ASD(自閉スペクトラム症)とは?発達段階で表れる特徴【専門家監修】
ライター:発達障害のキホン
ASD(自閉スペクトラム症)は先天的な発達障害の一つで「社会的なコミュニケーションの困難」「限定された行動や興味、反復行動」の特徴が発達段階で表れます。ASD(自閉スペクトラム症)にはさまざまな症状がありますが、今回の記事では症状が具体的にどのような言動として表れるのかについてまとめました。
監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ASD(自閉スペクトラム症)の特徴的な症状
ASD(自閉スペクトラム症)は、「対人関係や社会的コミュニケーションの困難」と「特定のものや行動における反復性やこだわり、感覚の過敏さまたは鈍麻さ」などの特性が幼少期から見られ、日常生活に困難を生じる発達障害の一つです。知的障害(知的発達症)を伴うこともあります。幼少期に気づかれることが多いといわれていますが、症状のあらわれ方には個人差があるため就学期以降や成人期になってから社会生活において困難さを感じ、診断を受ける場合もあります。
今回のコラムでは、「対人関係や社会的コミュニケーションの困難」「特定のものや行動における反復性やこだわり、感覚の過敏さまたは鈍麻さ」について具体的にみていきましょう。
今回のコラムでは、「対人関係や社会的コミュニケーションの困難」「特定のものや行動における反復性やこだわり、感覚の過敏さまたは鈍麻さ」について具体的にみていきましょう。
対人関係や社会的コミュニケーションの困難
ASD(自閉スペクトラム症)のある人は、コミュニケーションに困難があり、対人関係を築くことが苦手な場合が多いです。
社会性・対人関係については以下のような特徴がみられることがあります。
・視線を合わせることができない
・周囲に関心がないように見える
・相手の気持ちを汲み取ることが苦手
・その場の空気を読むことが苦手
・相手の興味関心に関係なく一方的に話し続ける傾向がある
・抽象的な概念を理解するのが苦手
・抽象的な言葉・比喩や皮肉の意味を理解するのが苦手
・集団の活動に参加することが苦手で一人遊びを好む
・年齢相応の友人関係がない
・抑揚がない、不自然な話し方が目立つ場合がある
・場面に応じて敬語を使い分けることが難しい
・雑談など目的のない会話が苦手な傾向にある
ASD(自閉スペクトラム症)のある人は、会話をしているときなどに適切なタイミングで目を合わせることが苦手な傾向にあります。無理に視線を合わせようとすると落ち着きがなくなったり、パニックになってしまうこともあります。このような症状から、対人関係が苦手だと受け止められてしまうこともあります。
また知的障害(知的発達症)が併存している場合、発語やコミュニケーションの発達がおくれることもあります。
社会性・対人関係については以下のような特徴がみられることがあります。
・視線を合わせることができない
・周囲に関心がないように見える
・相手の気持ちを汲み取ることが苦手
・その場の空気を読むことが苦手
・相手の興味関心に関係なく一方的に話し続ける傾向がある
・抽象的な概念を理解するのが苦手
・抽象的な言葉・比喩や皮肉の意味を理解するのが苦手
・集団の活動に参加することが苦手で一人遊びを好む
・年齢相応の友人関係がない
・抑揚がない、不自然な話し方が目立つ場合がある
・場面に応じて敬語を使い分けることが難しい
・雑談など目的のない会話が苦手な傾向にある
ASD(自閉スペクトラム症)のある人は、会話をしているときなどに適切なタイミングで目を合わせることが苦手な傾向にあります。無理に視線を合わせようとすると落ち着きがなくなったり、パニックになってしまうこともあります。このような症状から、対人関係が苦手だと受け止められてしまうこともあります。
また知的障害(知的発達症)が併存している場合、発語やコミュニケーションの発達がおくれることもあります。
特定のものや行動における反復性やこだわり、感覚の過敏さまたは鈍麻さ
ASD(自閉スペクトラム症)のある人は、人や物に対する興味の偏りが見られたり、同じ行動を繰り返したりすることがあります。また特定の感覚に対して過敏な傾向(または鈍麻な傾向)があります。
具体的には、以下のような特徴がみられることがあります。
・手や腕を規則的に動かしたり、身体を揺らしたり、部屋の中を行ったり来たりする
・決まったルール、行動に従うことを好み、予定の変更に対応することが難しい
・決まったおもちゃ、遊びなどに執着する
・自分の興味があるものに対して、とても執着する
・初めての人/場所/活動などに抵抗を示す
・活動の切り替えが苦手
・びどくまぶしがる
・やけどをしていても気づかない
ASD(自閉スペクトラム症)のある人は、自分の興味のあることに対してとことん熱中する傾向があります。そのため、自分の興味のある物事をとことん調べ、誰も教えていないのに専門家顔負けの知識を持っている場合もあります。
具体的には、以下のような特徴がみられることがあります。
・手や腕を規則的に動かしたり、身体を揺らしたり、部屋の中を行ったり来たりする
・決まったルール、行動に従うことを好み、予定の変更に対応することが難しい
・決まったおもちゃ、遊びなどに執着する
・自分の興味があるものに対して、とても執着する
・初めての人/場所/活動などに抵抗を示す
・活動の切り替えが苦手
・びどくまぶしがる
・やけどをしていても気づかない
ASD(自閉スペクトラム症)のある人は、自分の興味のあることに対してとことん熱中する傾向があります。そのため、自分の興味のある物事をとことん調べ、誰も教えていないのに専門家顔負けの知識を持っている場合もあります。