映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』7/14公開!悩みも葛藤もすべてを包み込む高校生たちの物語

ライター:発達ナビニュース
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2018年7月14日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開される『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』。喋ろうとすると言葉に詰まってしまう女子高生の大島志乃が主人公です。原作は押見修造さんの同タイトルのコミック。中学2年生のころに話しづらさを感じ始めた押見さん自身の「吃音症」の経験をもとにつくられた作品です。この映画の見どころについてお伝えします!

(c) 押見修造/太田出版 (c)2017「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」製作委員会

伝わらなくても伝えたい──。少女たちの青春を描く『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』が映画化!

(c) 押見修造/太田出版 (c)2017「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」製作委員会

2018年7月14日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開される映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』

原作は押見修造さんの人気コミックです。中学生のころに話しづらさを感じたというご自身の経験からつくられた物語です。
高校1年生の大島志乃は上手く言葉を話せないことで周囲と馴染めずにいた。
そんな時、ひょんなことから校舎裏で同級生の加代と出会い、一緒に過ごすようになる。
人と距離を置き卑屈になりがちな志乃だったが、加代からバンドを組まないかと誘われたことで少しずつ変わっていく。ふたりで過ごす夏休みが平穏に過ぎていくと思っていた志乃だったが、自分をからかった同級生の男子・菊地が強引に参加することになり…。
出典:http://www.bitters.co.jp/shinochan/
志乃は、人前でうまく喋ることができません。

映画の序盤で、教室で徐々に自己紹介の順番が近づいてくるときの志乃の姿が描かれます。うまく喋れるだろうか、自己紹介がきちんとできるだろうか――志乃の緊張感が、画面を越えて伝わってきます。

そして、練習の甲斐なくうまく名前を言えずにクラスメートたちに笑われて、うつむいてしまう志乃…。そこから、志乃の世界へと一気に引き込まれていきます。

励ましのつもりでかけた大人の言葉が志乃を傷つけてしまうのと対照的に、「病気なの?」とストレートに質問しつつもありのままの志乃を受け入れる加代の姿…。うまく言葉が話せないことを母親や担任の先生、加代、そして志乃本人がどう捉えているのかを感じさせるシーンが、端々に散りばめられ、「話せない」志乃を取り巻く状況を浮かび上がらせています。

志乃と加代、2人の葛藤と挑戦を中心に編まれていく物語

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(c) 押見修造/太田出版 (c)2017「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」製作委員会
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高校に入学したものの、最初の自己紹介でみんなに笑われてしまった志乃は、クラスに馴染めないまま一人ぼっちの高校生活を送ります。

そんな志乃に、「喋れないなら、書けばいいじゃん」とメモとペンを渡したのがもう一人の主人公の加代でした。加代は音楽が好きだけれど音痴だという悩みを抱えています。

おっとりとした志乃にクールな加代と、全くタイプの違う2人ですが、ある日、加代は志乃の歌声に心を奪われ、「一緒にバンドを組もう」と誘います。文化祭に出ることを目標に練習を重ね、一緒に歌い演奏することを通してお互いが抱えるコンプレックスと向き合うと同時に、友情も急速に深まっていくのです。

ぶつかり合いながら、少しずつ前に進む志乃と加代。そこへ…

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(c) 押見修造/太田出版 (c)2017「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」製作委員会
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初めは、バンドを組むという加代の誘いに戸惑った志乃。「しのかよ」として初めての路上ライブは、場所を決めるところまで一つひとつが緊張の連続。高校1年生らしい初々しさが感じられます。声をかけた加代にとっても部屋を出て人前でギターを弾くのは初めて。指の動きがおぼつかず、ぎこちない演奏と歌が始まります。

路上ライブを繰り返すなかで、お互いを認め自分のありのままを受け入れていく2人。いつしか志乃はうつむいたり、会話で言葉につまることが少なくなり、加代も穏やかな表情で過ごすことが増えていました。

たどたどしい雰囲気で路上ライブを始めた2人の演奏と歌声に少しずつ自信が満ちていく様子はとても眩しく爽快な気分になります。

しかし、新学期の教室で自己紹介の際に志乃をからかった菊地が、街中で演奏する2人と遭遇したことから状況は一変します。菊地自身、人と触れ合いたい気持ちが空回りして、学校で浮いてしまっていたのです。「仲間に入れて欲しい!」という菊地を加代は引き入れますが、これによって志乃と加代の間に微妙な空気が…。志乃は菊地を前に、自分の殻にこもっていってしまうのです。

3人のそれぞれの思いが溢れ、重なり、離れて──ほんの少しのすれ違いで関係が崩れてしまう10代のヒリヒリするような友情が描かれます。

「しのかよ」で出演するための練習を続けてきた文化祭のステージ。2人は舞台に立てるのか、志乃は再び前を向くことができるのか──。原作とは少し異なるクライマックスまで、目が離せません。

志乃役の南沙良さん、加代役の蒔田彩珠さん、菊地役の萩原利久さんは、演じた役と同世代。等身大の体当たりな演技に心を打たれます。また、志乃と加代が歩く海辺の景色や、オレンジ色の夕日に照らされながら歌う姿など、随所に盛り込まれた美しい情景も見どころです。
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