返事はするのに伝わっていないのはなぜ?わが家が実践するASD兄妹への声かけのコツ!

2021/02/26 更新
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日々の育児の中で、次にやることを教えるために、お子さんに声かけをしているという保護者の方多いですよね?発達障害のあるお子さんは、声かけをしても聞いてるのか聞いてないのか分からなかったり、返事をしていても理解してなかったりと、なかなか指示が通らないことも。でも、これって実は意外なところに見落としがあるのかも!今回は私が気づいたでこぼこ兄妹の指示の受け取り方のクセについてお話します。

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帰ってきたらすぐお風呂に入って欲しいけど

わが家では、新型コロナウイルス感染症のこともあり、外から帰ってきたらすぐお風呂に入るよう心がけています。
しかし、でこぼこ兄妹の妹いっちゃんは何か描きたいものを思いついたら、もうそのことが頭から離れません。
絵のネタを思いついて急いで家に帰ってくるいっちゃん
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外から帰ってきてすぐiPadに向かいます。
すぐお風呂に入りなさい!と言いたいところですが、ここはグッと堪えて…
お風呂に入りなさいと言う母にかまわず絵を描き始めるいっちゃん
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いっちゃんも返事は元気よくしてくれますし、私も創作意欲は尊重してあげたいなと思うので、そのままにしておきます。
そのまま絵を描き続けるいっちゃんにイライラする母
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しかし、いっちゃんはいっこうに腰を上げる気配がありません。
何分たったと思ってるの!といっちゃんに声をかける母
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更に1時間過ぎたので、いいかげんにしなさい!と叱ってしまう母
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こういうことは以前からしばしばありました。しかもいっちゃんは、「怒られた!」とショックを受けるとその後1時間ほど「体に力が入らないよー…」と、激しくパニックを起こすほどではないですが…だらだらモードになってしまうのです。そんな様子を見て私は無駄な時間だな~とイライラしていました。
この日も、やっぱり固まってしまった娘。
「わ、めんどくさー」と正直思いましたが…。
 
「あっ!」と、気がついたんです。
わたし、「まだ入ってないの?」と聞いただけで、「今すぐお風呂に入りなさい」とは言ってない…!!
早くお風呂に行ってほしい気持ちが伝わったと思った母と、時間を聞かれたと思ったいっちゃん
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でも、いっちゃんが「30分ぐらい…?」と、気まずそうに言ったので、「早くお風呂に入ってほしい」という、私の言いたいことが伝わっていると思い込んでしまったんですね。

もしかしたら気まずそうというのも、私が勝手にそう受け取っただけで、手元の作業に集中していたので、言葉がすぐ出てこなかっただけかもしれません。反省です

伝わりやすくするための2つのルール

そこで次から
・何かをやらせたいときは、すぐに今やっていることを止めるのではなく期限を決める。 
・指示を省略しない。

ということを気をつけるようにしました。
お風呂にはいってほしいタイミング
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ここでまずは確認です。
あとどれぐらい絵を描くのにかかりそうかをいっちゃんに聞く母
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その次にやってほしいことを伝えます。
早くお風呂に入ってほしいと言葉で伝えます
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その際には無理に今やっていることを止めず、納得するような期限を決めて伝えます。 
明確に期限とやってほしいことを伝えている様子
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そして15分経ったら、「描いている絵を保存して(とても重要)、お風呂に行きなさい」と、再びやってほしいことを言葉で伝えます。すると…
やめる準備ができていたいっちゃん。声をかけるとすんなりお風呂へ…。
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指示を明確に...で明らかにするものは内容じゃなかった!

発達障害の子ども、特にASDのある子どもの場合、「指示を明確に伝えると良い」とは、よく言われることです。しかし、指示を明確に伝えるとはどういうことか?ということを誤解している人は結構多いように感じています。
例えばよく言われる「内容を整理して紙に書く」というのも大切なことなのですが、実はASDのある人が困るのは、指示や依頼の内容よりも、そもそも「指示や依頼をされた背景や理由がわからない」ということなのです。

「モード」の切り替えが、お互いのストレスないコミュニケーションのコツ!?

実は私自身も仕事の場などで、同僚に「~はもうやりましたか?」と言われ、「これは私への依頼かな?確認しただけかな?」と分からなくて困ることがしばしばあります。そのくせ、「いつでも文法通りに喋ると、多数派の人たちはしつこいとか、うざいという印象を持つんじゃないかな…」と思って、頑張って省略して喋っています。そして一旦「省略モード」に入ると、子どもに接するときにも、瞬時には「モード解除」されなくて、そのままの感じで接してしまうことが多いのです。
これを読んでいる方の中にも、できるだけ言葉を省略することが習い性になっている人は多いのではないでしょうか?
言葉をその通りに受け取ってしまうASDの人は「まだ〜してないの?」や「もう何時だよ」のような言葉から、「何かを促している」と解釈するのは難しい場合があります。経験を重ねれば会話のパターンから覚えていくということもありますが、子どもの場合は(特に目の前のものに集中している場合は!)どうしても会話の中から聞き取りしやすいところだけ拾って、中途半端に理解するということになりがちです。
モードを切り替えるのは大変ですが、子どもに対しては、ここは頑張ると決めて、「〜をやってね」 の部分だけでも省略せず喋るよう心がけています。明確に「これは指示だ!」といっちゃんにも分かる言葉にすることで、お互いにストレスなく次にすべきことを意識できるように思います。
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うちのでこぼこ兄妹 発達障害子育て絵日記
寺島ヒロ (著)
飛鳥新社
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