ジストニアとは? 症状・原因や治療法、各種支援などくわしくご紹介します!
ライター:発達障害のキホン
ジストニアは無意識に筋肉が動く、異常な姿勢になるなどの症状がみられる神経の病気です。ミュージシャンなどの職業病でもあり、耳にしたことがある方もいるかもしれません。本記事ではジストニアとはどんな病気なのか、ジストニア患者向けの医療機関や治療法についてまとめました。また、医療費の助成や障害者手帳、障害年金など受けられる可能性がある支援についてもご紹介します。
ジストニアとは
ジストニアとは、筋肉の緊張の異常によって、筋肉が勝手に動き(ジストニア運動)、姿勢の異常などが起きる神経系の疾患です。外部要因が特定できる「続発性ジストニア(二次性ジストニア)」と、外部要因が特定できない「本態性ジストニア(一次性ジストア)」に大別されています。
ジストニアは知能が侵されたり命にかかわるような病気ではないものの、日常生活に支障が出ることもある疾患です。また、いまだに病態の解明が進んでおらず、根治的な治療法もまだ見つかっていないのが現状です。患者数は全国で約2万人といわれていますが、まだまだ認知度の低い病気であり、周囲の理解が得られず患者さんが悩んでしまうこともあります。
中でも遺伝性ジストニア(変形性筋ジストニーとも呼ばれる)は発症率は少ないのですが、厚生労働省によって「難病」と「小児慢性特定疾病」に指定されており、前者は障害者総合支援法、後者は児童福祉法に基づいて国からの支援を受けることができるほか、その他のジストニアでも症状や障害の程度によっては身体障害者手帳や障害年金を受給できる可能性があります。
中でも遺伝性ジストニア(変形性筋ジストニーとも呼ばれる)は発症率は少ないのですが、厚生労働省によって「難病」と「小児慢性特定疾病」に指定されており、前者は障害者総合支援法、後者は児童福祉法に基づいて国からの支援を受けることができるほか、その他のジストニアでも症状や障害の程度によっては身体障害者手帳や障害年金を受給できる可能性があります。
ジストニアの症状
ジストニアの症状は、脳や神経系統における機能異常により筋肉の異常緊張が起きることによって、無意識な体の動きや異常姿勢となって現れます。
そうした症状は顔面・四肢・体幹筋など様々な部位に現れ、その分布により身体の一部分に限定して症状が現れる局所性ジストニアと、下肢を含む体幹部など広範囲にジストニアが発症する全身性ジストニアに分けられます。また、身体の一部を酷使する人が発症する職業性ジストニアのように特定の動作をするときだけ症状が現れるということもあります。
ジストニアの症状の例として、具体的には、
・字を書くときにしびれや震え、こわばり、脱力といった症状が現れて文字を書くことが困難となる「書痙(しょけい)」
・ピアノやギターなど特定の楽器を弾く時だけ手指が震えたり勝手に動いたりするケース
・脚の筋肉に異常が見られ歩行困難となるケース
・顎や口、唇や舌が勝手に動いたり、口が開かなかったり、物が飲み込みにくかったり、しゃべりにくかったりするケース
などがあります。
そうした症状は顔面・四肢・体幹筋など様々な部位に現れ、その分布により身体の一部分に限定して症状が現れる局所性ジストニアと、下肢を含む体幹部など広範囲にジストニアが発症する全身性ジストニアに分けられます。また、身体の一部を酷使する人が発症する職業性ジストニアのように特定の動作をするときだけ症状が現れるということもあります。
ジストニアの症状の例として、具体的には、
・字を書くときにしびれや震え、こわばり、脱力といった症状が現れて文字を書くことが困難となる「書痙(しょけい)」
・ピアノやギターなど特定の楽器を弾く時だけ手指が震えたり勝手に動いたりするケース
・脚の筋肉に異常が見られ歩行困難となるケース
・顎や口、唇や舌が勝手に動いたり、口が開かなかったり、物が飲み込みにくかったり、しゃべりにくかったりするケース
などがあります。
ジストニアの原因と、原因別の分類
筋肉の自由がきかなくなってしまうジストニアの根本原因は、脳内の神経に起きる変調にあり、そうした変調はそれぞれ以下のような理由で引き起こされます。
以下の分類のうち遺伝性は本態性に、それ以外の3つは続発性に属します。
以下の分類のうち遺伝性は本態性に、それ以外の3つは続発性に属します。
遺伝性ジストニア
遺伝性ジストニアは両親から受け継いだ特殊な遺伝子が原因で起きるジストニアを指します。この種類のジストニアは早くから発症し、下肢を含む体幹部など広範囲にジストニアが発症する全身性ジストニアに発展しやすいという特徴があります。
遺伝性ジストニアの患者は希少で、患者数は全国で500人ほどと言われています。病因となる遺伝子を持っていても発症しないケースもあり、病態に関して未解明な部分も多いです。
遺伝性ジストニアの患者は希少で、患者数は全国で500人ほどと言われています。病因となる遺伝子を持っていても発症しないケースもあり、病態に関して未解明な部分も多いです。
職業性ジストニア
職業性ジストニアは、同じ動作や姿勢を反復的かつ高頻度に繰り返すことによって脳の神経になんらかの影響が生じた結果起きるといわれており、音楽家・アスリートなど身体の一部を酷使する職業を持つ人に多く発症します。職業性ジストニアは、症状が身体の一部にのみ現れる局所性ジストニアであることがほとんどで、その場合「フォーカルジストニア」とも呼ばれます。
脳卒中や脳炎などの脳障害の後遺症によるジストニア
脳卒中、脳炎、脳梗塞といった脳の疾患の後遺症がジストニア運動として現れることがあります。
薬の副作用によるジストニア
抗精神病薬・抗パーキンソン病薬などの副作用としてジストニア運動が現れる場合もあります。