「ぼくは腹が立つ」自閉症の兄への思いとは?次男の作文に見えた、ホンネと成長

ライター:シュウママ
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わが家には9歳の双子の兄弟がいます。長男は重度の自閉症で、次男は定型発達です。言葉のキャッチボールができず、癇癪をおこす長男のことを次男はどう思っているのだろう…。普段次男とはいろんな話をするのですが、もう小さいころのようになんでも言ってくれるわけではないし、最近のホンネはわかりませんでした。けれど私は次男の書いた1枚の人権作文から彼の胸の内を知ることになるのです。

次男のランドセルから出てきた、1枚の人権作文

ある日、双子の次男が学校から帰ってきたときのこと。

ランドセルを放り出して遊びに行く次男を見送った後、私は「学校からのお便りはないかな〜」とランドセルを開けて連絡帳ケースを取り出しました。

すると中には連絡帳と一緒に1枚の原稿用紙が。
次男のランドセルの中を見ている母
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開いてみるとそれは学校で書いたと思われる次男の人権作文でした。

「ぼくのお兄ちゃんは自へいしょうという病気です」

「いつも見ている」というタイトルで書かれたそれは「ぼくのお兄ちゃんは自へいしょうという病気です」という書き出しで始まっていました。原文をそのまま全て載せることはできませんが、それは人権作文というより、長男に対する自分の感情を綴ったものでした。

「見たいテレビをやっていないと怒ってテレビを叩くお兄ちゃん」「そんな姿を見るとぼくはとても腹が立つ」…
次男の素直な思いを知る母
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なかなか普段本人から聞くことがない素直な思いがずばりと書かれていました。

けれど次男はこうも書いています。「でも本当はお兄ちゃんはとても苦しいのかもしれない」

人の気持ちを受け止めるレーダー 

自分でわかっていて、わざと人に意地悪したり叩いたりする人は、いつかバチがあたる。「でもお兄ちゃんには悪気がない」
次男の兄の特性に寄り添う言葉がつづられていた
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そう書いてあったのです。怒りをうまくコントロールできない兄への理解、行動の裏にある感情や理由を考えて寄り添う力が、私が思っていたよりもずっと育っていたことに驚きました。
次ページ「兄の自閉症のことを自分で考えられるようになっていた次男」

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