返事はするのに伝わっていないのはなぜ?わが家が実践するASD兄妹への声かけのコツ!
ライター:寺島ヒロ
日々の育児の中で、次にやることを教えるために、お子さんに声かけをしているという保護者の方多いですよね?発達障害のあるお子さんは、声かけをしても聞いてるのか聞いてないのか分からなかったり、返事をしていても理解してなかったりと、なかなか指示が通らないことも。でも、これって実は意外なところに見落としがあるのかも!今回は私が気づいたでこぼこ兄妹の指示の受け取り方のクセについてお話します。
帰ってきたらすぐお風呂に入って欲しいけど
わが家では、新型コロナウイルス感染症のこともあり、外から帰ってきたらすぐお風呂に入るよう心がけています。
しかし、でこぼこ兄妹の妹いっちゃんは何か描きたいものを思いついたら、もうそのことが頭から離れません。
しかし、でこぼこ兄妹の妹いっちゃんは何か描きたいものを思いついたら、もうそのことが頭から離れません。
外から帰ってきてすぐiPadに向かいます。
すぐお風呂に入りなさい!と言いたいところですが、ここはグッと堪えて…
すぐお風呂に入りなさい!と言いたいところですが、ここはグッと堪えて…
いっちゃんも返事は元気よくしてくれますし、私も創作意欲は尊重してあげたいなと思うので、そのままにしておきます。
しかし、いっちゃんはいっこうに腰を上げる気配がありません。
こういうことは以前からしばしばありました。しかもいっちゃんは、「怒られた!」とショックを受けるとその後1時間ほど「体に力が入らないよー…」と、激しくパニックを起こすほどではないですが…だらだらモードになってしまうのです。そんな様子を見て私は無駄な時間だな~とイライラしていました。
この日も、やっぱり固まってしまった娘。
「わ、めんどくさー」と正直思いましたが…。
「あっ!」と、気がついたんです。
わたし、「まだ入ってないの?」と聞いただけで、「今すぐお風呂に入りなさい」とは言ってない…!!
「わ、めんどくさー」と正直思いましたが…。
「あっ!」と、気がついたんです。
わたし、「まだ入ってないの?」と聞いただけで、「今すぐお風呂に入りなさい」とは言ってない…!!
でも、いっちゃんが「30分ぐらい…?」と、気まずそうに言ったので、「早くお風呂に入ってほしい」という、私の言いたいことが伝わっていると思い込んでしまったんですね。
もしかしたら気まずそうというのも、私が勝手にそう受け取っただけで、手元の作業に集中していたので、言葉がすぐ出てこなかっただけかもしれません。反省です
もしかしたら気まずそうというのも、私が勝手にそう受け取っただけで、手元の作業に集中していたので、言葉がすぐ出てこなかっただけかもしれません。反省です
伝わりやすくするための2つのルール
そこで次から
・何かをやらせたいときは、すぐに今やっていることを止めるのではなく期限を決める。
・指示を省略しない。
ということを気をつけるようにしました。
・何かをやらせたいときは、すぐに今やっていることを止めるのではなく期限を決める。
・指示を省略しない。
ということを気をつけるようにしました。
ここでまずは確認です。
その次にやってほしいことを伝えます。
その際には無理に今やっていることを止めず、納得するような期限を決めて伝えます。
そして15分経ったら、「描いている絵を保存して(とても重要)、お風呂に行きなさい」と、再びやってほしいことを言葉で伝えます。すると…
指示を明確に...で明らかにするものは内容じゃなかった!
発達障害の子ども、特にASDのある子どもの場合、「指示を明確に伝えると良い」とは、よく言われることです。しかし、指示を明確に伝えるとはどういうことか?ということを誤解している人は結構多いように感じています。
例えばよく言われる「内容を整理して紙に書く」というのも大切なことなのですが、実はASDのある人が困るのは、指示や依頼の内容よりも、そもそも「指示や依頼をされた背景や理由がわからない」ということなのです。