発達障害の娘が求めたのは「居場所」。中学時代、通常学級と特別支援学級で揺れた娘がたどり着いた、高校選びの基準【わが家の進路選択 Vol.5】

ライター:荒木まち子
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中学1年のときに、通信・単位制、専修学校、特別支援学校などさまざまなタイプの高校を見学した娘。その中で、本人、家族ともに気に入った学校も見つかり、私は娘の志望校はこのまますんなり決まるのかも、と思っていました。でも中学2年になると娘に変化が起こりはじめたのです。そしてそれは、進路選択へも大きな影響があったのです…。

前回までのお話

発達障害がある娘の進路、どう探す?どう選ぶ?何も分からないままスタートしたのは、小学5年生のときでした。地域の中学校の通常学級、特別支援学級、通級を見学。また、私立中学も検討しました。

公立中学通常学級に進学してからは、高校以降の進路として、専修学校や単位制高校、特別支援学校の見学もしました。
発達障害の娘、高校はどこへ?「単位制・専修学校・特別支援学校」意外にも多かった選択肢【わが家の進路選択 Vol.4】のタイトル画像

発達障害の娘、高校はどこへ?「単位制・専修学校・特別支援学校」意外にも多かった選択肢【わが家の進路選択 Vol.4】

居場所がない

中2の5月ごろ、娘は「数学の授業が難しくて辛い。あと優しい先生の授業のとき、男子が授業中に紙飛行機を飛ばしたりして騒ぐのが耐えられない。特別支援学級に移ろうかなと」という言葉を口にするようになりました。また一方で「本当は皆と一緒にいたい。薄々は気づいてはいるんだけどさ、『皆と違う』って言われると涙が出る」と涙ながらに語りました。娘の気持ちは日々大きく揺れていました。

体育祭に向けた集団競技の大縄跳びやムカデ競争の練習がスタートすると、娘は腹痛や頭痛など体調を崩しはじめました。私の「練習も体育祭当日も休んで良いよ」という言葉に、娘は「それじゃサボリでしょ」と聞く耳を持ちませんでした。登校してもずっと保健室で休んでいる、8時に登校して8時30分に体調不良で早退する、そんな状態にも関わらず娘は毎日学校に通おうとするのです。

体育祭が終わっても定期テストが終わっても娘の体調は良くなりませんでした。
ある日のこと、娘は堰を切ったように自分の気持ちを口にしました。
「自分で自分のことが分からない。クラスに居場所がない。友人関係がめんどくさい。友達が欲しいとも思わない。理解者も心を開く相手もいない。泣きそう。楽になりたい。私うつかな?」

娘は過去にも学校行事の前などに体調を崩すことがありましたが、このときの娘はそれまでとは明らかに様子が違うようでした。

私は学校と学習支援を受けていたNPO法人に娘の様子を伝えました。

自ら特別支援学級へ

娘は自ら学校の先生に「通常学級の教室にいるのが辛いです。でも保健室や相談室で一人ぼっちで過ごすのは嫌です。居場所としての特別支援学級を利用したいです」と伝えたそうです。

学校は緊急措置として期間限定(※)で、特別支援学級に娘の机を設けてくれました。娘は通常学級の教室が騒がしくて辛いと感じたとき、通常学級のプリントを持参して静かな特別支援学級の教室で自習をしました。また可能なときは特別支援学級のカリキュラムにも参加しました(これは娘が中学の特別支援学級がどのようなものか知る良い機会になりました)。

※1週間毎に振り返りをし、今後の事を考えていくというスタイル。通常は学年途中での在籍学級の変更はできませんが、娘の体調を踏まえ、緊急措置として対応してもらいました
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