自閉症長男、もうすぐ卒業式!小1での問題行動、着替え・登下校・運動会...小学校6年間の壁と成長を振り返る

ライター:シュウママ
自閉症長男、もうすぐ卒業式!小1での問題行動、着替え・登下校・運動会...小学校6年間の壁と成長を振り返るのタイトル画像

小さな体で小学校の門をくぐったのがもう6年前。今年の4月から長男は中学生になります。いろいろなことがあったなあ…今日はそんな長男の、6年間の困りごとエピソードについて書いてみたいと思います。

小学校1年生、はじまった問題行動。物がなくなる...?

長男が小学校に入学したときのこと。私は彼が新しい環境になじめるだろうかと不安だらけでした。けれど授業中の離席や、給食の食べ残しなどといったことはほとんどなく、思ったよりスムーズに学校生活は進んでいったようでした。そのときは「あ~、よかった」と胸をなでおろしていたのです。

ところが...、長男の、問題行動が始まってしまったのです。
気づいたのは、朝学校に行くときに持たせたハンカチやタオルがなくなっていることでした。
朝持たせたタオルがないことに気づくシュウママさん
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連絡帳でそのことを伝えると、次の日先生から書かれたお返事にびっくりしました。
「シュウちゃん、実は2階の教室の窓からタオルやハンカチを落としてしまうんです。
今1階の屋根にタオルが引っかかってますので、風が吹いたら下に落ちると思います。そのときお返しできるかと。本当に申し訳ありません」

へっ…?タオルを落とす?戻ってくるのは風次第?
先生から聞いたシュウの行動に呆然とするシュウママさん
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長男は、自宅で窓から物を落とすことはなかったので、それを聞いたときはなかなかの衝撃でした。その後も先生が目を離した隙に、靴や帽子を投げ落としたりしていたようです。

学校で応急処置として、窓を下半分だけほんの少し開けて(窓を完全に締めると換気ができないので)対策してくださいました。
やってはいけないことだと本人はわかっていたようです。投げ落とした後、ワーッと泣き叫んでいたらしいので。
なぜそんなことをするのか理由ははっきりとはわかりませんが、おそらく周りの人が「駄目だよ!」と激しく反応する様子が見たかったのかもしれません。

やっとおさまった問題行動。でも他にも困りごとはいっぱいあって...

この行動はしばらく続き、たぶん3年生くらいまで隙を見てやっていたようでした。先生や私がどれだけ注意したり、怒ったりしても効果はなくて悩んでいたのですが、高学年になるとおさまりました。成長とともに物を落としたいという衝動が徐々に消えていったのだと思います。

やっとおさまった問題行動に、一安心した私。
しかし思い返せば、長男の小学校生活の困りごとはこの問題行動以外にもいろいろとありました。
先生からの連絡に安心するシュウママさん
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ほかにもこんなことが大変でした...

先ほど紹介した物を落とす問題行動以外にも、シュウには小学校生活での困りごとがたくさんありました。
ここからはシュウが成長したなと私が思ったことを紹介していきたいと思います。

朝の登校時に、一人で体操着に着替えられるようになったこと

これは1年生のときから根気強く先生が練習を手伝ってくださり、始めは前後を逆に着たりしていましたが、3年生くらいには一人で間違えずに着られるようになりました。

運動会でまっすぐ自分のコースを走れるようになったこと

1年生の運動会では、一応完走したものの他の人のコースに平気で侵入していたシュウ。しかし、2年生の時には自分のコースを走り切り、見事1等賞をとりました。

たくさんの言葉をしゃべれるようになったこと

乗り物、食べ物、体のパーツ、数字や色など、学校でカードを使って学習した効果か、今では身の周りのものの名前はたいてい理解しているようです。

通学バスの駐車場から教室まで、100メートルの距離をリュックを背負って一人で歩けるようになったこと

これが一番大変だったと思います。

先生の話によると、9時のチャイムの音が聞きたくて校舎の時計の前で座り込んだり、途中先生に抱っこをせがんでみたり、「嫌だー!」と泣いて暴れたりとなかなか大変だったようです。

実は一人で歩いて教室まで行けるようになったのは、ごく最近のことでした。きっかけはなんだったのでしょう。先生に聞いてみると「たぶん、お兄ちゃんになったんだと思います」とのことでした。先生は「もうすぐ中学生になるよ!と繰り返し学校で言っているので、お兄ちゃんになるという自覚がめばえてきたのかな」と笑っておられました。もしそうなら、嬉しいことだなと私は思います。
通学バスからおりるシュウ
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駐車場から教室まで歩いていくシュウの様子
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どれもひとつひとつは小さな小さな成長で、定型発達の小学6年生なら、当たり前のようにできることです。

けれど長男は6年かけてひとひとつ壁を越えて克服していったのです。それは先生方のご支援のおかげも大きかったのですが、長男の心が見えにくいけれど、ゆっくりゆっくりと育っていったことも大きかったと思います。
次ページ「6年間、よく頑張りました」

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