斜視とは?手術で治療できるの?原因や発達障害との関連も解説します

ライター:発達障害のキホン
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斜視とは、物を見るときに両目の視線が合わない状態を言います。片目は目標を見ていても、もう一つの目が別の方向を向いてしまうのです。原因は様々ですが、早期に適切な治療を受けることが大切です。

ここでは主に子どもの斜視について、斜視の種類や原因、手術や矯正といった治療法について解説します。

目次

斜視とは

斜視とは物を見るときに両目の視線が合わないという病気です。片目は目標を見ていても、もう一つの目が別の方向を向いてしまいます。子どもの約2%に見られると言われています。
子どもの弱視・斜視|公益社団法人 日本眼科医会
https://www.gankaikai.or.jp/health/betsu-003/06.html
生まれたばかりの赤ちゃんは目を動かす筋肉や視力が発達していません。2~3ヶ月ほどで、やっと物を見つめたり動くものを目で追ったりするようになります。両目で物を見る力(両眼視)は6歳ごろにほぼ完成し、物を見る力が成長するのは8歳ごろまでと言われています。

多くの場合、斜視は3~4歳ごろまでに見つかります。保護者が違和感を覚えることもあれば、3歳児健診で指摘されることもあります。

斜視は弱視の原因にもなります。斜視になっている方の目は物がぼやけて見えたり、二重に見えたりします。そうすると斜視になっている目を無意識に使わなくなり、弱視となってしまうことがあります。

斜視の種類

斜視は目の位置によって4種類に分けられます。
右目を正常な位置とした斜視の種類のイラスト
右目を正常な位置とした斜視の種類
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外斜視:片目が「外側」を向く
内斜視:片目が「内側」を向く
上斜視:片目が「上」を向く
下斜視:片目が「下」を向く

この中で最も多くみられるのは外斜視で、次は内斜視です。上下の斜視はこれらに比べると少なくなります。
成人斜視手術例の種類と両眼視機能(2016年)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jorthoptic/45/0/45_045F204/_pdf/-char/ja
また、斜視の症状がどのように出現するかでも分けられます。

常に斜視状態のものは「恒常性斜視」と呼ばれます。眠いときや疲れた時など、ときどき斜視状態になるものは「間歇(かんけつ)性斜視」と呼ばれます。

偽斜視の可能性も

斜視のように見えていても実は視線が揃っているということがあります。特に赤ちゃんは鼻の根元が低くて広いため、内側によっているように見えることが多々あります。このように、斜視ではないものの斜視のように見えるものを「偽斜視」と呼びます。

鼻の付け根(小鼻)をつまむと白目が見える場合は、偽斜視の可能性が考えられます。赤ちゃんであれば成長とともに顔だちも変わり、目立たなくなります。

本人が両目で同じものを見ているにもかかわらず、他人から見ると視線が合っていないように見えるという状態もあります。この場合も、見かけは斜視であっても実際には両目を使って物を見ているので偽斜視と言えます。

斜視の原因

斜視の原因は大きく4つに分けられます。

・目の筋肉や神経の異常
・遠視
ほとんどは目の筋肉や神経の異常、または遠視です。遠視の場合、強くピントを合わせようとするときに目が内側に寄ります。遠視が強いと、遠くを見ているときもピント調節をすることで内斜視となってしまいます。

・片目の視力低下
病気やケガで片側の目だけ視力が落ちてしまうと、その目が斜視となるケースもあります。多くの場合、外斜視となります。

・両眼視の異常(脳の病気も)
両眼視とは、対象を両目で見ることです。脳の一部のわずかな異常などから、両眼視ができなくなると、両方の目がばらばらの動きをすることがあります。

斜視は遺伝する?

斜視は遺伝と環境、どちらの影響も受けます。必ず遺伝するものではなく、遺伝する確率もそれほど高くないと言われています。

斜視は放置せず早期に受診することが重要

斜視を放置すると物が二重に見えるなどの症状があり、それを調節するために片目だけで見るようになります。そうなると遠近感や立体感がうまくつかめなくなってしまいます。

また、使わなくなった片目の視力が低下し、弱視となってしまうこともあります。弱視は視力が発達するピークである8歳より前に治療することが重要です。子どもの場合は特に、早期の治療が肝心だと言えます。
次ページ「斜視の検査方法」

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