ストレスチェックの結果は基準値の3倍!?パニック障害に苦しむ私を変えた「自律訓練法」
ライター:林真紀
息子と一緒に大学のペアレントトレーニングのセッションを受けました。そこで知らされたのは、子どもより親である私が膨大なストレスを感じていたこと。思いつめてガチガチになっていた私に、大学の先生が伝授してくれたリラックス法とは
研究に協力するために参加したセラピーがきっかけで
大学などの研究機関では、比較的安価な費用でセッションやセラピーを提供してくれることがあります。
常にアンテナを張っておけば、規模の大きな総合大学などで発達障害児向けのセッションやセラピー、講演会といったイベントが結構な頻度で実施されています。
(ただし、あくまでも研究目的でのセッションやセラピーなので、研究プロジェクトが終了すると途中でも打ち切られてしまったり、状況が良くならなくとも回数が厳密に決められていたりという制限はあります)
私はとある総合大学の心理学研究室の実験で、アメリカで行われている手法を実験的に取り入れたペアレントトレーニングに参加することができました。そのときの出来事です。
常にアンテナを張っておけば、規模の大きな総合大学などで発達障害児向けのセッションやセラピー、講演会といったイベントが結構な頻度で実施されています。
(ただし、あくまでも研究目的でのセッションやセラピーなので、研究プロジェクトが終了すると途中でも打ち切られてしまったり、状況が良くならなくとも回数が厳密に決められていたりという制限はあります)
私はとある総合大学の心理学研究室の実験で、アメリカで行われている手法を実験的に取り入れたペアレントトレーニングに参加することができました。そのときの出来事です。
ペアレントトレーニング(ペアトレ)とは?種類や効果など/専門家監修
問題は息子より私だった!?手渡されたストレスチェックの結果は、
このセラピーでは、息子は私とは別部屋でプレイセラピー(遊戯療法)を受けるというものでした。その間、私は個室で大学の先生にカウンセリングをして頂くことに。
私はそこで、息子との関わり方や息子の生育について、とめどない勢いで話し続けてしまいました。それもそのはず、私の頭のなかは、常に息子のことでいっぱいだったのです。
先生はふんふんと私の怒涛のトークを聞いていらっしゃいましたが、ある日、「お母さんのストレス状態のほうも少し把握しておきたいので」と、何やら10枚ぐらいあるチェックリストのようなものを渡されました。
「何も考えずに○をつけていってください」と言われたので、思ったとおりに記入をしていきました。その結果は…
私はそこで、息子との関わり方や息子の生育について、とめどない勢いで話し続けてしまいました。それもそのはず、私の頭のなかは、常に息子のことでいっぱいだったのです。
先生はふんふんと私の怒涛のトークを聞いていらっしゃいましたが、ある日、「お母さんのストレス状態のほうも少し把握しておきたいので」と、何やら10枚ぐらいあるチェックリストのようなものを渡されました。
「何も考えずに○をつけていってください」と言われたので、思ったとおりに記入をしていきました。その結果は…
私のストレススコアは46点。先生いわく、このスコアが13点を超えていると「強いストレス状態にある」ということで、うつ病などを疑われるレベルだそうです。
私のスコアは13点どころか、46点。なんと基準の3倍以上!先生も「これは、息子さんよりもお母さんの状態のほうを早急になんとかするべきかもしれないよ…」と目を丸くしているではありませんか。
その時期の私のストレスは尋常ではなく、時と場所を選ばずに繰り返される発作に、常に心身はガチガチに固まっている状態。気付けば顔の表情までこわばり、人相が変わってしまっていました。食欲もがっくりと落ち、体重もかなり減っていました。
実はこの時、私は「パニック障害」という病気を発症して、外に出るのも車の運転をするのも命がけの状態でした。カウンセリングの際に、「おかしな発作が繰り返し起こる」というようなことを先生にも話していた矢先のテスト結果でした。
ストレスが多かったからパニック障害になったのか、パニック障害だったからストレスがたまっていたのか、どちらが正解かは分かりません。とにかく、「息子さんよりもお母さんをどうにかしなければならない」というのが、ペアレントトレーニングのチームにとって喫緊の課題となったようです。「ストレススコアがこんなに高いようでは、パニック障害になってもおかしくないよ」とため息をついた先生は、「パニック障害にも効果のある」という、あるリラックス法を教えてくれたのです!
私のスコアは13点どころか、46点。なんと基準の3倍以上!先生も「これは、息子さんよりもお母さんの状態のほうを早急になんとかするべきかもしれないよ…」と目を丸くしているではありませんか。
その時期の私のストレスは尋常ではなく、時と場所を選ばずに繰り返される発作に、常に心身はガチガチに固まっている状態。気付けば顔の表情までこわばり、人相が変わってしまっていました。食欲もがっくりと落ち、体重もかなり減っていました。
実はこの時、私は「パニック障害」という病気を発症して、外に出るのも車の運転をするのも命がけの状態でした。カウンセリングの際に、「おかしな発作が繰り返し起こる」というようなことを先生にも話していた矢先のテスト結果でした。
ストレスが多かったからパニック障害になったのか、パニック障害だったからストレスがたまっていたのか、どちらが正解かは分かりません。とにかく、「息子さんよりもお母さんをどうにかしなければならない」というのが、ペアレントトレーニングのチームにとって喫緊の課題となったようです。「ストレススコアがこんなに高いようでは、パニック障害になってもおかしくないよ」とため息をついた先生は、「パニック障害にも効果のある」という、あるリラックス法を教えてくれたのです!
支援疲れで救急搬送!?それほどまでに自分を追いつめていたのは…
教えてもらったリラックス法に救われる!
私の場合、考え方や認知のせいで疲れているというよりは、毎日育児のことなどであれこれ小さなことを悩んだり考えたりしているうちに、体中がガチガチに緊張していたために体調が悪くなっている状態でした。
過呼吸発作も、ぶつぶつといろいろ考えながら、呼吸が浅くなっていることが原因だったのでしょう。さらに、パニック発作への恐怖心が身体の緊張をより高めてしまい、いつの間にか力の抜き方が全く分からなくなっていました。
身体が常に緊張していると、肩が凝り、頭痛が酷くなります。ひどいときには、夜眠れないぐらい身体が凝り固まってしまうこともあります。夕方の疲れは特にひどく、夕食を作らなければいけないのに起き上がれないことも頻繁にあったのです。
過呼吸発作も、ぶつぶつといろいろ考えながら、呼吸が浅くなっていることが原因だったのでしょう。さらに、パニック発作への恐怖心が身体の緊張をより高めてしまい、いつの間にか力の抜き方が全く分からなくなっていました。
身体が常に緊張していると、肩が凝り、頭痛が酷くなります。ひどいときには、夜眠れないぐらい身体が凝り固まってしまうこともあります。夕方の疲れは特にひどく、夕食を作らなければいけないのに起き上がれないことも頻繁にあったのです。
先生は、私の捉え方を変えようとか、息子の態度を変えようとかいう前に、まず私が「適切にリラックスできるようになること」が大切だとおっしゃいました。そして先生が教えてくださったのは、「自律訓練法」というリラックス法です。ストレスや緊張を緩和させる訓練法で、どこででも気軽に練習することができます。
具体的には、椅子に腰かけて目を閉じ、「気持ちがとても落ち着いている…」「右手が重い」「左手が重い」「右足が重い」「左足が重い」「右手が温かい」「左手が温かい」というように、身体全体を弛緩させるリラックス法です。1回の所要時間は3分ほどですので、時間を取ることも、それほど苦になることもありません。
また、先生にこちらの本を頂き、1日3回、各3分ずつ練習するように言われました。
具体的には、椅子に腰かけて目を閉じ、「気持ちがとても落ち着いている…」「右手が重い」「左手が重い」「右足が重い」「左足が重い」「右手が温かい」「左手が温かい」というように、身体全体を弛緩させるリラックス法です。1回の所要時間は3分ほどですので、時間を取ることも、それほど苦になることもありません。
また、先生にこちらの本を頂き、1日3回、各3分ずつ練習するように言われました。
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どんなことでも習慣化していかなければ効果というのはなかなか出ません。自律訓練法も、毎日短い時間でも練習し続けることが大切だと聞いた私は、毎日練習と身体の変化について記録を取ってゆくことにしました。