ADHD治療薬インチュニブ(グアンファシン)の効果や副作用は?ストラテラ、コンサータとの違いも解説

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インチュニブは、2017年に認可された小児用のADHD治療薬です。従来の薬とは違う作用で働くため、今までの治療薬で効果を感じられなかった人への効果が期待されています。

今回の記事では、インチュニブが働く仕組み、コンサータやストラテラとの薬との違い、副作用のリスクと対処法について解説します。

発達障害のキホン
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監修: 山科満
中央大学文学部教授
精神科医,臨床心理士
目次 ADHDへの新薬インチュニブってどんな薬? インチュニブが働く仕組み インチュニブの用法・用量 インチュニブの副作用のリスクと対処法 インチュニブとコンサータ、ストラテラとの違い まとめ

ADHDへの新薬インチュニブってどんな薬?

インチュニブは、グアンファシン塩酸塩という薬の商品名で、小児用のADHD治療薬です。グアンファシンという成分が脳の情報伝達機能を助け、ADHDの多動性、不注意、衝動性の症状を改善する効果があります。

日本で製造販売が承認され、販売が開始されたのは2017年5月ですが、アメリカ、イギリス、オーストラリアでは以前からADHDの治療薬として、コンサータ、ストラテラと共に使用されてきました。

インチュニブは、患者の体重、症状、薬の効き方を踏まえて飲む量を決めるので、医師の処方が必要です。また、処方される年齢は6~17歳までと決められており、6歳未満、18歳以上の患者が使用した場合の安全性、有用性はまだ確認されていません(2017年12月現在)。

従来の薬とは違う作用で働くため、ストラテラやコンサータでは効果を感じられなかったり、副作用などにより継続できなかった人への効果が期待されています。次の章からは、インチュニブが働く仕組み、用法・容量・副作用のリスクなど、インチュニブ使用を考える上で知っておきたい情報を解説していきます。

インチュニブが働く仕組み

この章では、インチュニブがADHDの症状に作用する仕組みをより詳しく解説します。

ADHDの原因は解明されていませんが、脳の前頭前皮質という部分での情報伝達に問題があるとされています。中でも、シナプスという情報の送受信をする部位がうまく働かないことが原因の一つではないかと言われています。

そのため、外から入ってきた情報をうまく取り込んだり処理をしたりするのが難しく、自分の注意や行動をコントロールできなくなると考えられています。そして「落ち着きがない」「注意が長続きしない」「衝動的に行動してしまう」といった”多動、不注意、衝動性”の症状としてあらわれます。

ADHDのある人の中には、以下の図のように後シナプス(情報を受け取る側)に伝達された情報が漏れ出てしまい、神経伝達量が減少してしまっている場合があると考えられています。
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インチュニブの役割は、後シナプスの情報の取りこぼしを減らすことです。インチュニブの主成分であるグアンファシンが、後シナプス中のアドレナリン受容体という物質を活性化させることで、シナプス内のHCNチャネルという穴を塞ぎ、入ってきた情報を漏れにくくさせます。
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したがって、より多くの情報を伝達できるようになり、覚えられる情報の量や、その持続力も高まります。その結果、多動、不注意、衝動性といった症状の改善に繋がるのです。

インチュニブの用法・用量

前の章では、インチュニブがADHDの症状を改善させる仕組みを解説しましたが、その効果が適切に発揮されるためには、決められた用法用量を守ることが必要です。

用量

インチュニブは1日1回服用する薬です。飲む量は、医師が体質、症状、薬のきき方などをもとに決めます。飲む時間帯はなるべく決まっていたほうが良いでしょう。

他の薬との併用に注意しましょう

インチュニブと併用すると、効果が変わったり、副作用が出たりする薬や食品があります。もともと服用している薬がある場合や、インチュニブを服用しながら他の薬を服用することになった場合は、主治医に相談しましょう。

以下がインチュニブとの併用に注意すべき薬などの一例ですので、確認してみてください。

・バルプロ酸
・中枢神経抑制剤
・インチュニブの血中濃度を通常よりも上げる可能性のある薬(イトラコナゾール、リトナビル、クラリスロマイシン など)
・インチュニブの血中濃度を通常よりも下げる可能性のある薬(リファンピシン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン など)
・血圧を低下又は脈拍数を減少させる作用のある薬
・アルコール

対象年齢

インチュニブの対象年齢は6歳~17歳です。6歳未満、18歳以上の年齢における有効性・安全性は確認されていません。

インチュニブの副作用のリスクと対処法

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