自閉症息子が、急に卒業…?人の目も気になり、深く悩んだ「2つのこだわり」

ライター:かさはらあやこ
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今月で4歳を迎えた息子。
今までは外に出ても、見た目ではわかりにくかった自閉症。最近は〝見て〟わかるようになってきたため、冷たい視線も感じるようになってきました。
そんな中、悩みのひとつだった指ちゅっちゅとタオルを卒業。悩んではいましたが、あまり神経質にならずに済んだのは、いつも見守ってくれる児童発達支援の先生たちのお陰でした。

タオルと指しゃぶりがあれば平気

指しゃぶりが始まったのは、生後2か月ごろ
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息子の指しゃぶりが始まったのは生後2ヶ月ごろ。
ベビージムを与えても、あまり遊ぶことはなく、指をちゅっちゅと吸いながら、ぼーーーっとしている時間が多かったのを記憶しています。

当時は、手の存在に気づいたんだな、可愛いな。ぐらいに思っていました。
あまりにもずっと吸っているので、見かねた実母に「吸い出したら遊んであげないと…」などと言われましたが…。
産まれてから2ヶ月間、毎日 朝から夜中まで泣いてぐずぐずだった息子が、指しゃぶりを始めたことで少し泣かなくなったような気がして、自分のせいかもしれないと気にはしつつ、やめさせることはできませんでした。

ある晩、いつもの時間に寝付かずに泣き続けるということがありました。

息子は寝かしつけや添い寝は必要なく、眠くなったらひとりで寝るタイプだったのですが、眠くて眠くて仕方がないのに、指を咥えても眠ることができず、いつもと違う泣き方で5時間近く泣き続けました。

どこか痛いのだろうか?熱があるのか…?
両親が交代で抱っこしながらあやすも原因は全くわからず、疲れ果てて〝ノイローゼになりそう…〟と思ったころ。
いつも頭に枕がわりに敷くタオルを敷き忘れていることに気がつき、敷いたところ、「秒で寝る」という出来事がありました。

え…?
今までの泣きはなんだったんだろう。もしかして、タオルなの?

息子は、タオルと指しゃぶりがないとダメだということがわかりました。
逆にいうと、タオルと指しゃぶりさえあれば平気。


高級でふわふわなタオルより、使い古したガサガサな触感が好きというこだわりはありましたが、幸い〝これじゃなきゃだめ!〟というこだわりが無かったため、洗い替えを何枚か用意することができました。

また、指しゃぶりの指も、親指ではなく、右手の人差し指・中指・薬指、の3本と決まっており、歯が生えるのが圧倒的に遅かったため、歯並びに影響する心配もありませんでした。

「愛情不足で起こるのではない」に勇気づけられて

指しゃぶりをやめなさいと強く言ってみたり、指に苦いクリームを塗ってみたりしても効果がなかった
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2歳を過ぎ、わが子が〝発達障害〟なのか、そうじゃないのかわからなかった私は、いつでもどこでも指をしゃぶっている息子に嫌気がさすこともありました。
やめなさいと強く言ってみたり、指に苦いクリームを塗ってみたりしましたが、効果は全くありませんでした。

〝ブランケット症候群〟や〝指しゃぶり〟について検索し、無理にやめさせないほうがいい、やめさせたほうがいい、という情報にいつも葛藤していました。

そんなときに何気なく、このことについて悩んでいると児童発達支援の先生に相談しました。
「タオルや指しゃぶりはお母さんの代わりだから、無理にやめさせなくてもいいと思う」と言われて、とても心が軽くなりました。

その後も何度か不安になり、同じことを訊きましたが、先生はその度に「愛情不足で起こるのではない、大丈夫」と勇気づけてくれました。

先生のおかげで、深刻に捉えることもなく、無理に辞めさせようともせず、安心するならいいかと黙認することができました。

コロナ禍の悩みもあって

出かけるときは必ずタオルを持つ。外出時は、視線を感じていたたまれないことも
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そんな中、コロナ禍になり、衛生面が気になりだしました。
買い物などに連れていった際は、息子が触る場所や手をアルコール除菌シートでこまめに拭くなど、配慮が必要でした。

出かけるときは必ずタオルを持ち、冬はマフラーがわりにガサガサのタオルを首に巻きました。

4歳近い子が首にタオルを巻き、奇声をあげ、指をしゃぶりながらキャラカートに乗っている様子が不思議なのか、息子より幼い子が、珍しいものを見る目で何度も確認しにくるので、いたたまれない気持ちになり、その場を後にしたこともあります。

何よりつらかったのは、3年以上も吸い続けて少し変形した指や深爪、指にできた吸いだこが気になり、それをガリガリと指で削り取ろうとして赤くなり、取ってくれとクレーンで要求してくる。
そういうちいさな手や姿を見ることでした。
次ページ「自然と必要がなくなっていた…?」

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