、まず不安要因を特定すること。

不安な気持ちが和らげば、少々の音も耐えられることが多いです。それでも不安やストレスでいっぱいになってしまうことはあるでしょうから、外出時は必ず耳栓やイヤマフは忘れないように携帯しましょう。
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