ほめて伸ばすってどうやるの?がわかる!専門家の解説付『マンガでわかるペアトレ』10のレッスンで、「脱・叱って凹む」毎日に!【著者インタビューも】

ライター:発達ナビBOOKガイド
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合同出版
ほめて伸ばすってどうやるの?がわかる!専門家の解説付『マンガでわかるペアトレ』10のレッスンで、「脱・叱って凹む」毎日に!【著者インタビューも】のタイトル画像

子どもを感情的に叱ったり、急がせようとしたりで疲れる毎日…という方にぜひ試してほしいのがペアレント・トレーニング(ペアトレ)。子どもの行動に焦点を当て、好ましい行動を増やし、好ましくない行動を減らす接し方を保護者が学び、練習するプログラムです。適切な関わり方を学ぶことで、子どもの自尊心を高め、親子間のストレスを減らし、穏やかな生活を送れるようになります。『マンガでわかるペアトレ』では、ペアトレはどういうものか、実践方法や効果などを著者の体験をもとに、漫画で楽しく分かりやすく紹介しています。

子どもの行動を客観的に観察してみよう

ペアレント・トレーニング(ペアトレ)とは、子どもの行動に焦点を当て、好ましい行動を増やしたり、好ましくない行動を減らしたりする接し方を保護者が学び、練習するプログラムです。『マンガでわかるペアトレ』は、著者である、らせんゆむさんが自身の体験をベースに、ペアトレはどういうものかを漫画で楽しく分かりやすく描いた一冊です。
マンガでわかるペアトレ: 育てにくい子をほめる・のばす!10のレッスン
庄司 敦子 らせん ゆむ (著)
合同出版
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ほめる(=肯定的な注目をする)ことは、親子のコミュニケーションを温かみのあるものに変える、「ペアトレの中核の部分」といえます。本書のレッスン1では、肯定的な注目を導くための「子どもの行動観察の方法」を分かりやすく紹介しています。

否定的な注目ではなく、肯定的な注目を

まず、我が子の大好きなところをあげてみます。そうすることで、「否定的な注目」よりも「肯定的な注目」ができるようになります。否定的な注目が与えられた子どもは、さらに否定的な反応をします。

反対に肯定的な注目を与えてあげると、子どももどんどん肯定的な反応を返してくれるようになります。その理屈は分かっていても、子育てにおいて圧倒的に困ることが多いため、ほめるタイミングが見つからないという方が多いようです。

子どもの行動を3つに分ける

子育てが上手くいかないと感じている場合、「子どもをほめましょう」と言っても簡単にできるものではありませんが、子どもの行動を3つに分けることで、好ましい行動が見つけやすくなります。行動は性格や人格とは違って、見たり聞いたり数えたりできる、観察可能で客観的な「子どもの情報」。少し冷静になって子どもの行動を観察することが、悪循環を断つきっかけとなります。

その3つの行動とは、
1.好ましい行動…保護者がもっと目にしたいと思う行動。自分から手を洗った、自分からおもちゃを片付けたなど。
2.好ましくない行動…保護者が「減らしたい」と思う行動。テレビを見たいと騒ぐなど。
3.許しがたい行動…保護者が「なくしたい」と思う行動。道路に飛び出す、人を殴るなど命に関わること。この行動は徹底して制限します。


子どもの行動を3つに分けることで、大人の注目の度合いを調整し、子どもの行動に対して一貫性のある適切な対応をすることができます。これは、「注目された行動は増えていく」という原理に基づいています。

「ほめる」と「反応しない」を上手に組み合わせよう

子どもには「好ましい行動、反応」をしてほしい。それは親ならだれもが思うことです。本書レッスン2で「好ましい行動の増やし方」、レッスン3~4で「好ましくない行動の減らし方」を学べます。

好ましい行動は「ほめて」増やす

子どもは「ほめられる」「認められる」「感謝される」「関心を示される」などの肯定的注目をされることで、好ましい行動が増えていきます。ペアトレでは、この肯定的注目をすべて「ほめる」と呼びます。

「ほめ方」のコツとして
・ほめる内容を具体的に伝える
「えらいね」「すごいね」だけでなく、「自分で着替えてえらいね」「弟にミニカー貸してあげたね」など、具体的に伝えること。子どもにとって何がよかったのか分かりやすいですし、「注目されている」と感じやすくなります。
・25%ルールでほめる
子どもの行動がパーフェクトであるということは、まずありません。「ここまでやってほしい」を100としたら、その1/4(25%)レベルでほめます。今子どもがやれたことだけに焦点を当てれば、ほめる機会がグッと増えます。
・皮肉や批判は言わない
「やれるじゃない。どうして今までやれなかったのかな」という皮肉や批判が混じった言い方をすると、子どもは「ほめられた」と感じにくくなります。また、否定的な注目になり、子どもの意欲を半減させてしまうこともあります。

好ましくない行動は「反応しない」ことで減らす!?

例えばお菓子売り場で「お菓子を買って!」と騒ぐなど、好ましくない行動が始まっても、反応をしないようにします。反応しないとは言っても、子どもの存在自体を無視するのではありません。「悪い行動に注目せず、良い行動に出たときに注目する機会を“待つ”」ことです。ほめ方と同様、無視にもタイミング、視線と体、表情、感情などのコツがあります。

そして大切なのは、子どもが好ましくない行動をやめたらすぐに「ほめる準備」をすること。しかしお子さんの特性によっては、反応しないことだけでは「好ましくない行動」を減らすことが難しいケースもあります。

・アクションプランを立てる
成功させるために、「好ましくない行動は何か」「どこでいつ起きるか」「行動が起きたとき、どうすればいいか」などのアクションプランを立てます。すると、「反応しない→好ましい行動を待つ→ほめる」という一連のプロセスが実行しやすくなります。困難な状況でも予測して備えられるので、保護者の感情コントロールにも役立ちます。

本書には著者の家族のほかに、ペアトレ参加者である4家族も登場します。いろいろな子ども・親がいて、いろいろな家庭のケースがあり、それぞれ違った実践方法を行っています。ペアトレに「どんな子にも合う万能な方法」はありません。年齢や特性、家庭環境などによって、ほめ方や反応しない効果は変わってきます。どのようなやり方が子どもに合っているのか、実際に子どもの反応を見て確かめていくことが大切です。

子どもの「協力」で好ましい行動を増やす

好ましくない行動を減らそうとして「反応しない」対応をしても、これが通じないときもあります。レッスン5・6では、指示を出し、子どもに「協力」してもらいながら好ましい行動を増やしていくコツを学んでいきます。

効果的な指示の出し方とは

指示といっても、耳に届いていない、ちゃんと伝わっていない、では意味がありません。子どもの近くまで行ったり、肩を叩くなどして「注意を引き」ます。そして、「視線を合わせ」「短い言葉で具体的に」指示を出します。このとき、保護者に迷いや不安があると本気度が伝わりません。「落ち着いて、きっぱり指示を言い切る」ことが大切です。そして、子どもができたら「25%ルール」でほめます。

CCQを意識する

指示を出すとき、「CCQ」を意識してみます。

C...Calm穏やかに(子どもに振り回されず、冷静に一貫した指示を出す)
C...Close近づいて(遠くからではなく、子どもが見える位置まで寄る)
Q...Quiet静かに(静かな口調で)


CCQを少しでも効果的に行うためには、「予告」を使ってみます。急に「やめて」と指示するのではなく、「長い針が12になったら終わりね」などあらかじめ具体的に伝えます。そうすることで子どもは「自分の大事な時間」も受け入れてもらえるんだと思い、その後の指示により協力的になります。

さらなる4つのテクニック

子どもに指示をもっとよく聞いてもらう(協力してもらう)ため、さらに4つのテクニックが紹介されています。

・選択させる…大人の命令ではなく、自分で決めたような感じがするため、指示に従いやすくなる。
・「~したら〇〇できる」…見通しが持てると動きやすくなる子どもや、ご褒美でやる気になる子どもに合った方法。
・子ども同士の力を利用…好ましい行動をしているきょうだいをほめて、本人の協力を引き出す。このとき、比べたりやらないことを非難したりしない。
・ブロークンレコード・テクニック…壊れたレコードのように同じことをシンプルに繰り返し指示する。子どもの言い訳や文句には反応しない。

これらすべてがうまくいかない場合、今一度「好ましくない行動に注目せずに、ちゃんとほめることができているか」「指示の内容は子どもにとって難しいことではないか」を確認することも大切です。

行動チャートとペナルティを上手に使う

今まで学んだ「ほめる」「反応しない」ことをより効果的に行うために、レッスン7では「行動を見える化」するための行動チャート、レッスン8では「どうしても従ってくれない場合のペナルティ(適切な罰)」を学んでいきます。

行動チャート(BBC=Better Behavior Chart)を作ろう

子どもにしてほしい行動を時間軸に沿って書き出します。この場合、あまり難しい行動は入れず、日常的にやることにします。その行動を、「よくできる行動◎」「時々する行動○」「まれにしかしない行動△」の3段階で評価します。

チャートを見せて子どもに説明し、見やすいところに貼ります。行動ができたらまず「ほめて」、シールを貼ったり○を書き込んだりします。1日の終わりに改めてその日にできたところをほめて、週末にはご褒美を用意します。

BBCは、できないことをできるようにするものではなく「できていることに気づき、ほめるチャンスを与えてくれるもの」です。

最後のほめるチャンスとしての「ペナルティ」

いろいろ試してもどうしても指示に従ってくれない、どんなに指示しても危険な行動を取る場合、最後のほめるチャンスとして「警告とペナルティ」を実行します。

まずは「警告」として、「やめてほしい行動」と「守るべき行動」をはっきりと子どもに伝えます。そして、できたら「ほめる」!次に、警告しても従わない場合の「ペナルティ」を具体的に伝えます。ペナルティで適切なものは、「子どもにとって意味があり、保護者が心おきなく取り上げられる」「短期間で終わり、できれば問題行動と結びついていること」です。たとえば、友達にボールをわざと当てたら、10分間ボール遊び禁止などです。

大切なのは、警告やペナルティが終わったらさらっと水に流すこと。なぐさめたり説教したりは禁物です。また、ペナルティの与えすぎ・頼りすぎは、ほめる効果をなくしてしまいます。

ペアトレを園や学校でも活用しよう

家で好ましい行動が増えても、園や学校では相変わらず好ましくない行動が多い。その場合、家で実践しているペアトレを、園や学校でも活用しましょう。

子どもの問題行動に対して「こうして・なってほしい」という目標を定めた「連絡シート」を作り、先生と共有します。「できること」「時々できること」「あまりできないこと」に行動を分けて先生に◯を書き込んでもらうなどしてほめてもらい、それを見た家族からもほめてもらう。その繰り返しで、子どもは変わっていくはずです。

らせんゆむ先生に聞く、「マンガでわかるペアトレ」の一冊ができるまで

本書を手がけたのは、イラストレーター・漫画家、3児の母であるらせんゆむ先生。幼いころから絵を描くのが大好きだったそうです。本書をつくられたきっかけや背景などをお聞きしました。

ペアトレは「頑張るぞ!」ではなく、心穏やかになる練習

――どのようなきっかけで、イラストレーター・マンガ家として活躍されるようになったのでしょうか。

らせんさん:本格的にイラストを描き始めたのは美大生のころです。家で制作したものを学園祭で自主展示し、見た方からたくさんの感想をいただいたのが嬉しくて、イラストレーターになろうと決めました。その後、デザイナーとして働く中でもイラストを描いたり、フリーランスとして独立後はWEBや出版物のイラストを描き続けてきました。当初マンガは、日常や子育てのちょっとしたことをテーマに空き時間に制作し、個人ブログやSNSなどに上げていました。

やがて自分の経験を皆さんにしっかり伝えたいと思うようになり、2014年にコミックエッセイ『私はかんもくガール』(※)を出版し、その思いを実現することができました。

(※)かんもくガール(合同出版):「場面緘黙(かんもく)症」だった著者が、子ども時代の困り感や大人になってからの「場面緘黙(かんもく)症」との向き合い方を綴ったコミックエッセイ。

――「貴重な経験を多くの人に分かりやすく伝えたい!」と思われて実現した本書ですね。実践前のペアトレの印象や、ペアトレを継続して学ぶ中で印象的だったことはどんなことでしょうか。

らせんさん:子育てで試行錯誤する中で読んでいた本やWEBの情報でペアトレは知っていましたが、「“トレーニング”というだけあって、やるぞ!と気合を入れて頑張らないと効果は出ないだろうなあ…」と敬遠していて、実践するには至りませんでした。そんなときに自治体の家庭支援センターから、ペアトレ受講の案内をもらい、一人ではハードルが高くても、同じような立場の人たちと一緒なら頑張れるかなと思い、参加を申し込みました。

実際に受けてみると、トレーナーの先生方は本書のようにユーモアや雑談をたっぷり交え、自分では気づけなかった我が子や自分自身の良いところをたくさん教えてくれました。しっかり勉強するトレーニングというよりは、「保護者だけでひと息つきながら、同じ立場の人達と楽しく学ぶリラックスタイム」だったのが印象的です。今思えば、育てにくい子を持つ親が家ではなかなか確保しにくいホッとできる場・時間を意識的に作ってくれたのかもしれません。

発達障害や育児に関する本を読んで、「子どもに対してもっとやわらかく接しなければ」「怒ってはいけない」と理屈で現状を変えようとしていたのが、逆に「もっと力を抜いて子育てをしてもいいんだ」という穏やかな心境に変わってきたのが驚きでもありました。

「どんな子にも合う、万能なただ一つの方法」なんてない

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――「私はかんもくガール」と比較して、難しかった点や違いはありますか。

らせんさん:「私はかんもくガール」は、とにかく自分の経験してきた苦しい思いを知ってほしい、同じような思いをしている人に共感してほしいという、どちらかというと「ダークなエネルギー」で描き上げた印象があります(笑)「ペアトレ」は主人公が自分自身から保護者と子に変わり、「子育ては大変だけど楽しいこともたくさんあって、工夫次第でさらなる喜びに変えられるということを伝えたい!」という前向きなエネルギーの方が強かったです。

また、自分の感じたことをひたすら描き綴った前書と違い、今回はペアトレの知識を正しく、分かりやすく客観的に読者に伝える必要があると感じました。どうすればそれが実現できるか、かつオリジナリティを出すにはどうしたらいいのかを考えながら構成するのが難しかったです。

――大切にした点や工夫した点を教えてください。

らせんさん:私自身の体験談が中心のコミックエッセイ形式ですが、ペアトレの内容を伝えるために、主観的になりすぎないよう気をつけました。本書に出てくる他の参加キャラクターは、レッスンで実際に出会った家庭のケースを参考にしました。子どもの特性や家族構成、家庭環境により変化をつけ、ペアトレの内容に合わせて分かりやすくなるように事例を一部脚色しました。ほかの家庭のケースも入れることによって「どんな子にも合う万能な方法」はないということも伝わると思います。

とはいえ、専門的知識があったわけではないので、まめの木クリニックの庄司先生にしっかりとした解説でフォローしていただけて心強かったです。マンガやホームワークを見てコメントをいただいたり、解説が入ることでよりポイントをおさえた情報を読者に伝えられる本になったと思います。
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反省の日々の中、少しの効果で空気がやわらかくなった

――ペアトレをするなかで苦労したことや、手ごたえを感じたエピソードを教えてください。

らせんさん:レッスンで習ったことを実践してみる中、なかなかマニュアル通りにはいかないこともありました。子どもが癇癪(かんしゃく)を起こしていたり、私が急いでいたり、周りの目を気にしてしまうと、ペアトレで習ったことをつい忘れて感情的に怒ってしまうこともあり、反省の日々でした。でも、少しでも効果が見えたときに「ちょっとでもできたら、ほめる」ということを繰り返していると、子どもが嬉しそうにしたり空気がやわらかくなるのが分かってきて、「うまくいってる!」と心の中でガッツポーズをしていました。

また、本書後半の長男・ボウズが大きく成長する発表会のシーンは実話です。我が家では「伝説のヘビ役」と呼んで、今でも思い出として語ることが多いくらい私と長男にとって嬉しい出来事でした。園の先生方の協力もありますが、ペアトレで親子関係の試行錯誤を積み重ねてきた結果のひとつでもあると感じています。

――ペアトレのレッスンを受けてから数年が経ちますが、振り返ってみて思うことや、数年を経ての気づきなどがあれば教えてください。

らせんさん:レッスンを受けて実践をしていた当時は、難しい子どもの特性に深刻に悩み、「この子がずっとこのままだったらどうなってしまうんだろう…」と悲観することもよくありました。ペアトレで学んだことや出会った仲間たちとのつながりは、そんな気持ちをちょうどよく緩和し、私たち親子が精神的に追い込まれてしまうのを防いでくれたと思います。

現在、長男は小学3年生になりましたが、彼自身が大きく成長し、幼児期の「癇癪や人の輪に入れない、集団のルールを守れない」といった悩みは自然と解消されていきました。そのかわり、「勉強しない、ゲーム時間が長い、反抗的な口をきく」など別の問題に悩まされています。高学年、中学生、と成長してゆけば、また別の問題に直面すると思います。

悩みは家庭によってさまざまだと思いますが、私の場合はペアトレのレッスンを受けた経験からか、問題にいちいち追い込まれ過ぎず、「そういう時期なんだ、ちゃんと本人の話を聞いて冷静に対応すれば大丈夫」とドーンと構える自信がついたと思います。

――この本をどのような方に、どのように活用してほしいとお考えでしょうか。

らせんさん:「ペアトレ」という言葉は知っていても、当初の私のように敷居が高いと思ったり、実際にレッスンを受けられる機会がなかなかないという方も多いと思います。発達障害などの診断のあるなしにかかわらず、親子の関係をもっとよくしたいと望んでいる方に幅広く読んでもらいたいです。この本が、まずは気軽に楽しくペアトレに触れていただくきっかけになれば嬉しいです。
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ここに来れば仲間がいる! そんな思いや場所をシェアしたい

最後に、発達ナビユーザーへ向けて、らせんゆむ先生からメッセージをいただきました。

らせんさん:私自身、子どもたちの行動や成長の様子に戸惑うたびに悩んでは、発達ナビの記事や皆さんの書き込みを見て励まされ、助けられています。ペアトレ体験で感じてきたことを、同じように悩んだり興味を持っている皆さんにシェアする気持ちで本書を描きました。難しい子の子育てに向き合っている保護者さんたちは孤独を感じがちだと思うので、「ここに来れば仲間がいる!」と前向きになれる居場所であって欲しいですね。

そして私は、これからも「自分自身が体験し、周りの人にもぜひシェアしたい!」と感じたことをテーマに描いていきたいと思います。
ペアトレで大切なのは、「好ましい行動をほめる」「ほめること・反応しないことの組み合わせ」「効果的な指示の工夫」を使って、親子の関係をよりハッピーなものにしていくこと。そのためには、保護者が子どもに肯定的な注目を与えることが重要です。

ペアトレは「保護者が子どものために頑張る」イメージがありますが、実は保護者自身の内面とじっくり向き合う癒しのプログラムなのかもしれません。保護者も子どもも笑顔でいられる、それがペアトレの最大の目的であり、らせんゆむさんが伝えたかったことなのではないでしょうか。

取材・文/田崎美穂子
【著者】らせん ゆむ
イラストレーター、漫画家、3児の母。
著書に「私はかんもくガール」(合同出版、2015)がある。
2人の息子を育てるうちに特性が気になり始め、自治体のペアレント・トレーニングに通いながら育て方を学ぶ。


【解説者】庄司 敦子
まめの木クリニック心理士(臨床心理士・公認心理士・精神保健福祉士)
1993年、東北福祉大学社会福祉学部福祉心理学科卒業。
国立精神・神経センター精神保健研究所 児童・思春期精神保健部研究生、流動研究員を経て現職。
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