学校の先生にも知ってほしい!発達障害の子どもを怒鳴らないほうがいい3つの理由

ライター:林真紀
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幼稚園までの間、いろいろなことを伸ばしてもらった発達障害の息子。しかし就学時健診で、学校にネガティブな印象を抱いてしまいました。来年は1年生。

発達障害の子どもたちが安心して学校に通えるよう、先生に知っておいてほしいことがあります。

息子は来年小学生。主治医から就学に向け、言われたアドバイスは

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私の息子には発達障害の診断が降りています。

息子が2歳頃まで、私には気持ち休まる時間がありませんでした。
多動で動き回り、癇癪で泣き続ける声にどうしたら良いのか分からず、思わず「うるさい!!」と泣いてしまったこともありました。

そんな息子が、来年度いよいよ小学校に入学します。

自由保育の幼稚園で先生方にしっかりと支えて頂きながらのびのび育ち、困りごとは今でも形を変えて継続していますが、大変さの度合は以前と比べものにならないほど和らぎ、6年間で別人のように成長しました。

しかし、就学について発達外来で相談したとき、ずっと息子を診てくださっていた医師の先生からこんなことを言われたのです。

「普通級でも支援級でも、お母さんのお考えに任せます。ただ1つだけ言えることは、小学校に上がると上からガツーンと押さえつけられるような叱られ方で、一気に二次障害に陥ってしまう子もたくさんいるんです。

息子君がここまで成長できたからこそ…気を付けてあげてください。

このときの先生のやるせなさそうな顔を、今でもふっと思い出すことがあります。

そして迎えた就学時健診。じっとしていられない息子の衝動性はピークに達し…

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そして、就学時健診で小学校に息子を連れていったとき、私はこの先生の言葉を噛みしめることとなりました。

ほとんどの先生たちが来年入ってくる可愛い小さな子どもたちに、穏やかでわかりやすい指示を心がけていらっしゃいました。

うちの息子は、学校に貼ってあるポスターを見て先生を質問攻めにし始めたかと思えば、教室に置いてある本を読み始め、返事もせず…という場面が何度かありました。

そのとき、恐れていたことが起こりました。

私が受付をする間、衝動性がありじっとすることのできない息子は、健診で使う道具をパッと手に取ってしまったのです。
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それを見ていた受付の先生は、大きな声で「さわるな!!!」と怒鳴りました。あまりの大きな声に、私ですらビクッとしてしまいました。息子はその先生の大きな声にパニックに。その拍子にまた別の器具を触ってしまいました。

先生はさらに畳みかけるように大声で「おい!!さわるな!!!」と怒鳴りました。
息子の顔を見ると真っ青。その直後、体育館の床にうずくまってしまったのです。

「小学校って最悪」「ぼく怒鳴られた」「怒鳴る先生がいるなら僕は小学校なんて行きたくない
帰り道、息子は真っ青な顔をしながらそう言ったのでした。

子どもの成長を阻まないで…!発達障害児と関わる先生に知ってもらいたい、3つの大事なこと

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健診で起きた事件を振り返り、私は学校の先生にも知っていてほしいな、と思ったことがあります。それは、

発達障害児に怒鳴っても、百害あって一利なし

ということです。

発達障害児を特別扱いしろ、優しくしろと言っているわけではないですし、発達障害児の逸脱行動を無条件に受け入れて欲しいと思っているわけでもありません。

まずは発達障害児に厳しく怒鳴ると、どんなことが起こるのか?私の息子を例に挙げ、詳しくご説明したいと思います。
■ 1. 多くの発達障害児は耳に入る音や身体に触れられることに敏感です

息子の場合は聴覚・触覚・味覚に過敏性があります。
女の人の甲高い声や男の人の大声は、耳元でドラを鳴らされたかのように大音量に響いているようです。

耳元で大音量で聞こえる人間の声にパニックになると、指示はほとんど聞き取れないそうです。こうなると、冷静に行動することは難しくなります。
■ 2. 気持ちの切り替えが苦手です

息子は気持ちの切り替えが苦手で、怒鳴られて不快な気持ちになってしまうと、そこからなかなか抜け出すことができません。

不快な気持ちをなんとかするため、パニックになるのだそうです。
また、嫌な記憶は数年経っても鮮明に残り、フラッシュバックとなって本人を苦しめ続けます。

息子はこのフラッシュバックの影響で、新しいことにチャレンジしようという気持ちがなかなか起こらないようでした。
■ 3. 極端な考え方をする傾向があります

発達障害の子は極端な白黒思考の子が多いようです。

息子も1度嫌なことがあると、「ここは嫌な場所だ」とか「先生に怒鳴られた自分はダメだ」という考えになり、後からどれだけ励まそうが説明しようが、辛い記憶に引きずられて一気に思考がネガティブな方向へ傾いていきます。

それまで「この場所は楽しいところだ」と思えるよういろいろな準備や工夫をしていても、1回嫌な体験をしたら、その思い出は嫌な記憶になるようです。

このネガティブ思考を、程よいところまで戻すためには、たくさんの励ましと成功体験が必要になってきます。
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