静かすぎても気が散る!ASD・ADHD息子の環境調整で必要な「集中の導火線」とは

ライター:丸山さとこ
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私と息子はADHDです。集中する先を意識的に選んだり、丁度良いレベルで集中したりすることが苦手なため、環境調整をすることが集中の助けになります。

ところが、この環境調整…「余計な刺激をなくそう」と静かで物のない空間をつくり過ぎると”静か過ぎて”かえって気が散ってしまったり、意外と一筋縄ではいかないようで…?

刺激がなさ過ぎて気が散る!?一筋縄ではいかない環境調整

「刺激が少な過ぎて集中できない?」意外と難しい環境調整
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静かにすれば良いというものでもなく…

私と息子はADHDです。集中する先を意識的に選んだり、丁度良いレベルで集中したりすることが苦手です。

気が散りやすい反面過集中も起きやすいため環境調整が必要なのですが、”静かで視覚刺激も少ない環境”であれば上手くいくかというと、案外そうでもなかったりします。

刺激を求めがちな私と息子には”集中の導火線”が必要?

私もコウも”強すぎない快適な刺激”があることで集中しやすくなる傾向があります。「集中できるように」と刺激を排除し過ぎることで、かえって集中力が発揮できなくなるのです。
刺激が欲しい時もあれば、それが邪魔になる時も…?
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音楽や独り言など、”一見よそごとにしか見えない何か”を取り入れることで作業が捗ったりするのが不思議です。それでいて、集中が深まっていく過程では急に「微細な刺激が邪魔だな」と感じるときもあり、そういうときには”静かな環境で黙って集中”することになります。

微細な刺激は集中の導火線みたいなものなのかもしれません。導火線の段階で作業が終わることもあれば、深い集中という”集中力の爆発”まで至ることもあるのかな?と思います。

人それぞれな環境調整。コウの場合は…?

”強すぎる刺激”は見えないように、手が届かないように

”強く興味を引き過ぎない刺激”が集中に対して有効な一方、強く興味をひくものは、やはり集中の妨げになります。ゲーム機・読みかけの本・タブレット端末などは、”目につかない・手が届かない”場所に置くようにしています。
環境調整と薬の服用の力を借りて、集中をコントロールしやすくします
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「ADHDのある孫みたい」加齢で集中力がダウンしたと言う母の言葉に一瞬ナットク…でも息子コウとは違う?
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起こりがちなパターンに対してはそれぞれに対応方法を考えます。例えば、コウは学校から借りてきた本に夢中になって宿題や支度を後回しにしがちなので、「宿題や支度が終わるまで本はランドセルの中」というルールをつくったりして対応しています。

同じ部屋でゲームをすることも環境調整の1つ!?

私が家事などで長時間リビングダイニングを離れるときにも集中が乱れがちなので、宿題などを行っている際はできる範囲で同じ空間にいるようにしています。(同じ部屋でゲームをしたりしていても、コンディションが悪くなければ気にならないようです)
丸山家のスタンダードな学習風景はちょっと変わっていて…?
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コウが好む状況を私なりに分析してみると、どうやら彼は自分とは関係のない作業をしている人がいて、なおかつその人が「あまり動かないで同じ場所に座っている」状況で落ち着いて宿題などができるようです。

「カフェや図書館で作業をするとはかどる」と言う人は珍しくありません。そう考えると、案外、コウの持つ環境の好み自体は珍しいことではないのかもしれません。(隣でゲームをしていてOKなのは、少し珍しいのではないかと思いますが)

自分にとっての”適度な刺激”を用意するために

将来的にはカフェや図書館などで勉強をするのが向いているかもしれないということで、最近は「それらの場所を静かに利用するために、独り言は段々と頭の中で行えるようになるといいかもしれないね」と提案しています。
「黙って頭の中で考えることは、黙読と同じようなものじゃないかな?」
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音読を黙読に変えていくようなものだと思う。だから、それができたコウなら、いつかできるようになると思うよ。お母さんは、静かにしているときでも頭の中では結構おしゃべりだったりするよ」と言うと、「そうなんだ…全然分からない!」とコウは目を丸くしていました。

今は主に薬と母親のサポートを受けている彼が、成長にしたがって”自分のコンディションやそれにあった環境”を色々と覚えて、便利に選べるようになるといいなと願っています。
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