「漢字は読めても、書けない」理由

私は物心つくころから兄や両親に絵本を読み聞かせてもらっていたこともあってか、漢字の読みに困ったことはありませんでした。しかし、漢字を書くのがとても苦手でした。

国語のテストでも読みはほとんど間違えたことがなかったのですが、書き取りのテストは毎回ボロボロでした。まったく分からないわけではないのに、書き取りだけできないというのがとても悔しかったです。

おそらく私は漢字全体の形や前後の言葉とのつながりで読み方を覚えていたのだと思います。なので学校の宿題などで何回も漢字を書く練習をしても書けるようにはなりませんでした。

自分が好きでも興味もないことを何回も繰り返さなければいけないうえ、全然できるようにならなかったので、余計に書き取りに苦手意識を持っていきました。このころのトラウマか、何回も書くという勉強方法は今でも嫌いです。

「漢字のパーツごとに覚える」方法で乗り切る

漢字には部首などのよく使われるパーツがあります。私は漢字そのものだけではなく、それらのパーツを覚えることにしました。この漢字はどの位置にどのパーツがある というような覚え方です。

例えば「解」という字は「角」「刀」「牛」というパーツが組み合わさってできています。「解」は左に「角」右上に「刀」で右下に「牛」というように覚えていきます。

とはいえそれでもある程度書けるようになったくらいで、書き取りが苦手なのは、大人になった今でも変わりません。しかし社会生活をするうえでそれほど不便を感じたことはありません。

読むことはできるのでパソコンなどで入力する際には困りませんし、いざ書くときにもどんな漢字だったか思い出せないときにはスマホなどを見ながら書くことができるからです。漢字が書けずからかわれることはありますが、それ以外に不便を感じることはありません。最近では書き取りが苦手なことをあまり意識することもなくなりました。

「字が汚い」。練習すればするほど書くことが苦痛に

漢字の書き取りが苦手なところにも影響しているかもしれませんが、私は子どものころから字がとても汚いです。どのくらい汚いかというと、自分で書いた字を読めないことがあるくらいです。

子どものころは「大きくなれば綺麗になっていくよ」なんて言われていましたが、結局この歳になってもほとんど上手にはなりませんでした。参考までに最近書いたメモをご紹介します。
感覚過敏・学習障害の子どもだったーあの頃の気持ちって!?こんな風に工夫していた…!【学校生活編】の画像
私が書いた字です
Upload By 凸庵(とつあん)
子どもなりにも、自分の字が汚いことは自覚していたので、丁寧に書く練習をしたこともありました。しかしそもそも線をまっすぐ引けないので、丁寧に書いたつもりでもいつもとほとんど変わらない字になってしまい、がっかりするだけでした。周りの子たちはどんどん字がうまくなっていくのに自分だけ取り残された気持ちになっていました。

字が汚くて困ることはほとんどない!

少しずつ字を書くのが上達していったのか、中学校を卒業するころには、ようやく他の人も読める字になってきました。高専に進学してからは、字の汚さについて悩んだことはありません。むしろすぐに自分の字だとわかるので独特の味があるなぁなんて感じるようにもなってきました。

社会人になっても、字を書く機会があまりないので、困ったことはあまりありません。しいて言うなら冠婚葬祭のときに名前を書くときくらいでしょうか。そういう場面では他の人と比べて明らかに字が下手なので、少し恥ずかしい気持ちになることもありますが…。

他の人も読める程度に字が書ければ、それ以上は無理してうまくなる必要はないと私は思っています。もちろんきれいに書けることは素晴らしいことですが、いくら練習しても上達が見えない場合は、練習を続けることで字を書くことそのものが嫌いになってしまうかもしれません。

生きていくうえで不便を感じないのであれば、きれいに書くことをあきらめてもよいのではないかと私は思います。そのかわりに得意なことや好きなことに時間を使うほうがずっと有意義で、成人してからも役に立つ経験になると思います。

算数は好きなのに「ケアレスミスする」「暗算が苦手」

小学校のころは、算数の計算問題で解き方が分からず苦しんだことはありませんでした。私の得意分野だったのかもしれません。しかしどこかで計算ミスをして、答えを間違えてしまうことはたくさんありました。通信簿でも何年か連続で「計算ミスが多い」なんて書かれていました。

暗算が苦手だったこともよくなかったのかもしれません。計算をしていく際に出てきた数字を覚えておくことができず、次の計算をしているうちに前の計算で算出した数字を忘れてしまいます。大人になった今でも2桁以上の四則演算をする際には時間がかかってしまいます。解き方はわかっているのになかなか満点が取れず、子どものころの私は非常に悔しい思いをしていました。

ケアレスミスの対策法は「初見のように解きなおす」

解き方は分かっているので、テストの時間には余裕がありました。そこで、計算ミスを減らすために、算数のテストを全問解き終えたら確かめ算としてもう1回以上、最初から全問解き直すようにしていました。同じ計算をなぞっても意味がないので、初めて解くように計算をし直していました。

それでも完全には計算ミスはなくなりませんでしたが、少しずつ減るようにはなっていきました。

今でもケアレスミスは多いと言われますが、2回以上チェックすることで根本的なミスは減ってきていると思います。職場では周りの他の人にダブルチェックをお願いしたり、他の人の作業のダブルチェックを行ったりすることで職場全体でのミスを減らすよう心がけています。
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