手洗いの水滴も、自分の涙もダメ!「水濡れ」でパニック、即・着替えの発達障害息子。このルールで解決…!
ライター:ウチノコ
こんにちは、ADHDと自閉スペクトラム症の診断を持つ小学2年生、むっくんの母ウチノコです。小さなころから水で衣類が濡れることが大嫌いだったむっくん。濡れるとすぐに着替えないと気がすみません。そんな彼が、あることをきっかけに濡れても落ち着いて過ごせるようになったのです。
保育園時代に悩んだ『水濡れ恐怖症』
むっくんは保育園時代、水で衣類が濡れる事がとても苦手でした。濡れたら即着替える。1日に何度でも着替える。一度濡れた服は洗濯が終わるまでは絶対に着ないという徹底っぷり。誰しも不快なほど濡れたら着替えると思うのですが、むっくんは手洗いの水が散っただけで着替え、自分の涙がポトリと服に落ちただけでも着替えないと気がすみませんでした。
安心するためのこだわり
衣類が濡れた感覚が不快なことは理解できます。むっくんは感覚過敏のある子なので、私が思う以上に濡れた衣類が不快なのかもしれません。だけど涙では不快を感じるほど濡れていないはずです。つまり、むっくんは「触覚」ではなく「視覚」で水濡れを判断していることになります。
おそらく過去に水濡れで不快感を味わい、それがとても嫌だった記憶から衣類の濡れを見ただけで「着替えなくては!」と、必死で回避行動をとっているように私は感じていました。安心を得るための「こだわり行動」として着替えなのです。
おそらく過去に水濡れで不快感を味わい、それがとても嫌だった記憶から衣類の濡れを見ただけで「着替えなくては!」と、必死で回避行動をとっているように私は感じていました。安心を得るための「こだわり行動」として着替えなのです。
「着替えが必要な濡れ」の定義
保育園では1日に何度も着替え、連日数枚の服を持って帰ってきていました。特に雨の日は鬼門で、できるだけ濡れないように園前まで車で登園するものの、園庭を歩くうちに濡れてしまいパニックを起こしたこともありました。どこへ行くにも着替えは必須。着替えるだけで安心できるのだからまぁいいかと思うものの、地味に生活に影響を与えるこだわりでした。
「濡れた」と「濡れない」は、視覚や触覚を使えばある程度明確に分けることができます。しかし、「着替えが必要な濡れ」はかなりあいまいで人それぞれです。むっくんはあいまいな感覚を掴むことが苦手なため「濡れが目で確認できたら着替える」と言うわかりやすい定義にこだわるようにも感じました。視覚で確認するので見えない背中が小さく濡れている時は濡れていても平気…。そんな姿を見ていると、飛沫くらいなら着替えなしでやり過ごせるのでは?と私は思うようなりました。そこで試しにむっくんと私の間に「着替えが必要な濡れ」の共通の定義をつくってみることにしたのです。