自閉症息子の進路は「特別支援学校」一択…?特別支援学級で求められることに愕然も、ほぺろうに合う「居場所」を選ぶまで
ライター:ぼさ子
現在保育園年長さんのわが家の息子ほぺろう。自閉症と知的障害があるので来年度春からの進学は『特別支援学校』と決めて就学準備を進めています。
私は早い段階で特別支援学校進学を想定していましたが、気持ちの部分で受け入れられるまで悩みがなかった訳ではありません。今回のコラムでは私の気持ちが固まるまでを書いていきたいと思います。
視野に入れていた特別支援学校。でも希望が捨てきれず…
自閉症と知的障害のある息子ほぺろうは、いまだ発語もない保育園年長さん。ただ今、来年度入学に向けて『特別支援学校』の就学準備中です。実のところ私は、ほぺろうが保育園に入園する前から特別支援学校を視野に入れていて、ほぺろうが年中さんになったころからは「進路は特別支援学校一択」と周りに言っていました。早い段階で進路を考えられたのには、ある出会いがあったからでした。
ほぺろうが3歳でまだ入園先も決まっていなかったころ、癇癪の強いほぺろうの育児がつらくて『悩みを共有できる人とお話ししたい』と地域の児童発達支援センターの先生に泣きついたところ、O(オー)さんという先輩ママさんを紹介していただきました。
ほぺろうが3歳でまだ入園先も決まっていなかったころ、癇癪の強いほぺろうの育児がつらくて『悩みを共有できる人とお話ししたい』と地域の児童発達支援センターの先生に泣きついたところ、O(オー)さんという先輩ママさんを紹介していただきました。
Oさんのお話は『お子さんとほぺろうの発達程度が似ている』『お子さんがほぺろうより少し歳上』『同じ地域に住んでいる」という基準で紹介していただけただけあり、とても参考になるものでした。ちょうどその当時Oさんは地域の学校をいろいろ見学した上でお子さんの就学先を決定したということだったので、就学事情についても教えてもらうことができました。
ただそのとき、Oさんの「ウチの子の進路は特別支援学校に決めました」という言葉にドキリ!それまで『通常学級』『特別支援学級』といったことすら考えたこともなかった当時の私にとっては重い言葉でした。でもお子さんと発達程度が似ているほぺろうのことを考えたら受け止めるしかありません。
ただそのとき、Oさんの「ウチの子の進路は特別支援学校に決めました」という言葉にドキリ!それまで『通常学級』『特別支援学級』といったことすら考えたこともなかった当時の私にとっては重い言葉でした。でもお子さんと発達程度が似ているほぺろうのことを考えたら受け止めるしかありません。
とは言え、ほぺろうはまだ小さかったので周りから「成長して急激に伸びる子もいるから…」と言われることが多く、私もそれを鵜呑みにして「そうだよね!ほぺろうだって成長して、あわよくば通常学級に行けるかも?」と淡く思っていました。
ところがほぺろう、保育園入園後も大荒れの癇癪将軍。発語や知的部分の成長も、期待どおりとはいきませんでした。
ところがほぺろう、保育園入園後も大荒れの癇癪将軍。発語や知的部分の成長も、期待どおりとはいきませんでした。
現実を思い知らされた各関係者の表情
ほぺろうが年中さんに進級したころから、保育園・地域の児童発達支援センター・児童相談所などから「お子さんの進路はどうお考えですか?」と聞かれるようになりました。
まだ年中さんだし分からないよ…という気持ちを抱えつつ「いやぁ~、ウチの子の様子だと特別支援学校一択ですかね~…アハハ」と答えていたのですが、皆さん一様に「そうですか~」とホッとした表情なのが印象的でした。
『そりゃそうだよね、私が通常学級とかを希望したら説得するの大変だもんね…』などと考えながら、皆さんの表情を見て余計に『ほぺろうはやっぱり特別支援学校しか選択肢がないんだな。特別支援学級と迷うことすらできないんだ…』と沈んでしまいました。
まだ年中さんだし分からないよ…という気持ちを抱えつつ「いやぁ~、ウチの子の様子だと特別支援学校一択ですかね~…アハハ」と答えていたのですが、皆さん一様に「そうですか~」とホッとした表情なのが印象的でした。
『そりゃそうだよね、私が通常学級とかを希望したら説得するの大変だもんね…』などと考えながら、皆さんの表情を見て余計に『ほぺろうはやっぱり特別支援学校しか選択肢がないんだな。特別支援学級と迷うことすらできないんだ…』と沈んでしまいました。
特別支援学校は『最初からほぺろうを理解してくれている』『ほぺろうにとって適切な支援をしてくれる』と頭では分かっているのですが、進路に悩むこともできないわが子の状況をわびしく感じてしまいました。
目を覚ましてくれたのは“厳しい現実”
それでもまだ私は「年長になるまでにほぺろうも成長するかも?」「Oさんのお話を聞いた数年前から受け入れ体制が変わってたりするかも??」と期待を捨てきれずにいました。年中さんになったほぺろうは情緒が落ち着いて接しやすくなっていたので、余計そんなことを考えるようになっていました。
私は地域の児童発達支援センターの担当の先生に思い切って相談してみました。「ほぺろうも成長してきてますし、特別支援学級に行けそうですかね?」すると先生はこう教えてくれました。「特別支援学級は授業中座っていられる子が対象なんです(*私が住んでいる地域の場合です。受け入れ体制は各学校によって異なります)」と。
私は地域の児童発達支援センターの担当の先生に思い切って相談してみました。「ほぺろうも成長してきてますし、特別支援学級に行けそうですかね?」すると先生はこう教えてくれました。「特別支援学級は授業中座っていられる子が対象なんです(*私が住んでいる地域の場合です。受け入れ体制は各学校によって異なります)」と。
特別支援学級のあまりのハードルの高さに目が覚めました。ほぺろうは例え情緒が安定していようと、授業中座り続けるなんて絶~~っ対ムリ!!急に現実に引き戻された感覚でした。
でも私にとっては「この先成長するかも」と曖昧に慰められるよりも、ガツンとハッキリ言ってもらえて本当に良かったなと思っています。おかげさまで今では迷いなく、スッキリとした気持ちで就学準備に臨めています。
でも私にとっては「この先成長するかも」と曖昧に慰められるよりも、ガツンとハッキリ言ってもらえて本当に良かったなと思っています。おかげさまで今では迷いなく、スッキリとした気持ちで就学準備に臨めています。