片頭痛、抗えない眠気、怠さまで…お天気次第で生産性ゼロ、発達障害の私の気象病対策

ライター:宇樹義子
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発達障害のある私は、天気の変化にも敏感。気圧や湿度などの変化で簡単に体調を崩してしまうのです。今回は私の気象病についてお伝えします。

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監修: 鈴木直光
筑波こどものこころクリニック院長
1959年東京都生まれ。1985年秋田大学医学部卒。在学中YMCAキャンプリーダーで初めて自閉症児に出会う。同年東京医科歯科大学小児科入局。 1987〜88年、瀬川小児神経学クリニックで自閉症と神経学を学び、栃木県県南健康福祉センターの発達相談で数々の発達障がい児と出会う。2011年、茨城県つくば市に筑波こどものこころクリニック開院。

気圧や湿度の変化で体調悪化

私は、天気の変化で気圧や湿度などが変わると心身に大きな影響が出ます。片頭痛、抗えない眠気や怠さ、無気力、関節痛など。

幼いころのことは覚えていませんが、第二次性徴期に入って生理が来るようになるころにはすでに、天候によって調子が悪くなる感覚はありました。

天気の変化によって起こる不調のことを「気象病」と言うそうです。気象病はどちらかというと女性に多いとも言われています。気象病には内分泌系や自律神経系の調節不全が関わっているため、これらの系統に困難を抱えている発達障害のある人には気象病が多いと聞いたこともあります。

気象病を抱える人のうち、多くが気圧の低下に伴って症状を感じますが、気圧が下がるときには症状が出ず、上がるときに出るタイプもいます。私の眠気や怠さ、無気力は気圧が下がる雨の日によく出ますが、片頭痛はどうも気圧が上がるときに出るタイプのよう。台風や前線が過ぎかかって気圧が上がってくるととたんに発作が始まることが多くあります。

症状があるときは生産性ゼロ

気象病の症状が出ているときには普通の生産的な生活が送れなくなります。身体が泥袋のように重くなって昼寝するしかなくなったり、頑張って作業しようとしてもまったく頭が動かなかったり。

天候という不可抗力によってその日の生産性を大きく左右されてしまうので、普通の会社勤めなどは私には無理だなと感じることがあります。

気象病に対する私なりの対抗策

気象病の多くは内耳にある気圧センサーのような機能の不全から来るらしいと聞いてから、気圧が変化しそうなとき、症状が出始めたときには耳を引っ張ったり揉んだり、上半身を中心にストレッチしたりして、耳周りの血行をよくするように心がけています。気のせいかもしれませんが、気象病の不調がマシになってきたように感じています。

気圧の変化を知るためにアプリを参照することも。無料プランではできることが限られますが、指定した地点の気圧の変化をわかりやすい折れ線グラフで見ることができるので、とても参考になります。

気象病は天気と同じで完全な予測はできず、ランダムに発生するものなので、気象病による生産性の低下は起こるものと前提したうえで、常に余裕のあるスケジュール設定をするようにも心がけています。

薬もときどき服用しています。体内の水分を調整し、雨の日の頭痛に効くと言われている、五苓散(ごれいさん)という漢方薬はよく飲んでいます。天気によってめまいを感じる人が、気圧が変わりそうなときにめまい止めや酔い止めを飲む、という例を耳にしたこともあります。
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