空港の「バリアをなくす」試みや個性光る美術展など。今月の見逃せないニュース・イベントを紹介!

ライター:発達ナビニュース
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5月になり、本格的な行楽シーズンの到来ですね。新生活の慌ただしさからちょっと気持ちが落ち着くころでしょうか。4月に決定した成田空港のユニバーサルデザイン基本計画や申し込みが開始された講演会情報、7月まで休日のおでかけ計画にも間に合うイベントなど、今知っておきたい話題を紹介します!

【ニュース】障害のある人も安心して空港の利用を。「成田空港ユニバーサルデザイン基本計画」が決定!!

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10250001384
日本の玄関口である成田国際空港は4月、発達障害のある人への対応も盛り込んだ「成田空港ユニバーサルデザイン基本計画」の決定を発表しました。

目や耳、身体が不自由な人がより安心して利用できるような対策を拡充し、これまであまり配慮されてこなかった知的、精神、発達障害への対応を国内では他の空港に先駆けて実施します。

具体的には、ボックスタイプの「クールダウン・カームダウンスペース」ができます。すでに第一、第二両ターミナルに1箇所ずつ設置されているので、見かけた人もいるかもしれませんね。これは、空港という普段とは違う環境に戸惑いを感じたり、音や光、においなどに過敏さがあってストレスや不安を感じる人が、パニックになった際や、パニックを未然に防止するために利用できるスペースです。

今回の基本計画によって既存の救護室もそうした用途で活用できるようにもなりました。ただ、救護室は普段は施錠されているため、使用するにはスタッフに解錠してもらう必要があります。一方、新設するボックスは、空いていたら自由に利用が可能です。2人が向き合って座れるほどのスペースがあります。今後は、利用状況や障害のある方々の意見を踏まえてどんな設備がどこにあるべきか、検討と改善が進められていくそうです。

ほかにも、異性介助の利用を想定して、男女共用であることを示す案内表示を掲示するオールジェンダートイレが試行的に整備されます。これまで、介助のためとはいえ多機能トイレに一緒に入るのは気がひけると感じていた人にも気兼ねなく使えるような配慮がされています。

適切な応対や切れ目のないサポートをするため、空港職員への研修も実施されています。案内カウンターでは、パニック予防や回復をサポートするツールを準備してくれます。どんなものを用意するかは、これから専門家などの意見を集めて検討していくそうです。また、初めて空港を利用する人でも、出発と到着の一連の流れがわかる冊子や動画など、見通しを持ち安心して利用してもらうための情報提供ツールもつくられることが盛り込まれています。

つまり、ハード面とソフト面の両方から空港内の「バリア」を取り除いていく計画です。

国は東京オリンピック・パラリンピックに向け、「ユニバーサルデザイン2020行動計画」を制定しました。さまざまな場所で、現在の「バリアフリー」を見直し、改善していくきっかけになっています。成田国際空港のような試みが、全国各地に広がり2020年以降の将来にも続いていくといいですね。
成田空港ユニバーサルデザイン基本計画 | 成田国際空港株式会社
https://www.naa.jp/jp/20180417-UniversalDesign.pdf
成田国際空港 | 成田国際空港株式会社
https://www.narita-airport.jp/jp/

【ニュース】自閉スペクトラム症(ASD)の視覚世界を疑似体験できる2日間!理解と共感を深めるワークショップが大阪で初開催!

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自閉症スペクトラム症(ASD)者への理解を深めるためのワークショップが大阪で開催されます。VRを用いたASD当事者の視覚体験や専門家による講義、当時者の語りを聞く映像視聴、座談会と盛りだくさんの内容になっています。

ASD者が感じるコミュニケーションの難しさ。その原因の一つに、知覚過敏や知覚鈍麻といった非定型な知覚があります。このワークショップでは視覚に着目し、ASD当事者がどのように世界を見ているかをVRを通して疑似体験します。また、そのように見えるメカニズムやASD当事者が生活の場面で実際に感じる困難さを理解し、参加者同士で共有します。

5月21日ごろから参加者の募集が開始される予定です。約4時間30分の長時間ワークショップですが、その分、非常に充実した内容になっています。ASDへの理解を深めたい方はぜひ応募してみてください。

【日時】6月9日(土)、6月10日(日) 両日とも13:00~17:30(12:40受付開始)
【会場】情報通信研究機構 脳情報通信融合研究センター1階講義室(大阪府吹田市山田丘1-4)
【参加】参加費無料
【定員】各日44人(抽選:当選者にのみ、応募期間終了後1週間以内に連絡)
【内容】
(1)講義:情報通信研究機構 主任研究員 長井志江氏「自閉スペクトラム症の視覚世界を体験 〜なぜ対人コミュニケーションが難しいのかを考える〜」
(2)ASD視覚シミュレータの体験
(3)映像視聴:ASD当事者の体験および海外の支援設計事例についての映像紹介
(4)座談会:学びや気付きの共有、ASD者へのサポートシステム改善、構築に向けた議論
【主催】
JST CREST「認知ミラーリング」
情報通信研究機構脳情報通信融合研究センター
東京大学先端科学技術研究センター 当事者研究分野
株式会社LITALICO
【問い合わせ先】LITALICO研究所事務局  メール:info.lab@litalico.org
認知ミラーリング CREST PROJECT
http://cognitive-mirroring.org/

【ニュース】基礎から最新情報まで専門医から学べる2日間!「第41回てんかん基礎講座」の大阪(7月)、東京(8月)各会場の参加者を受付!

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10247020845
日本てんかん協会が主催する年に1度の基本講座です。てんかんのある人々と関わり合うすべての人に正しい理解と知識を持ってもらおうと開催されています。今回もてんかんの基本から最新情報まで、専門医から幅広く学べそうです。

てんかんはどんな病気で、どんな発作があるのかといった基本的な内容から、毎年、受講者から好評を得ている「発作の介助」、薬の治療や副作用、最新情報と、てんかんのことを「知っている」人にとってもおさらいしておきたい内容についての講義が初日に行われます。2日目は、外科療法をはじめ精神科的障害の具体的な治療と対策、てんかんの発作と症状が似ている病気についてなど、2日間の日程でかなり濃密な内容です。1日のみの受講も可能です。

現在、受講者を募集中です。てんかんのある人を支えられるように、改めて学んでみるのはどうでしょうか。

【日時】大阪:7月24日(火)25日(水)、東京:8月9日(木)10日(金) 両会場とも1日目10:00〜17:00(17:30交流会)、2日目9:15〜16:00
【会場】大阪:大阪商工会議所(定員550人)、東京:ベルサール汐留(定員800人)
【参加】2日間参加10,000円(会員6,000円)、1日のみ参加7,000円(会員4,000円)、交流会5,000円
【内容】
<1日目>
■講義1てんかんとはどういう病気か:白石 秀明氏
■講義2てんかん発作の介助:川崎 淳氏
■講義3てんかんの治療1─薬物療法:山内 秀雄氏
<2日目>
■講義4てんかんの治療2─外科療法:田村 健太郎氏
■講義5てんかんに合併する精神科的障害の治療と対応:岡崎 光俊氏
■講義6てんかんと見誤りがちな病気:兼本 浩祐氏
【申し込み・問い合わせ】日本旅行国際旅行事業本部ECP営業部 担当:海下、山岸、張
TEL:03-5402-6412
FAX:03-3437-3944
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新着ニュース | 公益社団法人 日本てんかん協会
https://www.jea-net.jp/news
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