【発達障害と思春期3】怒りの感情との付き合い方に悩む17歳の娘。夜中に家を飛び出し、向かった先は?

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発達障害(LD、ADD)の娘は一度スイッチが入ると1~2時間イライラし続けるのはざらでした。時には6時間相手をさせられたなんてことも…。学校の先生や父親の前では暴れない娘。その有り余る思春期パワーに私は翻弄されたのでした。

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娘の部屋からなにやら不穏な音…

高校1年の終わりごろから高校2年の夏頃にかけて、娘はイライラを繰り返し自分の部屋でよく暴れていました。
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女子とはいえ、それなりの破壊力。その結果

壁はこうなり
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ドアはこうなる
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ビ・ン・カ・ン母の勘違い

「今日は機嫌が良いな」とか「今日は不穏な感じだからそっとしてうおこう」など娘の顔色を窺う日々を続けるうちに、私は娘の部屋から聞こえる物音に敏感になっていきました。

ナーバスになりすぎて時にはこんなことも(笑)
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娘の切実な思い、「好きで暴れているわけじゃない!」

障害に対する配慮がなされた環境にいても、日々の生活の中では思春期ならではの避けられないストレスもあります。

「学校の行事前には見通しが立たず不安になる」「大人に注意されるのが嫌」「友達関係が思うようにいかない」などなどです。

娘はかかりつけの主治医にも相談をして、教えてもらった様々な方法を試しました。

それは「好きで暴れているわけではない、自分でもなんとかしたい!」と思う娘の必死な気持ちの表れでもあったと思います。 
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親以外の信頼できる大人の存在が大切

親の言うことには反抗的でしたが、医師のアドバイスと同様に「相性の合う学校の先生」など「自分が信頼する親以外の大人」の意見はすんなり聞き入れる傾向が娘にはありました。
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担任がすべてを担う小学校とは違い、高校では本人の希望に添い、副担任、養護教諭、学年主任、支援コーディネーター、進路指導専任、管理職の先生など様々な先生が複数で関わる体制が出来ています。

子ども自身が相談内容によって相談する先生を選ぶことが出来る。

これは思春期の子どもを持つ親としても心強く嬉しいことです。娘は自ら校長面談を希望したこともありました。
しかし…それでも感情のコントロールが難しかった娘。

ある晩ついに家を飛び出してしまったのです。

もう、どこへでも行ける年齢…母を襲う、えも言われぬ不安

小・中学生ならそれほど遠くには行けないでしょうが、娘はもう高校生。携帯やチャージ式のプリペイドカード、ある程度のお金を持っているのでどこへでも行くことができます。電車に乗って夜の繁華街へも行くことも可能です。

娘が家を飛び出したのは午後8時。我が家には小学生の息子がいるのでその子をひとり家に残して、探しに行くことも出来ません。「もしなにかあったら…」と不安な気持ちを募らせながらも私は家で娘からの連絡を待ちました。

1分が1時間に感じられる…。ヒリヒリした胸中のさなか、一通のメールが!

事故にあってないかしら?もしかしたら祖父母の家に行ったのかしら?色々な事を考え悶々としている私の携帯にメールがきたのは一時間後のことでした。

「娘さんは公園にいます」

なんと、メールの送り主は小学生のころ学習支援とSSTの家庭教師をして下さっていたY先生からでした!

指導を卒業した今もお付き合いは続いていましたが、この時改めて娘と恩師の強い絆に感謝せざるをえませんでした。このような心から信頼する先生と繋がりを持てている娘はとても幸せであるな、と強く感じたのです。
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周囲の無理解やいじめに苦しんでいた頃、娘を救ってくれたY先生は“どんな状況でも必ず理解してくれる”と娘が絶対の信頼を寄せている唯一無二の存在です。

外に出たものの、行くあてがない娘は自宅近くの公園から先生にメールをしたのだそうです。

Y先生から私宛に、「今、あなたが帰る場所は家です、と伝えました。駅前で少し気分転換をし、気持ちを落ち着かせたら帰るそうです。」と連絡が入りました。せき止めていた不安な気持ちが一気に解けるような内容のメールでした。

娘はY先生のメールから暫くして帰宅し、自分の部屋に直行、就寝したのでした。

翌日

感情を爆発させた直後はとても落ち込む娘ですが、暫くすると鼻歌を歌ってお風呂に入ったり、何事もなかったようにけろっとして話しかけてきたりします。

これは発達障害の子どもに多く見られることのようで、爆発を目の当たりにしたこちらの気持ちが置いてきぼりになることが度々あります。なので親には(さっきの混乱はなんだったのか?)とモヤモヤが残ります。

この翌日も休むことなく登校したのり。帰宅後は黙々とパソコンで何かを検索していました。そして暫くして私に聞きました。

「ねぇ、こども食堂の場所、知ってる?」

こども食堂は、地域の大人が子どもに無料や安価で食事を提供する場所であることは私も知っていました。しかし、それ以上のことはよくわからなかったので、娘と一緒に調べました。

こども食堂は地域の大人が子どもに無料や安価で食事を提供する、民間発の取り組み。貧困家庭や孤食の子どもに食事を提供し、安心して過ごせる場所として始まった。(中略)最近は、地域のすべての子どもや親、地域の大人など、対象を限定しない食堂が増えている。食堂という形を取らず、子どもが放課後に自宅以外で過ごす居場所の中で食事を出しているところもある。

出典:http://www.asahi.com/sp/topics/word/%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E9%A3%9F...
娘は前日の先生とのやり取りの中で、こども食堂の事を聞いて興味を持ったのだそうです。

本人の意思を大切にする

この時期、娘は親や周りの大人に物事を決められることをとても嫌がっていました。「こども食堂」が今の娘の居場所に相応しいかはわかりませんが、私は娘自身が自分で居場所を見つけたいと思う気持ちを尊重したいと思っていたのです。

また、娘があてもなく夜の街を彷徨うより、こども食堂に行く方がずっと安心だとも思っていました。

「児童相談所に、こども食堂のことを電話して聞いてごらん」と提案

時間はもう17時を過ぎていました。役所の相談窓口はもう終了している時間です。私は17歳の娘が相談できる場所の一つに「児童相談所」があることを伝えました。そして、

「こども食堂が市内にいくつかあるのは知ってるけど、詳しいことは私もわからない。近くのこども食堂の場所と開催日時を知りたかったら、児童相談所に電話して、<自分が17才だということ>、<居場所としてこども食堂を利用したいということ>を伝えれば、きっと教えてくれると思うよ。」

と話をしました。

娘は電話が得意ではありません。初めての人と話すと緊張してなかなか言葉が出ません。順序建てて話すことも苦手です。

それでも娘は児童相談所に自分で電話し、近くのこども食堂の連絡先を教えてもらい自ら参加の申し込みをしました。地図を読むことが得意ではない娘は、当日迷う事がないよう事前に場所の下見にも行きました。

自分の意思がはたらく時、苦手なことにもチャレンジできる娘の姿は、見違えるようなとてもたくましい姿に見えたのです。

~続く~
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