特別支援学級に入るのは「かわいそう」なこと?私たち親子の決断

ライター:Chie
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娘の就学先の希望は、特別支援学級。先日、希望が通り無事特別支援学級への就学判定が出ました。希望おどおりの就学先になり、親子ともに喜んでいたのですが、周りの反応は…

4月からの就学先、親子の願い通り特別支援級に決定!でも周りの反応は…

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我が家の娘は来年から小学生になります。就学先を決める就学相談の結果、「特別支援学級固定制が望ましい」との判定を受け取りました。

娘はもともと、「人が少ないクラスがいい」と強く希望していました。

私は娘の兄が過ごしていた通常学級を例に出しながら、

・支援学級は、通常学級とは違った形の少人数のクラスだということ
・支援学級でも、通常学級で一緒に過ごす機会などもあること

などを何度も聞かせ、意思の確認を行っていました。

希望通りの結果になり、娘もホッとした様子でした。

しかし私たちが喜んでいる一方で、特別支援学級へ就学になったことを周囲の人に伝えると、中には

「え?!そうなの…(お気の毒に)」

といった感じの反応をもらうことが何度かありました。

どうも「特別支援学級に行く」ということは、「みんなと一緒では勉強についていけないかわいそうな子」というイメージでとらえられているようです。

特に娘の場合は、「そんな風には見えないのにそれまた何で?」「やっていけそうなのに、どうしてわざわざそんな所に入れるの?」と疑問に思われているようでした。

確かに一見すると問題なさそうに見える娘。でも本人に希望を聞いてみると

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確かに娘は一見何の問題も「無さそうに見える」タイプかもしれません。

発達検査の数字を見ると、大きな凸凹がありますが総合値は107と知的能力は平均的です。

生活面も自分のことは自分でそれなりにできていますし、問題がないというよりむしろしっかりしているように見えます

たぶん、就学相談で私が特に何も言わなければ、通常学級への就学が決まっていたことでしょう。

でも、そんな娘に、どんな学校に行きたいか聞いたときのことです。

私「どんな学校がいい?」

娘「人が少なくて、静かな学校がいい。」

私「どうして人が少ないほうがいいの?」

娘「だって、うるさいと疲れるでしょ?それに、お友達がいっぱいだったら困っても先生に言えない。

私「そうなんだねー。あと、先生が『〇〇してください。』って言ったときはどうかな?言われたとおりにできそう?」

娘「んー。私は言われたことと違うことをしたり、何を言われたか分からなかったりするでしょ?いっぱい人がいたら教えてもらえなくて嫌だ。…ねえママ、いっぱいって何人くらい?幼稚園のクラスより多いの?」

私「30人とか、35人とかかな?今のクラスより多いねぇ。」

娘「人が少ないクラスは?」

私「多くても多分8人くらいかな。」

娘「8人!?そんなら絶対少ないクラスの方がいい!

迷いがなかったわけではない。それでも「娘を支援級に」と考えた理由

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娘は、自分が大勢の中にいるとき、時には一対一でも指示が受け取りにくいことやうるさいのが苦手なことなど、自分がどんなことに困っているのかを幼いながらも自覚していたのです。

私はそんな娘を頼もしく思いましたし、こうして一緒に確認することができたのは、私が支援級を希望する大きな動機にもなりました。

私はそんな彼女が出来るだけ楽しく、心を壊すことなく通学できるということを最優先に考えました。

そして娘が個性を持ったまま伸び伸びと成長するためには、通常級は厳しい環境になるというのが私の結論でした。

娘は独特な感性を持っていると同時に、とても繊細な一面があります。

ちょっとユニークな彼女が周りに溶け込めなかったとき、

その自覚と感情などが言葉に繋がって、私に伝えられるようになったときはもう傷は相当深いものになることや、

ちょっとしたことが二次障害に直結するだろうということは、私も主治医も予想するに難くありません。

もちろん私も決して迷いがなかったわけではありません。「考えすぎかも」「過保護で心配性すぎかしら」と思ったこともありました。

支援級だと送り迎えが必要だったり、自立活動などの時間が入るため勉強が遅れがちになるであろうことや、中学でも支援級だと内申がつかない可能性なども耳にします。

それでも私が「娘を支援級に入れたい」と思ったのは、そこが娘にとって一番居心地のいい環境だと考えたからです。

大切なのは、「子どもにとって」一番過ごしやすく、能力を最大限発揮できる環境を選択するということだと思います。

子どもにとって過ごしやすい環境であれば、それだけトラブルや問題を回避することができ、親のストレスもそのぶん減らせるのではないでしょうか。
次ページ「支援級や支援学校に入ることは、本当に「かわいそうなこと」なのだろうか?」

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