家族でぷよぷよ!?目指すはプロゲーマー!? e-sportsに見えた多様な参加の可能性とはーーePARA大会を取材
ライター:発達ナビ編集部
eスポーツとは、ビデオゲームの対戦による「スポーツ競技」。本格的な大会になると賞金金額も大きく、オリンピックの種目にもなるかもしれない、と注目を集めている「スポーツ」なのです。その中でも、障害者手帳をもつ人がメインとなる初の大会「ePARA 2019」が、11月下旬に都内で開催されました。会場は、実はカラオケルーム!ここにも秘話があります。どんな思いが込められた大会だったのか、レポートします。
障害の有無にかかわらず競える場としてスタート!
「ePARA 2019」は午前10時からスタート。メインMC岸大河さんを中心にバラエティー番組のようなスタイルで進行、YouTubeでも会場の様子を配信しました。まずはゲストの紹介から。ePARA 2019アンバサダーとなった乙武洋匡さん、車いすユーチューバーの寺田ユースケさんが挨拶しました。
ePARA 2019アンバサダー 乙武洋匡さん
「車いすユーザーとして生活する中では、ほかの人ができるのに自分ができないことが多くて、ストレスをためることも多少あると思うんですが、きょうは、障害の有無に関係なくプレイできるという状況を作っていただいたので、ぞんぶんに楽しみたいです!」
「車いすユーザーとして生活する中では、ほかの人ができるのに自分ができないことが多くて、ストレスをためることも多少あると思うんですが、きょうは、障害の有無に関係なくプレイできるという状況を作っていただいたので、ぞんぶんに楽しみたいです!」
車いすユーチューバー 寺田ユースケさん
「足が悪い中、昔から野球をやってきました。(子ども時代に)eスポーツがあれば、もしかしたら人生の選択肢がもっとたくさん広がっていたのかもしれないと感じています。今日も車いすの子どもたちがいっぱい来てくれているので、ゲームで活躍できる姿を見せて、選択肢を増やしてもらえたらと思います!」
「足が悪い中、昔から野球をやってきました。(子ども時代に)eスポーツがあれば、もしかしたら人生の選択肢がもっとたくさん広がっていたのかもしれないと感じています。今日も車いすの子どもたちがいっぱい来てくれているので、ゲームで活躍できる姿を見せて、選択肢を増やしてもらえたらと思います!」
メインMCによる「このePARAという大会が障害者雇用につながり、社会的課題の解決や、eスポーツの更なる発展、障害がある人・ない人にとって初の共通種目として戦える、唯一のユニバーサル競技となることを目標に、ePARA 2019をここに開催いたします」という宣言のあと、大会が始まりました。
「ぷよぷよ」が、チームスポーツに進化する!?
午前中は「ぷよぷよ大会」エキシビションマッチ。第一回戦は、寺田ユースケさんVS 乙武さん。2人とも車いすユーザーですが、ゲームにおいては不利と見えた乙武さんの圧勝となりました。
次に、鳥越勝さんVS吉成健太朗さん(国立八雲病院からのオンライン参加)の対戦ののち、ePARA主催者加藤大貴さんの「戸田市加藤家」VS夫婦で参加の「武蔵野市加藤家」と続きます。
加藤家対戦では、それぞれ家族が1組になってゲームを展開。家族で1人のプレーヤーとなるスタイルは、操作ボタンをそれぞれが担当するということ。この試合は、戸田市加藤家、主催者の加藤さんの勝利となりました。
加藤さんは、「私たちは4人家族なので、4つのボタンをそれぞれ担当して練習したんです。ぼくは左ボタン、ママは回転ボタン、上の子は右ボタンというように。3才の子どもはよくわからないけど、『僕もやりたい!』っていう参加したい気持ちをくんで、落下ボタン(笑)。ひたすらボタンを押し続ける役です。
実は、家族とこんなふうに、ひとつの目標に向かったのって、初めてのことだったと思います。練習中、6才、3才の子どもと、妻も一緒になって『ほら右!右!』とか、『そんなこと言ってない!』とか、わいわい言いながら、家族で盛り上がるのが楽しかったんです」と話してくれました。
次に、鳥越勝さんVS吉成健太朗さん(国立八雲病院からのオンライン参加)の対戦ののち、ePARA主催者加藤大貴さんの「戸田市加藤家」VS夫婦で参加の「武蔵野市加藤家」と続きます。
加藤家対戦では、それぞれ家族が1組になってゲームを展開。家族で1人のプレーヤーとなるスタイルは、操作ボタンをそれぞれが担当するということ。この試合は、戸田市加藤家、主催者の加藤さんの勝利となりました。
加藤さんは、「私たちは4人家族なので、4つのボタンをそれぞれ担当して練習したんです。ぼくは左ボタン、ママは回転ボタン、上の子は右ボタンというように。3才の子どもはよくわからないけど、『僕もやりたい!』っていう参加したい気持ちをくんで、落下ボタン(笑)。ひたすらボタンを押し続ける役です。
実は、家族とこんなふうに、ひとつの目標に向かったのって、初めてのことだったと思います。練習中、6才、3才の子どもと、妻も一緒になって『ほら右!右!』とか、『そんなこと言ってない!』とか、わいわい言いながら、家族で盛り上がるのが楽しかったんです」と話してくれました。
格闘技対決!キャラクターの闘いの中に公平性が見えた!
昼の休憩をはさんで、午後のゲームは「鉄拳7」。3人一組のグループが4組参加、トーナメント方式で優勝争いが繰り広げられました。
激しい闘いを大画面で見ているうちに、画面上のキャラクターたちには、プレイヤー自身が乗り移っているような気分になります。パワーとスピード、展開の速い攻防の中でビシッとKOが決まっていく様子を見ていると、リアルな格闘技中継を見ているときと同じ感覚になります。バーチャルなものとはいえ、この動きを生み出すこと自体がすごい!と感じるのです。
この大会では、プレイヤーに障害があってもなくても、それはハンデにはならない、一緒の土俵に上がって対戦することができるということに価値がある、と実感しました。
この大会では、プレイヤーに障害があってもなくても、それはハンデにはならない、一緒の土俵に上がって対戦することができるということに価値がある、と実感しました。
チーム「Whereabouts」(発達障害などがある選手で結成)は、チーム全員、日ごろからゲームを楽しんでいるけれど、格闘技ゲームは初めての経験だったといいます。(実際にプレイしたのは3人、1人は控え選手)。
「すぐ負けちゃってくやしかった!でも、練習いっぱいして、コマンドも覚えて、来年も参加したいです!」(カホさん)、「格ゲー以外にも、パズル系、リズム系とか参加できるゲームのバリエーションが選べたらいいなと思いました。でも、楽しかったです!」(まやさん)という感想で、次回もあったら、参加したい!と意気込んでいました。
「すぐ負けちゃってくやしかった!でも、練習いっぱいして、コマンドも覚えて、来年も参加したいです!」(カホさん)、「格ゲー以外にも、パズル系、リズム系とか参加できるゲームのバリエーションが選べたらいいなと思いました。でも、楽しかったです!」(まやさん)という感想で、次回もあったら、参加したい!と意気込んでいました。