0歳から4歳になった今も続く自閉症息子の睡眠の悩み。低年齢のうちは薬に頼りたくないと思っていたけれど

ライター:かさはらあやこ
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息子を産んでから4年4ヶ月。〝あーよく眠た!〟と実感するような眠りにつけたことがほぼありません。5時間眠れたら万々歳で、普段はだいたい3〜4時間ほどの睡眠です。いつも眠いです。一人でゆっくり眠りたい。

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監修: 鈴木直光
筑波こどものこころクリニック院長
1959年東京都生まれ。1985年秋田大学医学部卒。在学中YMCAキャンプリーダーで初めて自閉症児に出会う。同年東京医科歯科大学小児科入局。 1987〜88年、瀬川小児神経学クリニックで自閉症と神経学を学び、栃木県県南健康福祉センターの発達相談で数々の発達障がい児と出会う。2011年、茨城県つくば市に筑波こどものこころクリニック開院。

100日を過ぎたころから始まった夜泣き

「なんで泣いているのかわからない」母
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0歳〜1歳。睡眠に関する問題は産まれたときから顕著に現れていました。

育児記録を読み返すと生後2ヵ月までは〝一日中ぐずり、ぐずって23時にやっと寝る。2時までぐずる。5時までぐずる。〟などと書かれており、夫婦で交代しながら抱っこをして部屋を歩き回っていなければずっと泣いている状態で、疲労と寝不足でイライラし、お互いに余裕が持てず険悪な状態になっていました。

100日を過ぎ、寝返りをするようになったころには夜泣きが始まり、毎日23時ごろから2〜3時間、だいたい決まった時間に泣くようになりました。生後半年ごろには、〝最近、4時から5時に起きる癖がついている。謎。〟と書かれており、このころから1歳までは、事あるごとに自閉スペクトラム症(ASD)を疑ったり、疑ってごめんね、と葛藤する様子が書いてあったり。【ギャン泣き】という言葉や【なぜ泣くのだろう?】という言葉がたくさん出てきて、当時を思い出すとつらくて心がギュ〜ッとなります。

昼間の癇癪と夜驚に悩まされる日々

第二子出産後、2か月ほど授乳と夜驚でほぼ眠った記憶がない母
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1歳〜2歳。1歳を過ぎ、クレーン現象が始まったころには、23時に入眠、24時半の夜泣きが3時まで続き、それから朝まで遊び続けるという地獄のような日々が始まりました。

早めに入眠できた日も、〝夜すんなり寝たのだけれど、2時半に起きてしまって6時まで寝なかった…確実に私のせい〟と、起きた原因で自分を責めたり、夫を責めて喧嘩になったりすることも多くなりました。

息子は昼間の癇癪が増え、私は寝不足で余裕もなく、叱ることが増え…第二子妊娠中の眠気もあり、身体がだるくて外に連れ出してあげることもできず、精神的にも肉体的にもつらい日々を過ごしていました。

2歳〜3歳。第二子を出産後、昼間の癇癪や夜泣きは激しさを増しました。夜泣きというより夜驚で、突然泣き叫んで起き、何をしてもおさまらないギャン泣きが数時間続くという感じでした。

出産から2ヵ月後には睡眠不足とストレスから、乳腺炎に。私に40℃近い発熱があっても容赦なく夜驚は起こり、泣いたあとには2時から5時まで騒ぎ、走り回る…。このころは授乳と夜驚で眠れず、昼間も眠れる状況ではなかったため、ほぼ寝た記憶がありません。夜中にパニック状態で数時間泣かれることに耐えられず、車の中に連れて行って泣かせることもありました。

そんな状態で耐えられたのは、先輩ママさんたちの「3歳になったら落ち着くよ」説があったからでした。

3歳になって落ち着いた⁉も束の間

先輩ママさんたちの「3歳になったら落ち着くよ」説があったけれど、全然落ち着かない息子
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3歳〜4歳。3歳になり幼稚園(プレ)に入園したころ、一瞬、夜泣きがなくなりました。

本当に落ち着いた!!!と思ったのも束の間。秋になり行事が増え、ストレスも溜まってきたころにはまた再開。息子の睡眠障害は3歳になって落ち着くような甘いものではありませんでした。夜中に覚醒して朝になっても全く眠らず、やっと昼寝をしたと思ったら10分で目が覚めてしまうショートスリーパー。さらに寝不足のため 集団生活の中で受ける刺激も多く、過敏は増し、大癇癪を起こすことも多くなりました。

早い段階で医師から薬を勧められてはいましたが、低年齢のうちはまだ薬に頼らず環境を整えることで解決したいと粘っていた私。夜も昼も眠れず、苦しみ悶えながら癇癪を起こすつらそうな息子を見ていることに耐えられず、4歳が近づいてきたころに投薬の決意を固めました。

それと同時に、息子は映像や歌が記憶に残りやすいので、その残像にうなされているのではないかと療育の先生から助言もいただき、テレビやYouTubeなどの映像を観せる時間を大幅に減らしました。
次ページ「易刺激性の薬を飲み始めて」

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