「小学校には行かない」息子の決断。その選択を後押しする理由とは

ライター:GreenDays
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お友だちを叱る先生の声を恐れ、幼稚園に行けなくなってしまい退園した息子。4月からは小学生の予定…。でも小学生になったからといって、問題が解決するわけじゃない。息子や小学校の先生ともよく話し合って、決めた選択とは。

発達障害の特徴がもとで幼稚園を辞めた息子

春を迎えるにあたり、新しいステージへ進む準備で慌ただしくなってきましたね。

息子が途中退園することになった幼稚園でも、3月中旬に卒園式が行われたそうです。

息子には、他人との境界が曖昧であるという発達障害の子に見られる特徴があります。たとえば、自分ではなく他のお友だちが叱られていても、自分が叱られているように受けて止めてしまいます。また、とにかく叱られないように気を使うあまり過度に緊張してしまうのです。このことが原因で、息子は幼稚園を退園することになりました。

詳しくは、以前コラムにも詳しく書かせていただいています。
叱られていないのに先生を怖がる息子。幼稚園での様子を見てみると…のタイトル画像

叱られていないのに先生を怖がる息子。幼稚園での様子を見てみると…

そんな初の雰囲気の中、ふと娘の卒園式の様子が頭をよぎりました。当時の娘は「1年生になったら〇〇ができるようになりたいです!」と堂々と発表していたことを覚えています。

もしも息子が退園せずに卒園式に出席していたら、どんな夢を語ってくれたのでしょうか。それを知ることができないのはちょっぴり寂しい気もします。それでも幼稚園を辞めてしまったことに後悔はありません。退園してから毎日楽しそうに過ごしている息子を見ているとそう実感します。

それよりも気にかかっていたのが、小学校への入学です。

小学校に入学すれば、幼稚園以上に困難や緊張を経験するかもしれません。
息子にはどんな選択肢があるのか、私は何度も考えました。

小学校に「行く」「行かない」も息子にゆだねることに

「もうすぐ一年生だね!」「ランドセルは何色にしたの?」「お友だちたくさん作って、しっかりお勉強しないとね!」

そんな風に声をかけられることが増えた息子。本人も「もうすぐ一年生になるから、もうお兄ちゃんだよ!」と嬉しそうに返しています。でも、後でこっそりと「でも小学校には行かないかも知れないけどね」と私にささやきます。

去年の秋頃から、「小学校に通う」ということについて何度か息子と話をしてきました。うちでは日頃から「自分が安心して過ごせる場所以外は、無理をして行かなくて良い」と話してあり、小学校に行く行かないもその延長で考えています。

息子は「小学校も先生に怒られるから行かないことにする」と言うこともあれば「1回ぐらいは行ってみようかな」と返事をする事もありました。息子なりに小学校で起こることを想像して、自分がどうするか迷っていたのだと思います。

小学校の先生方とも何度か話し合いを行いました。先生たちは「自ら学校に行きたいと思った時が無理なく通えるタイミングなのだろうから、息子さんの意思を尊重しましょう」と言ってくださいました。なので私も「行ってもいいし、行かなくてもいい」というスタンスで気長に息子の気持ちが固まるのを待っていたのです。

息子の出した結論。それを尊重する理由は…

息子が数ヶ月かけて出した答えは、「やっぱり、学校には行かない」というものでした。

ランドセルを背負った初々しい姿は見られないのか・・・。という気持ちはもちろんあります。お友だちとわいわい学校へ通っているお子さんたちを眺めて、どうしてあの輪の中にうちの子は入れないんだろう?と考えると少しさびしくもなります。

それでも、一番強く思うのは息子の人生を決めるのは息子自身であるべきだということです。
安心して遊んだり学んだりできる環境に身を置くことが、息子が一番成長できる手段なのだと私は信じています。
次ページ「レールを外れることは不安。大切なのは「どう生きるか」」

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