発達検査、薬の処方に「ぼくは病気なの!?」小4ADHD息子の質問に、なんて答えたら?焦った母は…

ライター:かなしろにゃんこ。
発達検査、薬の処方に「ぼくは病気なの!?」小4ADHD息子の質問に、なんて答えたら?焦った母は…のタイトル画像

小学校4年生の春に発達障害の検査を受けたわが家の息子リュウ太。
5回の検査通いに疑問を感じていた息子からの質問に母はたじたじ…。一方、発達障害の検査を受けても何も変わらないと思っていた母はクリニックに通ううちに意識に変化が生まれて、検査の先にある未来を考えるようになりました。

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監修: 藤井明子
小児科専門医
小児神経専門医
てんかん専門医
どんぐり発達クリニック院長
東京女子医科大学大学院修了。東京女子医科大学病院、長崎県立子ども医療福祉センターで研鑽を積み、2019年よりさくらキッズくりにっく院長に就任。2024年より、どんぐり発達クリニック院長、育心会児童発達部門統括医師に就任。お子様の個性を大切にしながら、親御さんの子育ての悩みにも寄り添う診療を行っている。 3人の子どもを育児中である。

クリニックを受診するまで

教育相談所で発達検査を勧められる母
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クリニックに電話すると、発達検査は半年待ちと告げられ驚くが、仕方なく予約する母
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ADHDとASDがある息子リュウ太は、小学校4年生のときに発達障害の診断を受けました。

きっかけは、担任の先生の勧めで教育相談所に行ったことでした。教育相談所の相談員さんから「心配でしたら、一度発達障害の検査を受けてみてはどうですか?」と促されて、地域のクリニックを受診することになったのです。

小さいときから息子の子育てに手を焼いていたものの、私には育てにくいことが当たり前になっていたので、何に悩んでいてどう困っているのか、自分でもよく分からなくなっていました。そのため、「発達障害の検査を受けて何が変わるのだろう?」と少し疑問でした。

診断を受けても病気ではないのだから治らないだろうし、この先も何も変わらないんじゃないか、と思っていたのです。
「育てにくいことが当たり前になっていたので、何に悩んで何に困っているのかよく分からなくなっちゃった」と暴れるADHD息子を見つめる母
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「育て方次第で大きく変わる」

でも、クリニックで医師と一緒に検査を担当してくれた心理士さんが「育て方次第で大きく変わりますから、あきらめないでくださいね」と声をかけてくれたことで、「え?変わるの?」と、息子の子育てに希望を持つことができました。

また、検査のためにクリニックへ通ううちに、診断はあくまでもスタートであって、発達障害がある子が育てやすくなるペアレント・トレーニングや、療育が必要なのだということも分かりました。子育てに対する私の意識が変わるようになるきっかけが、クリニックの受診だったのです。「検査は無駄じゃなかった!前に進むために重要なイベントだったんだ」と気がつきました。

診断結果を受けて…

遊ぶの様子を見る発達検査で、面談室にあるおもちゃをすべていじりたおす息子リュウ太
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臨床心理士に重度のADHDと告げられるも、不思議とショックはなく、診断が出てすっきりする母
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※以前は「注意欠陥」という診断名でしたが、2013年に刊行された「DSM-5」で「注意欠如」に変更されました
クリニックでの5回の検査を経て、息子は重度のADHDがあると診断されました。しかし、私はさほど驚きませんでした。

「あぁやっぱりそうだったんだな。思っていた通りだったな~、ハッキリ分かってよかった」なんて思いました。

だって、検査のたびにクリニックにずらりと置いてある発達障害の専門書を読んでいたら、息子と同じ特性がいっぱい書いてあるのですから…。この診断に間違いはないと感じました。

そして、私自身にも幼かったときに同じような特性が少なからずあったことも分かりました。

夫も同じように思っていたようで「俺にはアスペルガー症候群(ASD)の特性があるな~」「私は衝動性があるからADHDの傾向があるのかな?」などと話し合っていました(私たちに関しては自己診断でしかありませんが…)。

息子が診断を受けたことで、発達障害がなんなのか、未知の扉を開けて少しだけ理解ができるようになりました。
診断を受けても何も変わらないと思っていたが、発達検査はゴールではなくスタートなのだと分かった
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