学習障害の息子の読み書きを成長させたあるトレーニング、先生が語る読み書き支援のヒケツとは?

ライター:みくたくママ
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「読むのが苦手」「書くのが苦手」…学校での勉強につまずき苦しんでいる長男に、どうして苦手なのか、何をしてあげればいいのか…わからなかった暗中模索の日々に光を当ててくれたのが、「ビジョントレーニング」でした。ビジョントレーニングに出会うまでと、それによって少しずつ長男が成長し、現在タブレットによるビジョントレーニングアプリを使うようになった過程をご紹介します。

学校の授業についていけなかった長男。一体何に困っているのだろう…?

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現在小5の長男は、「読む」「書く」「計算する」などが特に苦手な、「学習障害」と診断されています。
6歳のときにADHDを疑われた経緯でWISKⅢなどの知能検査を受けましたが、そこでは「項目ごとの凸凹が激しい」という指摘を受けたものの、IQは平均以上と言われました。

なので「通常級で大丈夫でしょう」ということで、通常級に入学したのですが、本格的な学校の授業が始まると、

・音読がつっかえつっかえで、読み飛ばしがある
・ひらがな、カタカナ、漢字がなかなか覚えられない
・字を書くのにとても時間がかかり、マスをはみだしたり形を間違えていたりする…

などといった困りごとが徐々に現れ始めました。

読み書きは練習すればできると思っていた

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授業で失敗を繰り返しながらも、なんとか頑張ろうとするので、学校から帰ると疲れてぐったりすることが増え、そのうち「ぼくはダメだ、最低だ」とパニックのように大泣きする日々が続きました。

IQは問題ない。興味のあることなら1度見たり読んだりしただけで覚えてしまうほど記憶力の高い長男。
…なのに、どうして「読む」「書く」がこんなにできないんだろう?

私たち親は、長男が学習で困る理由がわかりませんでした。
できるようになるのに時間がかかるだけ?それなら少しずつでも練習させるしかないのだろうか?

そう思い、泣いて嫌がる長男に「量を減らしてもらってるんだから、がんばりなさい!練習しないとできるようにならないよ!」と、きつく叱りつけて勉強をやらせることもありました。

そして、先生からの突然の指摘。疑いもしなかった視力の問題に私は…

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そんなある日のことです。通級学級の先生にこう言われました。

「この子は、目の動きがよくないように見えます。本を読むときも目で文章を追えないので、読み飛ばしをしているように思います。1度、視覚認知の検査をしてもらってはどうでしょうか。」

え!?視覚に問題があるの?先生の指摘を受けた私はドキッとしました。
 
実は長男は上下斜視で、就学前に2回外科手術をしているのです。そういった経緯で半年に1度は眼科で検診を受けているのですが、「視力は順調に育ってます」と言われ、何の心配もしてこなかったので、まさか…という気持ちでした。

先生からのこうした指摘には、正直半信半疑ではありました。でも、長男を少しでも楽にしてあげたい一心だった私は、病院を調べ受診することを決めたのです。
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長男を助けたい一心で、視覚発達支援センターを受診

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ネットの口コミや、かかりつけの療育病院の先生の情報をもとに受診したのが、千葉県浦安にある「かわばた眼科」の「視覚発達支援センター」でした。

そこで詳細な検査をしていただいた結果、次のようなことがわかりました。

・ひとつのものを両眼でとらえることが難しく、立体視(ものの浮き上がりや奥行きを感じる機能)ができていない
・動いているものを目で追ったり(追従性眼球運動)、一点から一点に視線をジャンプさせて交互に見たり(衝動性眼球運動)などの、基本的な眼球運動に迷いが多く正確さに欠ける
・手と眼の協応(眼からの情報と連動して手を動かす能力)や空間認知(空間におけるものの位置や方向を認知する能力)に苦手がある

特に学習に関して、眼球運動に迷いが見られることは「読む際の文字の重ね読み、行の飛ばし」につながり、眼と手の協応の苦手は「枠内にバランスのよい文字を書く」「手先をコントロールして工作などの課題を行う」ことの困難につながるのだそうです。

また、空間認知の苦手さは「漢字の偏とつくりの位置を覚える」「算数の筆算で数字の桁を間違えずに計算する」などの困難につながります。

その他にも、読み書きに必要な視機能や視覚認知機能の多くに落ち込みが見られ、「読む」「書く」ことの苦手につながっているとのことでした。
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正直、これらの診断結果には思いもつかなかったことばかりで驚きました。

目の機能というのは「視力」としか考えていなかった私ですが、こんなに細かく様々な機能があって、それらのうち少しでもうまく働かないと、こんなに学習が困難になるんだ…。

でも同時に、ホッとしました。

もちろん、長男の問題は視覚認知だけではなく、ワーキングメモリの未熟など、他にもあります。
それでも原因がわかったことで、長男の辛さを少しでも楽にしてあげられる対策が立てられるのではないか?と思ったからです。
かわばた眼科
http://www.kawabataganka.com/
視覚発達支援センター
http://www.ikushisya.com/

支援センターで紹介された「ビジョントレーニング」。一体何をトレーニングするの?

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そして、支援センターから提案されたのが「ビジョントレーニング」でした。
からだの情報源である眼は、脳の活動全般に多大な影響を与えます。よって、眼は脳の一部が外に出ている器官であるといえます。ビジョントレーニングではこの眼の諸機能を鍛えることによって脳を活性化させるとともに、集中力・判断力・情報処理能力など、様々な能力を高めていきます。

ビジョントレーニングは欧米で約80年の歴史があり、学習障害(LD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)の子供たちの改善・克服からプロスポーツ選手のパフォーマンス向上に至るまで、多くの人々の能力向上に用いられています。
出典:http://menoggakou.jp/vision.html
鍛えたい機能によっていろんなトレーニング方法がありますが、ここでは長男が支援センターから勧められ、行ってきたトレーニングをご紹介いたします。
長男が使っていたワークテキストはこちらです【視覚発達支援ドリルシリーズ】
https://tsuzuru.store/collections/%E8%A6%96%E8%A6%9A%E7%99%BA%E9%81%94%E6%94%AF%E6%8F%B4%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA
これらのトレーニングは小4から始めました。

もともと書くことに苦手意識のある長男。ワークをすること自体が苦痛な様子だったので、先生に相談をし、宿題の代わりに家庭学習としてワークを認めていただきました。

少しずつ現れ始めた、ビジョントレーニングの効果

始めたころ 線が安定せず、はみだしも見られます
始めたころ 線が安定せず、はみだしも見られます
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半年後 道に沿うようになり、はみだしがなくなりました
半年後 道に沿うようになり、はみだしがなくなりました
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始めたころ 点と点とをまっすぐつなげられず、形もつかめていません
始めたころ 点と点とをまっすぐつなげられず、形もつかめていません
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その後 定規を上手に使えるようになり、点の位置を正しくつかめるようになりました
その後 定規を上手に使えるようになり、点の位置を正しくつかめるようになりました
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始めてから1年ほどで、普段の書字にも成長がみられるようになりました。
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小2のとき 字の大きさや形のバランスが整っていません
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小4のとき 字の大きさがそろい、枠の中にまっすぐ書けるようになってきました
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現在、「書く」という負担を減らすため、タブレットによるビジョントレーニングアプリを使っています。
『「見て わかる」その大切なチカラを 専門医のノウハウで、楽しくトレーニング,川端秀仁,レデックス株式会社刊』
https://www.ledex.co.jp/products/vb001.php

努力だけでは補いきれない困難さもある。「なぜ苦手なのか」を調べ、子どもに寄り添って

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ただ「読むのが苦手」「書くのが苦手」と思っていた頃には、練習をしなくては上達しない、と思っていました。ですが、なぜ苦手なのかを知らずに、ただただ苦手なことを練習させても、子どもにとっては苦痛でしかありません。

通級の先生から聞いたお話があります。

「通級に来る保護者に話を聞くと、みな『漢字を書けるようにしてください』『計算できるようにしてください』と結果ばかりを求めてくるのね。

でも大事なのは、『なぜ苦手なのか』を知ること、そこから始めなくてはいけないの。だから、私たち通級の教員はまず観察や分析を通してそれをつかみ、それをもとに対策をたてる。時間がかかるものなのよ。

1番大事なのは、子どもに寄り添うこと。子どもだってがんばってるもの、どうしてできないかを理解し、どうしたらできるようになるかを教えてあげるのが、私たちの仕事なのよ。」

子ども1人ひとり、きっと原因はちがいます。
なぜ苦手なのか、観察したり場合によっては病院や療育機関の検査を利用して調べてみることをお勧めします。

調べることで、どうしたらよいか?道が見つかると思います。
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