発達障害娘の入社3年目での休職で母もダウン!支援者との面談を重ねるうちに、自らのグループホーム入居を前向きに考えるようになった娘。気に入ったのは…?

ライター:荒木まち子
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発達障害のある娘はメンタル面の不調から体調を崩し、入社3年目(2020年)に会社を休職しました。いつになったら娘の調子が戻るのか先が見通せない状況が続く中、ついに私がダウン。すると娘の行動に変化が。

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監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。

休職2カ月目

娘は、障害のある方の雇用の促進、そして安定を図るために設立された『特例子会社』に勤めていましたが、メンタル面の不調から体調を崩し入社3年目(2020年)に会社を休職しました。休職から2ヶ月、投薬の調整もあり精神的に徐々に落ち着いていきた娘。でもフルタイムで出勤する自信はまだないようでした。

そんな娘は、休職中でも生活リズムを崩さないために、感染対策を心掛けつつ日中はなるだけ外出するようにしていました。コロナ禍でいろいろと制限もありましたが、卒業校や基幹相談支援センターに相談に行ったり、かつて放課後等デイサービスや居場所として通っていたNPO法人へもできる範囲で訪れていました。
昼食を外で食べるようになった娘
Upload By 荒木まち子
支援者との定期的な面談を重ねるうちに娘は「家は居心地悪いけどほかに行くところもないし。どうせならこの休みを使ってグループホームの見学や体験をしてみようかな」と言うようになりました。これは娘と支援者との間に信頼関係ができていたからこそ出てきた言葉なのだと思います。もし親が「グループホームの見学や宿泊体験に行ってみたら?」とでも言ったなら彼女は「親が私を家から追い出したがっている」とネガティブに捉えていたことでしょう。

こうして休職を“前向きな休み”にするための、娘のグループホーム探しがスタートしたのです。

それまでの私たち親子がグループホームについて知っていたこと

私たちの情報源

娘→高等特別支援学校の主催の勉強会(机上)

私→放課後等デイサービス主催の勉強会、学校での説明会、役所のへの相談、保険会社のネット講座、基幹相談センター主催の講演会、友達のお母さんの情報

そこで得た知識

・娘の卒業校(高等特別支援学校)の先輩でグループホームに入居しているのは男性のみ(女性向けのグループホームは数が少ない)
・人気のホームは空きがない。順番待ちに2年かかる場合もある ※自治体によって違いがあります
・引っ越し代などの初期費用(※)と、数ヶ月分の家賃程度のお金を貯めてから入居するのが良い
・日中は仕事や作業所に行く必要がある
・区分認定により補助金の額が違う

程度で、自分たちが住む地域の詳細な情報や具体的な申請手続きの方法などについてはほぼ知りませんでした。

※ここでの初期費用の内訳
・引っ越し代
・部屋の間取りに合わせた収納や家具、寝具
・自室用の小型テレビやパソコン、モバイルWi-Fi、ミニ冷蔵庫(本人が必要と感じる場合)
・ランドリー小物(洗濯カゴ、洗濯角ハンガーなど)
・風呂小物(風呂桶、椅子)⇒グループホームにもよる
・部屋によってはカーテン
・個人の消耗品(シャンプーやリンス、ボディーソープ、洗顔料など)


7年かけて構築された信頼関係

私たちの地域では基幹相談支援センターがグループホームの相談などに応じてくれる体制がありました。

娘は中学校3年生のときから基幹相談支援センターの余暇支援活動に参加していました。高校生のころにはセンター内のショートステイを利用し、その後も時おり支援員さんと面談をしていました。入社一年目に体調を崩した際には、この基幹相談支援センターが中心となり学校や職場と連携してケース会議を開いてくれました。
このように長年の付き合いがあり、娘のことをよく知っている相談員さんにグループホームや娘の計画支援をしてもらえたのはとてもラッキーなことでした。相談員さんは現時点で空きがあって、娘に合いそうなグループホームをいくつか紹介してくれました。
次ページ「グループホームの種類」

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