ワンオペ育児、娘の癇癪に悩む日々。支えてくれたのは――娘の異変に気づいた幼稚園の先生の存在

ライター:荒木まち子
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プレ幼稚園のころからお世話になっていた幼稚園。先生方は、初めての障害児育児に右往左往する私たち夫婦を注意深く見守ってくれていました。彼らはわが家にとって心強い“最初の支援者”でした。

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監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。

夫が単身赴任中の生活

娘が幼稚園年少の一年間、夫が単身赴任となり、私と娘は二人きりで過ごしていました。
夫は月に1、2回ほどのペースで赴任先から自宅に泊まりに来ていましたが、近くに親戚もいないなか、私は孤軍奮闘の日々を送っていました。
ずっと家にいると煮詰まってしまうので、平日は幼稚園のあとはそのままの流れで近くの公園で遊んだり、お友達を家に呼んだりお呼ばれしたりしていました。週末は娘と二人で電車に乗って、娘の好きなキャラクターグッズが並ぶお店巡りをしたり、子ども向けの無料遊園地などに行っていました。

夫が帰省中に起きたハプニング

ある週末、単身赴任先から帰ってきていた夫が、娘と二人で映画に行くと言いだしました。
夫は私をねぎらうつもりだったのかもしれません。

夫と娘二人だけの長時間のお出かけは初めてで、少し心配ではありましたが私は二人を見送りました。

子ども向けとはいえ、映画なら帰ってくるまで二時間ぐらいはかかるかな?
さて何をしよう?
久しぶりに座ってゆっくり紅茶を飲む?
ゴロゴロしちゃう?
掃除する?いやいや、それはないな…

降って湧いた一人の時間をどう過ごすかを考えていた私。

でも二人は一時間もしないうちに帰ってきました。

何があったのか夫に尋ねると

「映画館の駐車場で車を降りるように言ったら“降りないっ!”って大暴れしてさ。車のダッシュボードを蹴って壊したから映画を見るのはやめてそのまま帰ってきたんだ」

ばつの悪そうな顔で話す夫を横目に、急いで娘の様子を確認すると、涙の跡が残る頬が、うっすら赤くはれていました。
急いで娘の様子を確認すると、涙の跡が残る頬が、うっすら赤くはれていました。
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たまにしか娘に会わない夫が、一人で娘の癇癪(かんしゃく)の対応ができるわけがなかったのです。
夫は娘を叩いてしまったことに、とても落ち込んでいました。
私は自分が一緒に行かなかったことを後悔しました。
ボロボロになった車のダッシュボードを見て、「あぁ…これはそうとう暴れたんだなぁ」と思う母
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