何を聞いても「イヤ!」反抗ばかりの息子と私を救った、コミュニケーション法

ライター:hiro_michi
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入学をきっかけに大混乱してしまった長男。何を言っても「いや!」、コミュニケーションも取りにくくなってしまい、困り果てたときに見つけた方法が「遊び」。中でもこの遊びは、今もほぼ毎日やっています。

学校でのストレスが思わぬ方向で現れた息子。どうしよう…

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10158004782
小学校入学直後から「学校いかれへん!」となったショックで、まるで赤ちゃん返りしたかのように母親から離れられなくなった息子は、気に入らないことがあると、暴れるようになりました。

「学校に行ってみようよ」「あかんで!」
「お風呂に入ろう」「いらん!」
「もう寝る時間だよ」「起きてる!」…

何を言っても反抗、途方に暮れる日々が夏休みまで続きました。学校には付き添い通学で少しずつ慣れることにしましたが、ゼロ歳の妹の世話や家事もあり、日々を過ごすだけで精一杯です。

少し気力があれば学習のフォロー、また2年生からの特別支援学級入級への手続きをしなければ…と、くたくたで笑顔も出ない状態でした。そんなとき、9月に家族と訪れた病院の待合室でふと目についたのが、花風社の『自閉っ子、こういう風にできてます!』という本でした。

この本を見て、「もしかして、息子もこんなふうに世界を見てるのかも?」と思ったのを覚えています。
児童精神科の医師に聞いてもはっきりと答えてもらえなかった、「自閉症スペクトラム」の世界観に触れ、その謎が初めて少し解けたように感じたのでした。

私はそれから少しずつ、自閉症について気になることを、本で調べるようになりました。

1冊の本が、息子とのコミュニケーションを変えてくれた

伸ばそう!コミュニケーション力―不器用でも、体力なくても、友だちいなくても、今日からできるワクワクトレーニング
森嶋 勉 (著)
花風社
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夢中になって読んだ本の1つが、『伸ばそう!コミュニケーション力―不器用でも、体力なくても、友だちいなくても、今日からできるワクワクトレーニング』(花風社)です。

このを読んだとき、息子を観察してうっすら感じていた「言葉のやりとりも学習も、全て『身体が動くかどうか』がキモかもしれない」という思いを強くしました。中でも「ボールの投げ合いっこ」という遊びにピンときました。

私はさっそく息子と試すことに。「投げるでー、取ってや!」と声をかけて、投げてみました。すると、反抗的だった息子がこちらを向いて取ってくれたのです。

今度は「お母さんに向かって投げ返して。」と言うと投げ返してくれました。息子と向き合えている、考えるより先に体が動いてる、いいかも!と直感で思いました。だんだん慣れてきたら「今から100回、投げ合いっこしよう」と伝え、始まりと終わりをくっきりさせました。

狙いはコミュニケーション力で、ボール投げの上達ではありません。
「お母さんがつかみやすいように投げ返してね。」こちらも子どもの真正面に、とりやすい球を投げるようにしました。 

このように、「やりとりする経験」がただただ楽しくて、夢中で積み重ねられる。遊び×スポーツにこんな力があったのかと、目からうろこでした。

まずは「楽しさ」を大事に!ってことであんなモノもこんなモノも投げてみる

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ボール投げで使うのは、ボールだけではありません。投げるものはその時々で決めます。百円ショップのボール、ビーチボール、タオル、赤ちゃん用のやわらかい布のボール、ムササビのぬいぐるみ、紙飛行機というときもあります。

いろいろ面白がって投げてるうちに、「次はこれ」と、息子自身が自分でボールを決められるようになってきました。
 
テレビを見るのをやめてほしいな、宿題をやってほしいなというときも、とりあえず投げてみる。まずは楽しく、注意をこちらに向ける。それから話をすると、少しこちらの話を聞いてくれるようです。
 
小3の現在、ペットボトルをバットに見立てて打ち返すことを思いつき、やってみるようになりました。うまくできなくてもパニックにならずに「次投げて!」と言えるようになった息子。

クラスメートとのチームプレーにはまだまだほど遠いですが、コミュニケーション力は伸びてきていると感じています。
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