「子どもの問題をオレに振るな」グレーゾーン娘の不登校、性別への違和感も。児童精神科を受診するも他人事、部屋にこもる夫--発達ナビユーザー体験談

ライター:ユーザー体験談
「子どもの問題をオレに振るな」グレーゾーン娘の不登校、性別への違和感も。児童精神科を受診するも他人事、部屋にこもる夫--発達ナビユーザー体験談のタイトル画像

【発達ナビではユーザーさんからの子育てエピソードを募集中!今回は「パートナーとの関係」についてのエピソードをご紹介します。】
12歳のときにASDグレーゾーンと医師から言われた娘。性別の違和感や不登校、友達とのコミュニケーションが上手く取れないなどの課題を抱えています。しかし、夫にそのことを相談しても話が通じなくて困ってしまい…。今回はそんな夫婦関係のエピソードをご紹介します。

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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。

夫は単身赴任、小5娘からは性別への違和感を告げられ

12歳のときにASDグレーゾーンと医師から言われた娘。性別の違和感や不登校、友達とのコミュニケーションが上手く取れないなどの課題もあります。娘の特性が気になりはじめたのは小5のころでした。

誕生日にクラスメイトの女子からプレゼントを渡されたのですが、「プレゼント交換の意味が分からない」と突き返してしまい、友達に不快な思いをさせてしまいました。それからは友達との関係を「面倒くさい」と言って、自分から関係を切ってしまいました。その出来事をきっかけに、私は、娘は相手の気持ちが読み取れなかったり、空気が読めないといった特性があるのではないかと考えるようになりました。

また、小6のころには「水着になりたくない」という理由からプールの授業を拒否しました。そのときに娘から「身体の性は女だと思うが、心は違うようだ」と打ち明けられました。
性別に違和感を感じているASDグレーソーン娘
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これまでの育児の中で性同一性障害かもしれないと考えたことはなかったので、母としては娘は”身体の成長に心がついていってない”状態なのではないか、そして友達付き合いがうまくいかない理由に性への違和感があると考えるようになったのではないか、と思いました。
※もちろん、これはあくまでも現在の私の意見なので今後の娘の意見は尊重はしたいと思っています。

自分を曲げない。周囲に合わせるのが苦手。でも、本人なりに合わせようとする(過剰適応)。その結果、疲れてしまい何もかもが嫌になってしまう。こだわりが強く、聴覚、視覚、触覚、嗅覚過敏がある娘。さらに夫はその当時単身赴任中だったこともあり、相談する相手もいなく、私は娘にどう接するのが正解なのか分からなくなっていました。

夫が単身赴任から帰ってきて

小6になるころに、学校からは「娘さんは精神的にとても混乱している」と指摘され、精神科の受診を勧められていました。

そんなとき、娘が8~11歳の間単身赴任をしていた夫が、自宅に帰ってきました。私は娘のことについて相談をしました。

学校からの指摘もあり、私も精神科を受診をした方がよいと思っていたので、そのことを夫に話すと「いいんじゃない」と一言だけ…。
夫があまりにも他人事のようなので、児童精神科のある病院をネットで探してほしいと頼んでみたり、当日同席して欲しいと伝えました。わが子の問題に父親として向き合ってもらいたい、情報を共有することでいつでも相談できるようにしておきたかったのです。

児童精神科受診日、夫の行動に失望

児童精神科受診当日、夫は待合室で居眠りしたり、院内をウロウロ歩き回ったりしていました。

夫は買物や行事などでも一緒に行動せずウロウロと何処かに行ってしまうし、普段からいろいろなところで居眠りをするのですが、まさか娘の病院で?とショックを受けました。診察のときも話すのは母親の私だけ。夫は単身赴任だったからと子どもの事は分からないという態度でした。
児童精神科受診当日、夫は待合室で居眠りしたり、院内をウロウロ歩き回ったりしていました
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診察の結果、娘はASDグレーゾーンだと医師から言われました。そして娘は私達両親の前で「性別の違和感のため性転換したい。名前も変えたい」と医師に言いました。以前にも娘はそのようなことは言っていましたが…娘は本気なのだと思いました。医師に詳しく話を聞いたところ、実際に性転換を行うなら東京の専門医を紹介してもらう必要があるとのこと。

娘はまだ小学生、決断するのは早すぎないだろうか。あとで後悔することにはならないだろうか。また、地方に住んでいて専門医の受診も簡単にはできないし、下の子のことや、費用のことまで…さまざまなことが頭の中で渦を巻き、胃が締め付けられるようでした。受診後、私は不安な気持ちでいっぱいでした。

しかし夫は、病院をでるなり「焼肉でも食べて帰るか!」と何故かハイテンションでした。私はついに爆発。相談に乗ってくれない夫に「あなたは傍観者なの!子どもが心配じゃないの!」と切れてしまいました。
相談に乗ってくれない夫に「あなたは傍観者なの!子どもが心配じゃないの!」と切れてしまいました。
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