【新連載!】え!?そこなの?自閉スペクトラム症の息子・ヒルマの「カッコいい」基準
ライター:アマミモヨリ
はじめまして。アマミモヨリです。自閉スペクトラム症の小学5年生の息子ヒルマを育てています。
さて、残念なことに、わたしは息子のことがよくわかりません。息子のツボはいつも意表をついていて「そこ…?」とびっくりしたり、拍子抜けしたり。
今回は、息子が選んだ筆箱のカッコよさがわからなかったエピソードについて、描いてみようと思います。
進級準備で息子が選んだ筆箱は
お母さんになって10年になりますが、わたしは息子(ヒルマ)のことがよくわかりません。それはきっとヒルマが赤ちゃんの頃から、何かと予想通りに行かず、途方に暮れてきた実績があるからだと思います。
だから息子が選んだ真っ黒なだけの筆箱の、カッコよさがわからなかったときも、特に気にしなかったのです。
だから息子が選んだ真っ黒なだけの筆箱の、カッコよさがわからなかったときも、特に気にしなかったのです。
その筆箱がカッコいい意外な理由
「カッコいい理由」がわかったのは、筆箱についている帯を外して、名前を書こうとしたときでした。あわててヒルマが言ったのです。
おどろきました。ヒルマは筆箱についていた、紙製の帯が気に入っていたのです。
「いや、これね、フツーは外して使うやつだから~」そう言って笑い飛ばせたらどんなに楽でしょう。
発達凸凹さんのヒルマにとって、こんな風に思っていたのと違うってことが、ひどく受け入れ難いことのようなのです。
「いや、これね、フツーは外して使うやつだから~」そう言って笑い飛ばせたらどんなに楽でしょう。
発達凸凹さんのヒルマにとって、こんな風に思っていたのと違うってことが、ひどく受け入れ難いことのようなのです。
思っていたのとちがう!そのとき母は…
こんなとき、わたしの頭はフル回転します。ヒルマの地雷を踏まないように、動揺を悟られないように、慎重に考えます。
ヒルマがシールと思っている帯は、実際には紙を巻き付けてあるだけなので、すぐに外れてしまいます。透明なフィルムで、筆箱ごと包んでしまおうかとも考えました。
でも…。と、そのときふいに思ったのです。
それってやっぱり違うかも。
でも…。と、そのときふいに思ったのです。
それってやっぱり違うかも。