発語の遅れがある発達グレー息子。園歌の練習に参加せず暴走!でも予想外だった、友達の反応とは?
2022/04/09 更新

しのくんは発達障害グレーゾーン、視覚優位タイプの男の子。
3歳4ヶ月ころ、言葉も思うように話せなくて、歌もまだ上手に歌えないしのくんが、園歌を練習することになったときのお話です。

keiko
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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 客員研究員
応用行動分析学をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のための様々なプログラムを開発している。
クラスのみんなとの活動にも参加できるようになってきた
しのくんは、発達障害グレーゾーンの男の子です。
年少さんクラスになって、加配の先生も一人しのくんについてくれて、だんだんとクラスに慣れてきた3歳4ヶ月ころのことです。以前は集団行動ができず、すぐにクラスから脱走してたしのくんでしたが、それも減りました。だんだんと律動(リズムを使った運動)などのクラスのみんなとの活動にも参加できるようになってきました。
年少さんクラスになって、加配の先生も一人しのくんについてくれて、だんだんとクラスに慣れてきた3歳4ヶ月ころのことです。以前は集団行動ができず、すぐにクラスから脱走してたしのくんでしたが、それも減りました。だんだんと律動(リズムを使った運動)などのクラスのみんなとの活動にも参加できるようになってきました。
そんなとき、運動会にむけて園歌をクラスで練習することになりました。
最近はみんなでの活動ができるようになってきたと思っていたので、その様子を先生から聞き、私はショックを受けました。
最近はみんなでの活動ができるようになってきたと思っていたので、その様子を先生から聞き、私はショックを受けました。
練習に参加せず一人暴走するしのくん
先生に聞いたところ、運動会の練習の時間にみんなは園歌を歌っているのに、しのくんは絵本を広げて読んでみたり、歌ってるみんなの周りをぐるぐるまわってみたり、クラスの子にちょっかいを出しているのだそうです。
みんなの反応は…⁈
私はこの話を担任の先生から聞いて、一人で勝手なことばかりするしのくんに、みんなは怒ってないのか心配になりました。
クラスのみんなはしのくんのことどう思っているのかな?嫌われていたらどうしよう??
…思わず先生に聞いてしまいました。
クラスのみんなはしのくんのことどう思っているのかな?嫌われていたらどうしよう??
…思わず先生に聞いてしまいました。
けれど、みんなしのくんに優しくて、誰も怒らず、ちょっかいを出された子も困った顔をするだけなんだそうです。
ほかにも自由遊びの時間にみんなが頑張って積み上げた積み木をしのくんが倒したとしても、クラスの子たちは怒らないというエピソードを聞いて、みんなの優しさに感動し感謝しました。
ですが、このままではダメだと思い、まずはみんなと園歌の練習はできるようにしようと先生から園歌の楽譜をもらい、家で練習をすることにしました。
現在
まだまだ集団行動が苦手なしのくんですが、これからも家でできることはやっていこうと思います。
執筆/keiko
(監修:井上先生より)
雰囲気のよい園でkeikoさんも安心されたことと思います。行事の中でも得意なことと苦手なことはでてくると思うのですが、家で1対1で練習することで園で練習するときよりも覚えやすいと思います。お子さんが歌に親しむために家で行事で使う歌や音楽をかけたり、練習のときの動画を見せたりするのはいい方法だと思います。
運動会という行事の中で本人が何をやったらいいか分からなかったり、長い時間待たなければいけないというのは、苦手なお子さんも多いと思います。このような場合は、競技の流れを視覚的に示すことで、参加しやすくなります。また待ち時間は、ほかの場所で遊びながら過ごすなど、特別なルールがあるとよいかもしれません。いっぺんに全部に参加させようとすると本人にも周りにもプレッシャーがかかります。参加できそうなところを中心に、本人に合った活動に部分的に参加しながら、年齢と共に徐々に参加できるものを増やしていけたらいいですね。
じっとしながら歌うのは大変なことです。例えば、歌を歌う時間や、待ち時間などにお子さんに役割を与えというのもいいかもしれません。小学生のお子さんの例ですが、指揮者や歌詞をめくる係、得点係などを担って、運動会に参加したというお子さんもいます。また、感覚過敏などがあると大きな音がつらくなってしまうこともあるので、園などに相談し苦手なところに配慮しながら行事に楽しく参加できるといいですね。
雰囲気のよい園でkeikoさんも安心されたことと思います。行事の中でも得意なことと苦手なことはでてくると思うのですが、家で1対1で練習することで園で練習するときよりも覚えやすいと思います。お子さんが歌に親しむために家で行事で使う歌や音楽をかけたり、練習のときの動画を見せたりするのはいい方法だと思います。
運動会という行事の中で本人が何をやったらいいか分からなかったり、長い時間待たなければいけないというのは、苦手なお子さんも多いと思います。このような場合は、競技の流れを視覚的に示すことで、参加しやすくなります。また待ち時間は、ほかの場所で遊びながら過ごすなど、特別なルールがあるとよいかもしれません。いっぺんに全部に参加させようとすると本人にも周りにもプレッシャーがかかります。参加できそうなところを中心に、本人に合った活動に部分的に参加しながら、年齢と共に徐々に参加できるものを増やしていけたらいいですね。
じっとしながら歌うのは大変なことです。例えば、歌を歌う時間や、待ち時間などにお子さんに役割を与えというのもいいかもしれません。小学生のお子さんの例ですが、指揮者や歌詞をめくる係、得点係などを担って、運動会に参加したというお子さんもいます。また、感覚過敏などがあると大きな音がつらくなってしまうこともあるので、園などに相談し苦手なところに配慮しながら行事に楽しく参加できるといいですね。

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