子どものうつ病、親なきあとの住まい、子育てで意識したいことを記した書籍、行動障害支援に役立つアイデア集など――6冊をご紹介

2020/05/06 更新
子どものうつ病、親なきあとの住まい、子育てで意識したいことを記した書籍、行動障害支援に役立つアイデア集など――6冊をご紹介のタイトル画像

5月の新刊紹介は、子どものうつ病についての本や、子育てで意識したいことを記した書籍や、行動障害支援に役立つアイデア集など、多くの方に読んでいただけるようなラインナップでお届けします。また、「親なきあと」の子どもの暮らしに焦点をあてて、実例を詳しく紹介している本も!計6冊の情報をぜひチェックしてみてください。

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参加者と運営者の声から知る、自助会の役割と可能性――『発達障害者の当事者活動・自助グループの「いま」と「これから」』

本書では、2000年初めごろに立ち上げられた3つの自助グループの取り組みと課題、そして展望が寄稿されています。当事者活動・自助グループの活動内容、参加者の声がまとめられているほか、支援者の立場、研究者の立場からも論考されています。

また、座談会などの様子も掲載されており、参加者だからこそ分かる自助グループの課題感や、今求められていることなどが当事者目線で語られています。

発達障害の当事者にとって、大切な居場所である当事者活動・自助グループを多角的に論じている本書は、運営に携わる支援者だけでなく、これから活動に主体的に関わっていきたいと考えている保護者、当事者活動・自助グループに参加してみたい当事者の方にも役立つ内容になっています。
発達障害者の当事者活動・自助グループの「いま」と「これから」
東條 吉邦 藤野 博 (監修), 高森 明 (著)
金子書房
発達障害者の当事者活動・自助グループの「いま」と「これから」
東條 吉邦 藤野 博 (監修), 高森 明 (著)
金子書房

現場で起こる「これどうすればいいの?」を解決!『知的障害・自閉症のある人への行動障害支援に役立つアイデア集65例』

近年、国によって研修のカリキュラムなどが整えられ、経験則や精神論にたよらず、体系化された知識をもとに支援者を育成できるようになりました。とはいえ、実際の支援現場では、研修で身につけた知識、技法だけでは乗り切れない不測の事態が起こることもあります。

本書は、そんな不測の事態にどう対応すればいいのか、また、そもそもそういった事態が起こらないようにするためにはどうしたらいいのかについて筆者の経験をもとに、さまざまなアイデアが紹介されています。具体的には、主に「支援の心構えや下準備」「環境設定」「かかわり方」の3つのテーマで、イラストや実際の写真を用いて、計65個にもおよぶ実例が紹介されており、支援者の方にとって非常に参考になる内容になっています。
知的障害・自閉症のある人への行動障害支援に役立つアイデア集65例
志賀 利一 (監修), 林 大輔 (著)
中央法規出版
知的障害・自閉症のある人への行動障害支援に役立つアイデア集65例
志賀 利一 (監修), 林 大輔 (著)
中央法規出版

子育てをするなかで生じるモヤモヤの解決法を紹介『ママでいるのがつらくなったら読むマンガ』

この本では、年間150回、全国50か所でママ向けコーチング講座を開催している、ひろっしゅコーチこと著者の山崎さんが、子育てのなかで生じるモヤモヤした気持ちを解決する方法を紹介しています。

本書では、「かかわり」に焦点があてられており、家族や他人、子ども、そして自分とのかかわり方について、大切にしたい意識や注意したいポイントなどが漫画で分かりやすく解説されています。子どもとのかかわりの部分では、「どれだけ自分が愛したかではなく、どれだけ子どもが満たされたかを意識することが重要」と語るなど、視点を変えてくれるような著者の言葉がたくさん詰まっています。子育てをするなかで「なんかうまくいってないな」と感じている方におすすめの一冊です。
ママでいるのがつらくなったら読むマンガ
山﨑 洋実 (著), つちやまなみ (イラスト)
主婦の友社
完全版 ママでいるのがつらくなったら読むマンガ
山﨑 洋実 (著), つちやまなみ (イラスト)
主婦の友社

小中学生の約13%がうつ傾向!?『子どものうつがわかる本』

うつ病は、大人だけの心の病気だと思われがちですが、近年の研究では子どももうつ病になることが判明しています。北海道大学病院精神科の調査によって、小学生の約8%、中学生の約23%にうつ傾向があることが分かっています。本書は、こうしたあまり知られていない「子どものうつ」にスポットをあて、要因や対処法について解説しています。

子どものうつは、成長過程にさまざまな問題を引き起こすため早めの対処が肝心ですが、同時に、子どものうつの兆候を見つけるのは気をつけていてもそう簡単ではないという事実があります。本書ではこの問題を解消すべく、うつ病の基礎知識と、子どものうつに気づくための具体的なサインについて解説すると同時に、家庭でできる対処法や、実際に子どもがなったときに頼れる医療機関や団体などについても紹介しています。子どもが安心して過ごせるための丁寧なかかわり方を、この本を通して考えたいですね。
子どものうつがわかる本 早く気づいてしっかり治す (育ちあう子育ての本)
下山 晴彦 (監修)
主婦の友社
子どものうつがわかる本 早く気づいてしっかり治す
下山 晴彦 (監修)
主婦の友社

「これから」に備えて「いま」できること『知的障害/発達障害のある子の育て方』

本書は、知的障害や発達障害のある子をもつ保護者向けに書かれたもので、障害への理解を深め、子どもと適切なかかわりができるようになることを目的としています。監修をつとめているのは、自身も発達障害の傾向がある筑波大学医学医療系の教授と准教授で、そのため当事者の観点と医学的な観点の両方から、知的障害や発達障害について解説されています

本書では、4人の発達障害のある子どもの生活例をもとに、知っておきたいポイントや、家庭での対処法のヒントなどが説明されています。基本的に1テーマにつき、見開き1ページの構成で、非常に読みやすくなっています。内容は、パニックを起こしたときの対応法や、子どもが友達と仲良くできない場合の対処法など、人とのかかわり部分はもちろん、就学先や就労先、活用できる制度なども紹介されており、障害のある子の今後の見通しを考えるうえで非常に参考になる一冊になっています。
知的障害/発達障害のある子の育て方
徳田 克己 (監修), 水野 智美 (監修)
講談社
知的障害/発達障害のある子の育て方
徳田 克己 (監修), 水野 智美 (監修)
講談社

「親なきあと」を考える『障害のある子の住まいと暮らし』

障害のある子のいる親や家族にとって、「親なきあと」は共通の課題です。本書では、数ある課題のなかでも「住まい」にスポットをあてています。それは、住まいが決まればお金の問題や日常の支援の対策なども見えてくるからです。

近年、障害のある人の住まいの場は、制度の変化や地域の取り組みなどによって、さまざまな選択肢が広がっています。しかし、自分の子どもはどこに住めるのかそのためにどんな準備が必要なのか、親の悩みは増えているのです。本書では実際に、全国16実例を施設の実名や写真付きで紹介しながら、近年の障害者の住まいの傾向や、制度の変化などについて分かりやすくまとめています。障害のあるお子さまをおもちの保護者の方が、「親なきあと」問題を考えるうえで非常に参考になる一冊です。
障害のある子の住まいと暮らし
渡部 伸 (著)
主婦の友社
障害のある子の住まいと暮らし
渡部 伸 (著)
主婦の友社
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