2歳半で2語文なし、目が合わず。でも診断はなくーー娘との未来が見えなかった涙の日々
ライター:SAKURA
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広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)のある娘は、現在小学6年生。
発達障害の可能性について考え始めたのは、娘が2歳のときでした。
2歳児に表れやすいASD(自閉スペクトラム症)の特徴について、専門家の解説と共にご覧ください。
監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
目が合わない…もしかして自閉症?2歳児に表れやすいASD(自閉スペクトラム)症の特徴
ASD(自閉スペクトラム症)とは、「対人関係や社会的コミュニケーションの困難」、「特定のものや行動における反復性やこだわり、感覚の過敏さまたは鈍麻さ」といった特性が見られ、日常生活に困難を生じる発達障害の一つです。
2歳児に表れやすいASD(自閉スペクトラム症)の特徴としては、以下のようなものがあげられます。
・人見知りが強い、または少なすぎる、もしくはほとんどない
・他人の行動を真似、模倣しない
・視線が合いにくい
・見てほしいものや興味があるものについて、共感を求めて伝えようとしない
・「まんま、たべる」「ワンワン、いた」などの2語文を話さない
・極端にまぶしがる、特定の音に過剰に反応する(反対に鈍感すぎる)などの感覚過敏がある
・突然癇癪を起こす、またそのあと切り替えがなかなかできない
・変化をひどく嫌う、特定のものへの強いこだわりがある(場所見知りや強い偏食など) など
ただし、2歳児は自我が芽生える時期であり、成長にも大きな個人差があるため、これらの特徴があってもASD(自閉スペクトラム症)であるとは限りません。気になることがありましたら、健診のタイミングで話してみたり、かかりつけの小児科医に相談してみましょう。
2歳児に表れやすいASD(自閉スペクトラム症)の特徴としては、以下のようなものがあげられます。
・人見知りが強い、または少なすぎる、もしくはほとんどない
・他人の行動を真似、模倣しない
・視線が合いにくい
・見てほしいものや興味があるものについて、共感を求めて伝えようとしない
・「まんま、たべる」「ワンワン、いた」などの2語文を話さない
・極端にまぶしがる、特定の音に過剰に反応する(反対に鈍感すぎる)などの感覚過敏がある
・突然癇癪を起こす、またそのあと切り替えがなかなかできない
・変化をひどく嫌う、特定のものへの強いこだわりがある(場所見知りや強い偏食など) など
ただし、2歳児は自我が芽生える時期であり、成長にも大きな個人差があるため、これらの特徴があってもASD(自閉スペクトラム症)であるとは限りません。気になることがありましたら、健診のタイミングで話してみたり、かかりつけの小児科医に相談してみましょう。
以下は、発達の遅れを指摘されるもまだ診断がない2歳半のお子さんとのエピソードです。専門家のコメントと共にご覧ください。
2歳5ヶ月、発育の遅れの指摘
広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)のある娘は、現在小学6年生。
発達障害の可能性を考え始めたのは、娘が2歳のときでした。定期的に行われていた母子相談に、体重測定だけを目的に、軽い気持ちで行ったら…
発達障害の可能性を考え始めたのは、娘が2歳のときでした。定期的に行われていた母子相談に、体重測定だけを目的に、軽い気持ちで行ったら…
「2歳5ヶ月で、2語文が出ないのはちょっと…」と声をかけられたことがすべての始まりでした。
それまで、娘の発育が遅いことは気になってはいましたが…
それまで、娘の発育が遅いことは気になってはいましたが…
何か発育に問題があるのだろうか…いや、そんなわけない!きっと大丈夫!
でもやっぱりおかしいかも…ううん、大人しい子なんだ!と、私の考えは毎日、ころころと変わっていました。
でもやっぱりおかしいかも…ううん、大人しい子なんだ!と、私の考えは毎日、ころころと変わっていました。
今、当時の娘を見ると…
今思えば、あのときの娘はやはり明らかに、ほかの子どもとは違うと感じるところがありました。
当時の動画を、今見ると…
当時の動画を、今見ると…
表情がない、目が合わない、意味の分からない宇宙語の独り言、私の言葉に反応しない、クレーン現象など気になる部分がたくさんあり、「なぜ気づかなかったのか!」と過去の自分にツッコミを入れてしまうほど。
しかし、私にとって娘は初めての子どもで、育児も初心者。子どもがどういうもので、どういう成長を遂げていくかということも全く知らなかったのです。
しかし、私にとって娘は初めての子どもで、育児も初心者。子どもがどういうもので、どういう成長を遂げていくかということも全く知らなかったのです。
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始まったグレーゾーンの日々
娘の発育の遅れを指摘されてから、あれよあれよという間に、私たちは療育コースへ流れていきました。
しかし、このときはまだ「発育遅れ」の状態。2歳半だった娘の言語レベルが、1歳半だと言われ、言語とコミュニケーション能力に大きな遅れがあると言われているだけで、診断名はつきませんでした。
この子は、どこにいるのだろう…そのうち定型発達になる、ちょっと発達が遅いだけ?障害はないけれど、少し苦手な部分があるだけ?それとも障害があるの?
自分の娘が、どういう子なのかが分からない状態は、とても不安でした。
自分の娘が、どういう子なのかが分からない状態は、とても不安でした。
発達障害があるのかないのかを考え続け、表情のない娘に話しかける気力を失うこともあったし、待っても待っても、言葉がなかなか出てこないことに悩み、悲観して涙した日もたくさんありました。
娘と会話する未来が全く見えず、女の子が産まれたときに「一緒に服を選んで、買い物して、一緒にランチして、女子トークして…」と夢見たことが、一つも叶えられないんじゃないかと思ったこともありました。
発達障害が、妊娠中や出産時、育て方が原因ではないと、今は分かります。
でも当時は、どこで間違ってしまったのだろうか…妊娠中、食べたものが悪かった?ストレス?出産時に時間がかかったことが原因?私がなかなか母乳が出なかったから?もっと、接し方に気をつけていれば・・・と、自分を責めて責めて、後悔して後悔して、負の連鎖でした。
もし・・・発達障害があったら、この子はどうなる?生きていける?みんなに愛してもらえる?友達はできる?「発達障害」という言葉は、当時の私には重くのしかかっていました。
でも当時は、どこで間違ってしまったのだろうか…妊娠中、食べたものが悪かった?ストレス?出産時に時間がかかったことが原因?私がなかなか母乳が出なかったから?もっと、接し方に気をつけていれば・・・と、自分を責めて責めて、後悔して後悔して、負の連鎖でした。
もし・・・発達障害があったら、この子はどうなる?生きていける?みんなに愛してもらえる?友達はできる?「発達障害」という言葉は、当時の私には重くのしかかっていました。
やっとついた診断。
それからときが経ち、娘が4歳のときに広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)の診断を受けました。
診断を受けたとき、私は…
診断を受けたとき、私は…
「やっと診断名がついた」「よかった」というのが最初の感想でした。
当初は、発達障害があったらどうしよう…発達障害ではありませんように…と考えていましたが、「発育が遅れている」や「グレーゾーン」という場所にいるのは、私にとって、とてもしんどいものでした。
どっちのグループにも属すことができない、道がないようなそんな感じがしていました。あんなに避けたかった診断でしたが、気がついたころには「早く診断名がついてほしい」「道をはっきりさせたい」と思っていました。
当初は、発達障害があったらどうしよう…発達障害ではありませんように…と考えていましたが、「発育が遅れている」や「グレーゾーン」という場所にいるのは、私にとって、とてもしんどいものでした。
どっちのグループにも属すことができない、道がないようなそんな感じがしていました。あんなに避けたかった診断でしたが、気がついたころには「早く診断名がついてほしい」「道をはっきりさせたい」と思っていました。
※広汎性発達障害…以前は対人関係の困難、パターン化した行動や強いこだわりの症状がみられる障害の総称として「広汎性発達障害」が用いられていましたが、アメリカ精神医学会発刊の『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)では自閉的特徴を持つ疾患は包括され、2022年発刊の『DSM-5-TR』では「自閉スペクトラム症」という診断名になりました。
自分でも想像していなかった「発達障害」の受け止め方。
診断がついて、7年。今の私にとって、「発達障害」という言葉は、そこまで重いものではありません。娘を表す一つの言葉で、私にとってはプロフィールのような…血液型や趣味、特技を書くぐらいのもので、違和感はありません。もしかして…発達障害?と、悩んでいた当時の私からしたら、想像のできない姿でしょう。
今の娘は会話もできているし、学校にも通えている。今思えば、あのとき、あんなに悩む必要はなかったのではないかと思ったりもします。でも、悩み苦しんだ日々も含めて、私と娘が二人で積み重ねた経験。わが子に発達障害があるかもしれないと言われたとき、悩み苦しむのは当たり前。あの苦しんだ日々は、私を強くしてくれ、今の私の土台になっているように感じます。
今の娘は会話もできているし、学校にも通えている。今思えば、あのとき、あんなに悩む必要はなかったのではないかと思ったりもします。でも、悩み苦しんだ日々も含めて、私と娘が二人で積み重ねた経験。わが子に発達障害があるかもしれないと言われたとき、悩み苦しむのは当たり前。あの苦しんだ日々は、私を強くしてくれ、今の私の土台になっているように感じます。
今、思春期・反抗期を迎えている娘。二人で言い争いをすることも、もめてうまくコミュニケーションが取れず、イライラしたり、悩むこともあります。そんなときは、あの日々を思い出し、あのころも頑張れた…きっと大丈夫と自分に言い聞かせています。
執筆/SAKURA
執筆/SAKURA
専門家コメント 井上雅彦先生(公認心理師)
発達の遅れを疑われてから診断が出るまでの間は、親御さんにとってさまざまな心配ごとや葛藤に悩まされる時期だったと思います。その時期があったからこそ今があると思えたり、今の悩みや葛藤はあのときと比べるとと思えたり、お子さんが少し大きくなられた今でもさまざまなかたちでかつてのことが思い出されると思います。
当時の気持ちを誰かに伝えたり文章にされたりするのは、ひょっとしたら少しつらい部分もあるかもしれませんが、その体験を語ることがほかの親御さんにとって、とても助けになっていると思います。(監修:公認心理師 井上雅彦先生)
当時の気持ちを誰かに伝えたり文章にされたりするのは、ひょっとしたら少しつらい部分もあるかもしれませんが、その体験を語ることがほかの親御さんにとって、とても助けになっていると思います。(監修:公認心理師 井上雅彦先生)
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