強いこだわりでプッツン!暴れてリセットするADHD息子には「知らん顔」が必要だった!?7年後に分かった真実【かんしゃく特集】
ライター:かなしろにゃんこ。
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ADHD(注意欠如多動症)と広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)がある息子リュウ太は小さいころからカンシャク持ちで、うまくいかないとすぐにプッツン!
オモチャにあたり散らし怒鳴りまくり。息子のキーキー声を聞きたくなくてなだめるものの怒りは収まらず…。原因は高すぎる理想にあったのでした。
【コラム後半で、こだわりが強い子どもが怒ったときの対処法を専門家が解説!エッセイとあわせてぜひご覧ください】
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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
おもちゃや工作、うまくできているのに「全然ダメ!」
ADHD(注意欠如多動症)と広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)がある息子リュウ太は小さいころからカンシャク持ちでした。
幼少期はおもちゃの電車の線路がうまく作れないだけでプッツン!オモチャをバラバラにしていました。工作をしていても、うまく作れているのに気に入らないとプッツン!怒って暴れて道具を散らかします。
息子が突然に怒り出すことが分からず、また、機嫌よくしていたかと思うと直後に怒り出すことが頻繁にあって、私は恐怖を感じることもありました。
とにかく怒らないでほしい。怒る姿を見たくないし、怒る声も聞きたくない...そう思っていました。
おもちゃの電車の線路も工作も、うまくできているように見えるので、「上手にできているじゃない、なんで怒るの?」と聞くのですが、「やだやだ!もうっ全然ダメ!」と泣きながら怒るばかりです。
自分の気持ちをうまく言葉にできない年齢ですから、詳しい原因は聞いてもよくわからず、カンシャクが起こるタイミングがつかめないことも続き、私は困っていました。
幼少期はおもちゃの電車の線路がうまく作れないだけでプッツン!オモチャをバラバラにしていました。工作をしていても、うまく作れているのに気に入らないとプッツン!怒って暴れて道具を散らかします。
息子が突然に怒り出すことが分からず、また、機嫌よくしていたかと思うと直後に怒り出すことが頻繁にあって、私は恐怖を感じることもありました。
とにかく怒らないでほしい。怒る姿を見たくないし、怒る声も聞きたくない...そう思っていました。
おもちゃの電車の線路も工作も、うまくできているように見えるので、「上手にできているじゃない、なんで怒るの?」と聞くのですが、「やだやだ!もうっ全然ダメ!」と泣きながら怒るばかりです。
自分の気持ちをうまく言葉にできない年齢ですから、詳しい原因は聞いてもよくわからず、カンシャクが起こるタイミングがつかめないことも続き、私は困っていました。
小学生になり、回数は減ったものの...
小3小4の頃、癇癪の回数は減ったものの、行動は激しくなり、ひどいときは私を蹴ることもありました。
普段私に暴力をふるうことはないので「おかしいぞ?精神的に不安定なのかも?」と心配したときもあります。
普段私に暴力をふるうことはないので「おかしいぞ?精神的に不安定なのかも?」と心配したときもあります。
小4の春、ちょうど半年前に予約した児童精神科のクリニックをようやく受診できることになって、発達障害の検査を受けて診断してもらい、ADHDの気性が荒い子どもをうまく育てるためのペアレント・トレーニングを受けることもできて、カンシャクを起こしたときの対応も教えてもらいました。
暴力にはきちんと抵抗して止める指示を明確に出すように助言を受け、家でも実践するようになりました。
「蹴られるとお母さんは悲しいし、痛いからイヤだ!」という気持ちを息子に伝え続けました。
相手の気持ちを推し量ることができない特性ですから、こんなこともいちいち伝えないといけないのか~大変だわ~(泣)と発達障害がある子の育児に挫折しそうになることもありました。
でもハッキリ伝えるようにしてからは、は少しずつ蹴ることはなくなっていきました。
暴力にはきちんと抵抗して止める指示を明確に出すように助言を受け、家でも実践するようになりました。
「蹴られるとお母さんは悲しいし、痛いからイヤだ!」という気持ちを息子に伝え続けました。
相手の気持ちを推し量ることができない特性ですから、こんなこともいちいち伝えないといけないのか~大変だわ~(泣)と発達障害がある子の育児に挫折しそうになることもありました。
でもハッキリ伝えるようにしてからは、は少しずつ蹴ることはなくなっていきました。
あのときカンシャクが起きていたのはなぜ?!本人に聞いてみると
息子が17歳くらいのときに、なぜ工作中などに突然カンシャクを起こしてしまっていたのか聞いてみました。
すると息子は、「お母さんにうまくできているよ、と言われても自分の中のこだわりなんだよね」と言います。
つまり、考えていた理想が高いだけに、そこに到達できないことで全てイヤになってしまい、メチャクチャに壊したくなるということ。
すると息子は、「お母さんにうまくできているよ、と言われても自分の中のこだわりなんだよね」と言います。
つまり、考えていた理想が高いだけに、そこに到達できないことで全てイヤになってしまい、メチャクチャに壊したくなるということ。
私は孤高の芸術家が頭に浮かびました。あぁ…なるほど、駄作だと壺を割る陶芸家ってこういう気持ち?こだわって作っているからこそ、良いものができないと全て「これでは世に出せない!」と壊してしまう的な?
周りに褒めてもらえたら満足できるというものではなく、あくまでも自分の中の評価が大事だったのだと分かりました。
周りの人間は、このカンシャクに対応するのは大変ですが、このタイプは物づくりを突き詰めていけると思うのです。
周りに褒めてもらえたら満足できるというものではなく、あくまでも自分の中の評価が大事だったのだと分かりました。
周りの人間は、このカンシャクに対応するのは大変ですが、このタイプは物づくりを突き詰めていけると思うのです。
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