「衣替え」の度に親子バトル勃発。変化が苦手な自閉症息子のパニックを回避できた、わが家流対処法!
ライター:立石美津子
こだわりの強いお子さんを育てている保護者の皆さん、衣替えの季節って大変じゃあありませんか?自閉症の息子は秋になっても「しばらく半袖だったのに、何で長袖着なきゃいけないの?」となり、夏になったらなったで「しばらく長袖だったのに何で半袖?」となります。衣替えの都度、混乱し、パニックを起こしていました。
今回は、わが家で毎度の「衣替えバトル」が回避できるようになった、「魔の衣替え」の乗り切り方を紹介します!
『発達障害に生まれて』(松永正訓著/中央公論新社)で、ルポルタージュの題材となった立石美津子です。
自閉症の息子は「変化」が苦手
自閉症の子には“同一保持性”があります。それにより同じパターンに固執する“こだわりの人”となりがちです。変化に対して不安があるのか、パターンを崩されることを嫌います。
感覚鈍麻により温度差を感じないのか、こだわりなのか、近所に夏でも冬でもずっと、白の半袖Tシャツとベージュのズボンのおじさんがいますが、「もしかして息子と同じような人なのかな?」と思ったりします。
感覚鈍麻により温度差を感じないのか、こだわりなのか、近所に夏でも冬でもずっと、白の半袖Tシャツとベージュのズボンのおじさんがいますが、「もしかして息子と同じような人なのかな?」と思ったりします。
四季を理解できない
日本には四季があり、季節により着るものが変わります。夏は半袖、冬は長袖です。
ところが、この“夏”とか“冬”という言葉や概念が、自閉症の息子にとっては実に曖昧なくくりに感じられるようです。一般的に”寒くなってくる”時期である10月でも、日によっては気温が高い日もあるし、6月でも肌寒い日もあります。
「10月1日になったら秋の気温に変わる」など、月の変わり目に急に涼しくなってくれたらよいのですが、そんなに都合よくはいきません。外気温はきれいなグラフを描いて変化するわけではなく、上下動しながらだんだんと変わっていくものです。
その日の気温に合わせて着て行く服を替えなければ、風邪を引いたり、汗をかきます。そこで親は「今日は寒いからこれを着て行きなさい」、「今日は暑いからこれを着て行きなさい」とあれこれ指示を出したくなります。でも、息子は、この言い方が受け入れられないのです。
ところが、この“夏”とか“冬”という言葉や概念が、自閉症の息子にとっては実に曖昧なくくりに感じられるようです。一般的に”寒くなってくる”時期である10月でも、日によっては気温が高い日もあるし、6月でも肌寒い日もあります。
「10月1日になったら秋の気温に変わる」など、月の変わり目に急に涼しくなってくれたらよいのですが、そんなに都合よくはいきません。外気温はきれいなグラフを描いて変化するわけではなく、上下動しながらだんだんと変わっていくものです。
その日の気温に合わせて着て行く服を替えなければ、風邪を引いたり、汗をかきます。そこで親は「今日は寒いからこれを着て行きなさい」、「今日は暑いからこれを着て行きなさい」とあれこれ指示を出したくなります。でも、息子は、この言い方が受け入れられないのです。
衣替えの季節は、親子バトルが勃発
年に2回の衣替えのとき、親子のバトルが繰り返されます。自閉症の子を育てるママ友にこの話をしたら、「うちもそうよ」という人が結構いました。もしかしたら、自分の身体の不快感よりも、こだわりを崩される不安の方が大きいのが自閉症の特性なのかもしれません。
10月であっても30度近い日があれば、私は半袖を着るように指示をします。すると息子は「この間は『涼しくなったから長袖を着て』と言ったのに、何で今日は半袖と言うのだ!」と怒ってしまいます。
10月も末になると、気温が低い日が続くようになります。少し前まで着ていた半袖はもう出番がなくなります。でも息子は、しばらく着ていた半袖の服とお別れしなくてはならないのが不安でしょうがなくなるのです。
10月であっても30度近い日があれば、私は半袖を着るように指示をします。すると息子は「この間は『涼しくなったから長袖を着て』と言ったのに、何で今日は半袖と言うのだ!」と怒ってしまいます。
10月も末になると、気温が低い日が続くようになります。少し前まで着ていた半袖はもう出番がなくなります。でも息子は、しばらく着ていた半袖の服とお別れしなくてはならないのが不安でしょうがなくなるのです。