新生児けいれんとは?症状や原因、対処法、後遺症やてんかんとの関係についてくわしく紹介します

2017/10/05 更新
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新生児けいれんとは生後1ヶ月未満の赤ちゃんに起こるけいれん症状のことをいいます。原因となる疾患はさまざまで、原因疾患によって治療法も異なってきます。新生児けいれんを起こすと、その後にてんかんを発症しやすいといわれています。他にも後遺症が残りやすい疾患のため、けいれんが発症したときに早急な対応が必要となります。気になる対処法についても紹介していきます!

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目次
  • 新生児けいれんとは?
  • 新生児けいれんの症状
  • 新生児けいれんの原因
  • 新生児けいれんとてんかんなどとの関係は?
  • 新生児けいれんの診断・検査方法とは
  • 新生児けいれんが起こったら
  • 新生児けいれんの後遺症が心配…。治療法はあるの?
  • まとめ

新生児けいれんとは?

新生児けいれんとは、生後28日未満の新生児に起こるけいれん症状のことを指します。出生体重3000グラム以上の成熟児での発症率は1000人のうち2~2.8%、2500グラム未満の低出生体重児では9.37~13.5%となっており、低出生体重児に多く発症します。

けいれん発作は、広義には体を強張らせて震えることを指します。「けいれん」と聞いて、まず「大発作」などの突然倒れてしまうイメージを浮かべる方も多いでしょう。

しかし、新生児けいれんの特徴的な発作は「微細発作」です。まばたきの繰り返し、もぐもぐ口を動かす、自転車をこぐような動きなど、一目でけいれんとは分かりにくい発作が特徴的です。いつもと違う、違和感のある動きをしていれば微細発作の可能性があります。

新生児けいれんの原因は低酸素性虚血性脳症や頭蓋内出血、脳梗塞、感染症などが原因でけいれんが発症するため、早期治療が必要です。また新生児けいれんの発症をきっかけに、その後てんかんが発症する可能性もあります。

新生児けいれんに関わらず、けいれんが長く続くと後遺症が残りやすいと言われています。適切なけいれん時の対処や、必要ならば救急車を呼ぶなど、瞬時に判断できるように知識を身につけておくことをおすすめします。

新生児けいれんの症状

新生児けいれんには、頻度の高い順に微細発作、強直性けいれん、間代性けいれん、ミオクローヌスけいれんの4つのけいれんの種類があります。最も多いとされている微細発作は、発作症状が分かりにくく、見つかりにくいといわれています。

<微細発作>
・眼球運動の異常
水平眼球偏位(眼球が水平に動くがまばたきがない状態)

・口や頬(ほほ)、舌の異常運動
舌を出す、しかめっ面を繰り返す、ウインクの様な動き

・四肢の異常行動
自転車こぎ、水泳のクロールのような動き

・自律神経症状
血圧上昇、チアノーゼ(体内の酸素濃度が低下し、唇などが青紫色になること)、紅潮、多呼吸など

・呼吸運動の異常
無呼吸発作、発作性過呼吸

<強直性けいれん>
・突然意識を失い白目をむく
・身体が急に強張り手足をピーンと突っぱる
・口を固く食いしばり呼吸を止める
・チアノーゼを起こすこともある

<間代性けいれん>
・膝を折り曲げる格好をしながらバタバタと手足をばたつかせる
・あごがガクガク震える
・一定のリズムでけいれんが起きる

<ミオクローヌスけいれん>
・全身または手足の一部分の筋肉が一瞬ピクッと収縮する
・光によって誘発されるため、寝起きや寝入りに起こりやすい
・症状を自覚することは少ない

新生児けいれんの原因

新生児けいれんの原因は新生児期にかかりやすいさまざまな疾患が原因となっています。けいれん症状はおおむね、大脳の神経細胞の異常興奮によって、不必要な神経回路にまで情報が伝達され引き起こされます。新生児けいれんの原因疾患もほとんどが脳に関わる疾患となっています。ここでは新生児けいれんの原因疾患を紹介していきます。

・低酸素性虚血性脳症
妊娠中や出産の際に、何らかの原因で赤ちゃんの脳に酸素を十分に含んだ血液が回らなくなり、低酸素、虚血がおこります。それによって、けいれんや意識障害などの神経症状を伴うさまざまな脳神経障害を起こします。新生児けいれんの原因として最も多いとされています。

・頭蓋内出血
頭蓋内出血は頭蓋骨の内部に出血が起こった状態を指します。出血が起こった場所によって、くも膜下出血や硬膜外出血などに分けられています。分娩外傷や仮死が原因で起こりますが、けいれんが起こる前の全身状態は良好であることが多いといわれています。

・脳梗塞
脳の血管が詰まるなど、何らかの原因で脳内の血液のめぐりが低下し、一部の脳組織が壊死することをいいます。仮死、多血症、血栓などができることによってけいれんが起こります。

・中枢神経感染症
細菌性髄膜炎やウイルス性脳炎などが原因で脳の中枢神経に異常をきたし、けいれんが起こります。

・発達異常・奇形
先天的な遺伝子変異が原因の疾患によって、大脳皮質の形成異常がみられることから、新生児けいれん、てんかん、発達障害などの症状を併発します。

・代謝異常
代謝活動あるいはこれを調節する機能が、何らかの原因で妨げられて生じる異常状態のことを言います。低血糖や低カルシウム血症などの代謝異常は糖尿病母体児や低出生体重児などに多く、先天性代謝異常がある子どもが新生児けいれんやてんかんなどのけいれん症状を起こしやすいと言われています。

・新生児てんかん
新生児てんかんは乳幼児期に発症するてんかんのことで、2つに分類されます。良性家族性新生児けいれんは遺伝性のてんかんです。約4割は生後3日目前後に発作が起こり、そのうちの約7割は生後6週間以内に発作がおさまるといわれています。無呼吸発作が起こることもあります。良性突発性新生児けいれんは、生後5日目前後に間代発作や無呼吸発作を何回も繰り返すものの、明らかな原因がないてんかんです。この時期を過ぎると発作は再発しません。

新生児けいれんとてんかんなどとの関係は?

新生児けいれんを発症した子どものうちの56%は、てんかんが発症する可能性があるといわれています。

てんかんとは慢性的な脳の疾患(障害)で、大脳の神経細胞が過剰に興奮することで発作症状を引き起こす疾患です。年齢・性別・環境に関わらず発作は発症します。てんかん発作は突然倒れて意識を失い、けいれんを起こすといったいわゆる大発作と体の一部が勝手に動いたり、会話の途中にぼんやりしたと思ったら意識を失っていたりといった小発作などがあります。

てんかん発作はほとんどが完治することはなく、長年付き合い続けなくてはいけない疾患です。現在、新生児けいれんを発症した子どもにてんかんが多い原因は研究中で解明されていません。

他にも、子どもに起こりやすいけいれん症状に、熱性けいれんや急性脳症などがありますが、新生児期に発症することはまれです。熱性けいれんは高熱によってけいれんが起こり、急性脳症は代謝異常などによってけいれんが起こります。表出する症状はけいれんですが、原因疾患などによって鑑別され、それぞれに合った治療を行っていきます。

新生児けいれんの診断・検査方法とは

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